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漫画家、漫画原作者、エッセイスト、ミュージシャンなど、多方面で活躍中の久住昌之さん。加えて原作を担当した漫画『孤独のグルメ』のドラマ化「Season5」もこの10月から始まり、脚本の主人公・五郎のセリフの手直しから、音楽、ドラマに登場した店を実際に訪れるミニコーナーへの出演まで、大忙しの日々を送っている。そのため、取材の合間や旅先など、出先で仕事をすることも多い。このカフェも、ゆったりとしたテーブル席が使いやすく、よく利用している一軒だ。
『孤独のグルメ2』は、前作から18年ぶりに刊行されたシリーズ最新刊。当初は1巻で完結のつもりだったが、続編を待ち望む声が多く2008年に復活。その後不定期に発表されたものを収めている。常に「流行ものに終わりたくない」という気持ちで作品を作っているが、『孤独のグルメ』は「こんなに長持ちするとは思わなかったですね」。輸入雑貨商の井之頭五郎が仕事先で出会う食の数々。垂涎のメニューと五郎のつぶやきが、「食べること」の変わらぬ味わいを教えてくれる。
「今って、みんなが答えを性急に求める時代な気がします。たとえばどうしたら良いお店が見つかるのか、とか。インターネットで調べればすぐわかるけれど、食事する店ひとつとっても事前に調べていくと、その答え合わせをしにいくだけになってしまう。できるだけ、答えよりも過程を楽しむようにすると、結果的におもしろいものが残るかなと思うんです」
『孤独のグルメ』の漫画は9か国で翻訳され、ドラマも5か国で放映中。その“過程を楽しむ”世界観こそが広く支持される所以だろう。
A4のコピー用紙と鉛筆が必需品。原作を担当するときは、作画者によって、文章だったり、絵コンテだったり書き方はさまざま。手前は自ら率いるバンド「The Screen Tones」の自筆似顔絵。
久住昌之 Masayuki Qusumi
1958年、東京都生まれ。1981年、和泉晴紀とのコンビ「泉昌之」の『夜行』でデビュー。実弟久住卓也とのユニット「Q.B.B.」の『中学生日記』で文藝春秋漫画賞を受賞。また、ベストセラー『孤独のグルメ』『孤独のグルメ2』(作画・谷口ジロー)、『花のズボラ飯』(作画・水沢悦子)、『野武士のグルメ』(作画・土山しげる)の原作を担当。その他、エッセイ、切り絵、童話のみならずミュージシャンとしても活躍を続けている。