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2018年1月にスタートするNHK大河ドラマ「西郷どん」。主役の西郷隆盛を演じるのは、今回が大河ドラマ初出演となる鈴木亮平さんです。そのほか盟友・大久保利通役の瑛太さんをはじめ、黒木華さん、松坂慶子さんといった豪華出演陣が脇を固めます。
その原作小説である、林真理子さんの『西郷どん!』が11月1日(水)に発売されました。
薩摩の下級武士の家に生まれた西郷隆盛。貧しいながらも温かい家族や、幼なじみの大久保利通らに囲まれ、たくましく育ちます。
ある日、山中で藩主の嫡子・島津斉彬の雄姿を間近に見た隆盛は、「いつの日かこのお方にお仕えしたい」と焦がれるようになります。
夢がかない、藩主・斉彬のお側仕となった隆盛ですが、斉彬は志半ばで病死してしまいます。その後、隆盛は再三にわたる遠島(流罪)、島で得た妻子との別れといった苦難の時代を経験。薩摩藩の中枢へ戻った後は、新たな国を作り上げるために尽力し、明治維新の立役者となっていきます。
ペリー来航と日米和親条約締結、尊王攘夷運動から大政奉還、そして江戸無血開城――。隆盛が西南戦争で果てるまでを描いた『西郷どん!』には、貧しい者たちへの思いを胸に、激動の時代を全力で駆け抜けた彼の人生が鮮やかに映し出されています。
一方、持ち前の“薩摩人気質”や人々との関わり、3回の結婚についてなど、隆盛の人となりも情感豊かに描かれている本作。特に、これまであまり語られてこなかった奄美大島の妻・愛加那とのラブストーリーは読みどころのひとつです。維新の英雄として絶大な人気を誇る隆盛ですが、本作ではきっと、新たな「人間・西郷」に出会うことができるでしょう。
本書で描かれているのは複雑な幕末の動乱期ながら、人物と物語の魅力でぐいぐいと読ませるパワーがあるので、歴史小説を読みつけない方にもおすすめです。来年からの大河ドラマをより楽しみたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
※『西郷どん!』は上製版(前・後編)と並製版(上・中・下)の2種類が発売されています。
10月13日(金)には、同じく林真理子さんの『正妻』の文庫版が発売されました。
こちらは最後の将軍・徳川慶喜と、その妻・美賀子の生涯を描く物語。隆盛と敵対する慶喜側の視点から幕末を知ることができます。より深く歴史を味わいたい方は、2作品あわせて読んでみてはいかがでしょうか。
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