'); }else{ document.write(''); } //-->
どんどん積み上がる本の山。買うのはやめられないけれど、かといって捨てられるわけもない……。
本好きの悩みであり、幸せでもあるこの現象。経験のある方ならきっと気になるタイトルの本が、このたび文庫化されました。
本のタイトルは『本で床は抜けるのか』。
「マガジン航」の人気連載をまとめたもので、2015年に本の雑誌社から単行本が刊行され、多くの読書家たちの間で話題になりました。
文庫版は3月23日(金)に、中央公論新社より発売されています。
『本で床は抜けるのか』の著者は、ノンフィクション作家の西牟田靖さん。自身も大量の本を所有している“蔵書家”です。
連載執筆のきっかけは、築50年の木造アパート2階へ仕事場を移したときのこと。その前は鉄筋3階建てにある部屋を仲間とシェアしており、大量の本で埋まった4畳半の部屋を見ても、西牟田さんは無事運び終えたことにただ安堵するばかりだったといいます。
しかし、運搬を手伝ってもらった業者の「よく思い切りましたね」という何気ない言葉に心境は一変。不安を覚えた西牟田さんは、過去のニュースに当たり、体験者を取材して「本当に本で床は抜けるのか」を調べ始めます。
床が抜けて部屋をリフォームした人、蔵書をまとめて処分した人、蔵書を電子化した人、私設図書館を作った人、巨大な書庫を作った人などなど、『本で床は抜けるのか』ではさまざまな実例と対処法が紹介されています。
そのなかには、大量の本を抱えていることで起こる“家族との問題”も。本に限らずプラモデルやフィギュア、美術品など、場所が足りないだけではなく、趣味に対して家族からなかなか理解が得られていない方は多いのではないでしょうか?
異常な量の蔵書を抱えた人々が格闘する様子はたいへん興味深く、問題解決のヒントも与えてくれます。気になる方はぜひ一度手にとってみてください。
目次
はじめに
1 本で床が埋まる
2 床が抜けてしまった人たちを探しにいく
3 本で埋め尽くされた書斎をどうするか
4 地震が起こると本は凶器になってしまうのか
5 持ち主を亡くした本はどこへ行くのか
6 自炊をめぐる逡巡
7 マンガの「館」を訪ねる[前編]
8 マンガの「館」を訪ねる[後編]
9 本を書くたびに増殖する資料の本をどうするか
10 電子化された本棚を訪ねて
11 なぜ人は書庫を作ってまで本を持ちたがるのか
12 床が抜けそうにない「自分だけの部屋」
おわりに