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日本で最もポピュラーな昔話のひとつである「桃太郎」。実は、物語のおかしな点が、古くから多くの人に指摘されてきたことをご存じですか?
その代表的なものは「桃太郎は、一方的な侵略の話である」という主張です。
このような主張には、いくつかの根拠があります。例えば……
・鬼の悪事が具体的に描かれていないこと。
・襲ってきた鬼を返り討ちにするのではなく、わざわざ鬼の本拠地に出向いて征伐していること。
・鬼ヶ島の宝を持ち主に返すのではなく、家へ持って帰ってきてしまうこと。
また、そもそも「勧善懲悪ではなく侵略の物語である」という解釈が生まれた背景には、細かいことが作中で語られていないことがあるともいわれています。
9月1日(金)、そんな「桃太郎」のお話を上空の視点から描いた絵本『空からのぞいた桃太郎』が発売されました。
今回は、そんな「桃太郎」にまつわる謎を、7つにまとめてみました。
舞台は川の上流域に見えます。
しかし、険しい渓流を、桃が無傷のまま流れてくるとは考えにくい。ということは、おばあさんのすぐ近くから流れ始めたのではないかと思われます。しかし、周囲に大きな桃がなっている木は見当たりません。
もしかすると、誰かがおばあさんに拾わせるため、意図的に桃を川に流したのでは……なんて想像が膨らみます。
これは「桃太郎」に対する定番の疑問ですね。リンゴやスイカではなく、なぜ桃でなければいけなかったのでしょうか?
まず、桃は女性器の暗喩であるということ。中から赤ちゃんが生まれてくるためには、お尻のような形の果物である必要があったわけです。
また、古来より女性器は神聖なものと考えられ、魔除けの効能があると伝えられてきました。桃太郎が鬼に対して圧倒的なパワーを発揮したのは、桃から生まれたことが関係しているのかもしれません。
桃太郎は自発的に「鬼ヶ島へ鬼退治に行く」と言い出します。これはなぜでしょうか?
作中では、鬼が実際に悪さをするシーンは描かれていません。一方、わざわざ出向いてまで鬼を倒しに行く桃太郎。本当に桃太郎は、鬼に悪さをされたから鬼退治に行くのでしょうか……?
▼冬の旅立ち。桃太郎の家の周囲に民家はなく、鬼に荒らされた形跡も見当たりません。
ちなみに、芥川龍之介版の「桃太郎」では、旅立ちの理由は「山や川に仕事に出かけるのが嫌だったから」と描かれています。またその他に、「殿様に討伐を命じられて出かけた」というパターンも存在しているようです。