'); }else{ document.write(''); } //-->
2月14日(水)、辻仁成さんの『立ち直る力』が発売されました。
パリで、シングルファーザーとして息子を育てている辻さん。その辻さんが「息子よ。」の書き出しでツイッターに投稿した人生訓やエールなどの「つぶやき」は、「心に沁みる」と大きな反響を呼んできました。
『立ち直る力』は辻さんの過去のツイートから約200のメッセージを厳選し、1冊にまとめたもの。浮世絵調のイラストで人気の山田全自動さんがイラストを添え、意外なコラボレーションで独特の世界観を醸し出しています。
そんな本書について、編集を担当した光文社・ノンフィクション編集部の平井茜さんに文章を寄せていただきました。
「弱っているときはじっとしていろ。英気を養い、再起の機会を待てばいい。人間、立ち直る力だ」
本書は、このメッセージから始まります。人は生きていればつらい目にあうし、下を向いてしまうこともある。すべての人が無理しながら生きている。そんな弱った心にじんわりとしみわたる温かな言葉たちが、ツイッター上で話題になっていました。つぶやくのは、作家・辻仁成さん。もともとは「息子よ。」の書き出しで、そのほとんどがご自身の息子さんに向けられたツイートでした。
それが、ときには6万件以上もの「いいね!」がつくこともあり、フォロワー数を増やし続けていることから(現在16万人超)、「これは、この地球上で頑張るすべての人に向けたメッセージになる!」と発想し、本書の編さんがスタートしました。過去のツイートをまとめ、抜粋し、2万以上あるツイートを600、400とそぎ落として、およそ200のメッセージに厳選しました。
辻さんのツイートの魅力は、ときに熱く、ときにゆるく、ときに自虐を織り交ぜながらクスッと笑わせてくれる、そのふり幅の広さだと思っています。そんな世界観をより膨らませて表現したいと、挿絵は山田全自動さんにお願いしました。
山田さんはふだん、ちょんまげに着物姿の人物が現代にタイムスリップしたような、シュールでおかしみのある俳画を描かれています。そこには、新旧、緩急などの“融合”があり、枠にとらわれない辻さんのツイートによく似合っていると思えたからです。また、山田さんの絵からは、そこに生き、暮らす人々の心の機微のようなものが生き生きと伝わってくるので、人の感情に寄り添う書籍にはぴったりだとも思っています。
決して押しつけがましくなく、頑張りすぎるなよ、と心を温めてくれる辻さんの言葉たち。今ある暗い気持ちがふっと楽になる、明日も生きてみようと思える1冊です。
*
光文社 ノンフィクション編集部 平井茜
人生には不意に予期せぬことが起こります。
朝でも昼でも深夜であろうとうつむきそうになったときパラパラめくって、偶然開いたページをまずは読んでみてください。
そこには、人が立ち直るための方法がずらりと書かれてあります。
そうです、自分にさえ負けなければ人はくじけることがないのです。〈光文社 公式サイト『立ち直る力』より〉
ツイート打つ瞬間、えいっ、届け! と思ってるよ。立ち直りたいとむしろ自分を半ば励ますために紡いできた言葉たち。その中からベストを選んで、一冊にまとめたのが本書「立ち直る力」。落ち込んでる友だちや大切な人に、そしてあなたが辛い時に、持ち運び便利な新書版だよ。いつも笑顔でいてほしい。 pic.twitter.com/u9kfW8xprr
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) 2018年2月19日