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11月21日(火)の発売から現在13刷累計15万部となり、テレビやインターネットでも話題の『えがないえほん』。
その名の通り、この本には絵がまったくなく、ストーリーらしいストーリーもありません。本作のたった1つのルールは、「書かれている言葉を、声に出して読むこと」。そのルールにしたがい、大人は「ぶりぶりぶ~!」など滑稽なオノマトペがいっぱいの1冊を、読み聞かせることになります。
そんな大人たちの姿に、子どもたちは大爆笑。その様子は、訳者の大友剛さんによる読み聞かせの動画で見ることができます。
▼子どもが絶対にわらう本!?『えがないえほん』読み聞かせ
「ほんのひきだし」では、12月18日(月)に足立区立保木間保育園で実施された、大友剛さんの読み聞かせ会にお邪魔しました。その様子を、大友さんのインタビューとともにお届けします。
大友さんは翻訳家のほかに、マジシャン・ミュージシャンとしても活躍されています。読み聞かせ会当日は、3歳から5歳までの子どもたちを前にマジックから会をスタート。ノートやクレヨン、ジュース、お菓子など、子どもたちの身近な物を使ったマジックが次々に披露されていきます。
写真はレコードを使ったマジック。子どもたちは必死にトリックを見破ろうとしますが、予想の上をいくトリックを大友さんが見せ、子どもたちのボルテージはどんどん上がっていきます。
マジックの次は鍵盤ハーモニカの演奏です。「きらきら星」のメロディに、自然と子どもたちの歌声が重なります。
大友さんの読み聞かせ会ではこのように、絵本の読み聞かせだけでなく、子どもたちが自然に参加できるマジックや楽器の演奏も披露されます。大友さんは「一方通行でない一体感のあるライブ」を目指し、全国各地で年間約250本も読み聞かせ会を行なっているのだそうです。
1冊目は『さわってごらん! ふしぎな ふしぎな まほうの木』。スクリーンの木に大友さんが触ると、1枚の葉が芽生えます。声をかけたり、つぼみをこすってあたためたりすると、木に花が咲き、実がなり、葉は黄色く染まり……。イラストが変化していく様子に、子どもたちの目はくぎ付けです。
そして、次はいよいよ『えがないえほん』の読み聞かせです。
「『えがないえほん』なんておもしろくないよね?」という大友さんの問いかけに、「そんなことないよ~!」と元気に答える子どもたち。おもしろおかしいオノマトペを「嫌々」という素振りで読む大友さんに、子どもたちは大爆笑です。「かえるの合唱」の部分では子どもたちも声をあわせ、「もう読まなくてもいい?」と大友さんが問いかけると、「やだー!」と一斉に声を上げます。明るい笑い声がホール中に響き渡りました。
最後の1冊は『ねこのピート だいすきなしろいくつ』。大友さんのピアノ伴奏でおなじみの歌が流れると、子どもたちも元気よく歌います。
▼大友さんによる『ねこのピート』の読み聞かせ
今回読まれた3冊は、いずれも大友さんの翻訳による参加型の絵本です。大友さんの呼びかけにあわせて大いに声を出し、笑い、歌って大満足の子どもたちでした。
後編では『えがないえほん』の翻訳にあたって心掛けたことや、この本の楽しみ方についてなど、大友さんのインタビューをお届けします。
後編へ続く(2018年1月15日公開予定)
・“大人が嫌々読む姿”もおもしろさのスパイス!『えがないえほん』訳者・大友剛 読み聞かせ会レポート&インタビュー【後編】
アメリカの俳優・監督・コメディアンであるB・J・ノヴァクさんが執筆。著者自身が全米各地で読み聞かせを実施し、137週間にわたってニューヨークタイムズ・ベストセラー入りした絵本で、全米70万部を突破しています。
訳者は、ミュージシャン、マジシャン、翻訳家である大友剛さん。大友さんは音楽とマジックという異色の組み合わせで国内外で活動するほか、全国各地で年間250本ほど読み聞かせを行っています。本作は発売にさきがけて、約2,000人ほどの親子に読み聞かせを実施し、その反応を見ながら訳文を磨き上げた1冊です。