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2018年1月から、冬クールのTVアニメが放送されています。2018年冬アニメも漫画原作のタイトルが豊作で、その数はなんと約35タイトルにものぼります(漫画原作の冬アニメ番組一覧はこちら)。
一般的に原作漫画の売上は、アニメの放送がスタートしたタイミングで急上昇します。そして視聴者の評価が高く、話題になっているアニメの原作漫画ほど、より大きく売上が跳ねるのです。したがって原作漫画の売上は、アニメ人気のバロメーターとも言うことができるでしょう。
なお前クール(10月~12月放送)の秋アニメ原作では、『ブラッククローバー』や『魔法使いの嫁』『宝石の国』『少女終末旅行』『ブレンド・S』などの売れ行きが好調でした。
現在放送中の冬クールのアニメでは、どの作品が売れているのでしょうか?
これまでと同様に、単行本第1巻のアニメ開始月(1月)の売上冊数を調査し、上位5作品を発表します。あわせて、アニメ放送前月(12月)と比べて、売上が何倍に伸びているのかも調査しました。
※第2期以降のタイトルは除きます。
※「漫画原作のアニメ」には、小説などのコミカライズを含みます。
※売上の調査・比較には、いずれも「日販 オープンネットワークWIN」のデータを使用しています。
※読者層の調査には「日販 WIN+」のデータを使用しています。
アニメ開始月に最も売れたのは、『からかい上手の高木さん』でした。
『からかい上手の高木さん』は、ちょっと大人びた雰囲気の高木さんと、そんな高木さんにからかわれる単純な性格の西片くんを描いたラブコメディ。現在「ゲッサン」(小学館)で連載されており、単行本は第8巻まで発売されています。
高木さんのキュートな小悪魔っぷりはアニメでも炸裂しており、むしろ声と動きが加わったことで破壊力が倍増。高木さんと西片くんの甘酸っぱいやりとりに、アニメ放送中はSNSで悶絶する声が飛び交っています。
単行本第1巻の1月の売上は、12月の2.6倍! 「全国書店員が選んだおすすめコミック2017」で第1位を獲得した人気作は、アニメ化を機にさらに読者を拡大しているようです。
なお読者の世代を見てみると、10~20代がピークで男女比は7:3。併読している作品には『古見さんは、コミュ症です。』(オダトモヒト/小学館)や、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』(赤坂アカ/集英社)といったラブコメディが多く見られました。
第2位は『ポプテピピック』となりました。
『ポプテピピック』は、時事ネタやアニメ・ゲームネタをふんだんに盛り込んだブラックユーモアと、カオスすぎる展開が特徴の4コマ漫画。現在Web漫画サイト「まんがライフWIN」(竹書房)にて連載されており、単行本は『ポプテピピック』『ポプテピピック SECOND SEASON』の2冊が発売されています。
数々のミラクルを起こし、どういうわけだか単行本が売れ続けている本作ですが、アニメも「メイン声優を毎回変える」「30分枠で同じ内容を再放送する」というぶっ飛んだ構成が話題を呼び、毎週放送のたびに「ポプテピピック」がTwitterのトレンドワード入りするほどの大反響。今期の”覇権アニメ”と言っていいほどの注目を集めています。
単行本第1巻の1月の売上は、アニメ放送前の12月と比較すると4.2倍に。TVアニメ化の発表、『ポプテピピック SECOND SEASON』の発売を経てようやく売上も落ち着きを見せ始めていましたが、放送開始のタイミングで再び大きく跳ねています。
読者の年齢層は20代がピークで、男女比は6:4。意外に女性読者が多いですが、アニメ放送後も女性の方が伸びが大きいです。
ブレイクの経緯とアニメのくわしい紹介はこちら
・アニメ化効果はいかほど?クソ4コマ『ポプテピピック』アニメ放送開始後の売れ行きは……
第3位は、「女子高生×キャンプ」がテーマのアウトドア日常漫画『ゆるキャン△』となりました。同作は現在「まんがタイムきららフォワード」(芳文社)で連載されており、単行本は第5巻まで発売されています。
アニメ「ゆるキャン△」の魅力は、空気のにおいや風まで伝わってきそうなほどリアルに描き込まれた美しい自然風景と、個性的でかわいらしい登場キャラクターたちにあります。
「道具がたくさん必要」「体力的にきつそう」「アクシデントが多そう」など、キャンプに対してとっつきにくいイメージを持っている人も、彼女らがそれぞれにキャンプを楽しむ姿をまったり眺めていると、いつの間にか山へ出かけたくなってしまうかもしれません。みんなでわいわい楽しむキャンプと、静かにゆっくり過ごす「ソロキャンプ」、どちらの楽しさもしっかり伝わってくる本作。「ゆるキャン△」は冬クールアニメの“癒やし枠”に決定です!
単行本第1巻の1月の売上は、アニメ放送前の12月と比べてなんと10.0倍!
前クールでも同じ「まんがタイムきらら」系の『ブレンド・S』が〈前月比10.2倍〉という数字を叩き出しましたが、今回もすごい数字です。きららのタイトルには、まだまだ隠れた良作が埋もれていそうですね。
読者の年齢層は20代がピークで、男女比は8:2と圧倒的に男性多数。ひょっとしたら未読の女性には「萌え漫画」だと思って敬遠している方がいるかもしれませんが、「女性が背伸びせずに楽しめるキャンプ」のノウハウがぎっしり詰まっていますし、なにより料理がとてもおいしそう! 少しでもアウトドアに興味がある方は、ぜひ一度読んでみてください。