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松岡修造さんの日めくり「まいにち、修造!」やNON STYLE井上裕介さんの「まいにち、ポジティヴ!」など、クスッと笑えて元気をもらえるメッセージが人気ですが、今年4月に発行されたこの本も、いま着実にファンを増やしています。
漢字を使った少年院の子どもたちへの授業がテレビやネットで話題となっている著者が、魂をこめて贈る「命の授業」。感動のメッセージ満載。日本語のすごさ、日本のすごさを実感することができる1冊。(日販MARCより)
著者はお笑いコンビ・TIMのゴルゴ松本さん。本著は、ゴルゴ松本さんが少年院の子どもたちに向けて行っている漢字の授業「命の授業」を中心に、漢字を通した私たちへのメッセージをまとめたものです。
そしてこの「命の授業」は、もともとは後輩芸人に対して行っていた「ゴルゴ塾」が始まりだったといわれています。
「命」「炎」「祝」などの人文字ネタが有名なだけに、この漢字の授業もそのネタに端を発しているのでは……と思いきや、実はそうではないとのこと。
ゴルゴ松本さんご本人に、お話を伺ってきました。
「実はきっかけは、後輩のお笑いコンビ・やるせなすの石井ちゃんなんです。ある日、石井ちゃんが『松本さん、“ありがたい”ってどういうことか知ってます?』と言ってきたんですよ」
「苦難・困難・災難など、『難』という言葉には避けたい事柄が多い。でも『無難』な人生なんて、他の人に比べて無難なだけで実際はありえない。有ることが難しいから『有難い』と言うんです。……石井ちゃんはあるお坊さんから、そんな話を聞いてきたんだそうです。それを聞いたときハッとしました。使命感のようなものを感じたんですね」
もともと歴史の本が好きだったというゴルゴ松本さん。物語や史実を通して歴史を学んでいくにつれ、「言葉」や「文字」にのめり込んでいったといいます。
「昔は文字って、偉い人や何らかの役割を持った人しか書けなかったでしょう。今は識字率の高い国もたくさんありますが、文字や言葉って、権力のある人が何かを残すために生まれたものなんですよ。だから『文字や言葉には秘密がある』と今も思っていて、気になるものは片っ端から調べています」
かばんにはいつも本とノートが入っており、本を読んでいて気になった言葉には線を引いたり書き込みをしたりして、思いついたことは何でもノートに書き付けているのだそうです。
「小学生の頃から、『当たって砕けろ』とか『為せば成る』とか、熱くさせられる言葉が好きでした。『命の授業』をやっていていつも思うのは、『言葉だけでこれだけ人は変わるんだ』ということ。熱くさせられる言葉、やってやろう、前向きに生きようと思う言葉が求められていると思います。言霊の力をぜひ知って、そして言葉でそれを伝えていってほしい。言葉は人が死んでも残りますから」
最後に、著書『あっ!命の授業』から、先ほどご紹介した「有難い」に関連したメッセージを一部抜粋してご紹介します。
辛いと幸せは、遠い関係ではありません。辛に一本足すと「幸」。辛くても、何か一つ足すだけで幸せになれるんです。
「幸」という字を逆さにしてみてください。何か変わりましたか? 変わりませんね。ひっくり返しても幸は幸なんです。
つまづいてひっくり返って這いつくばっても、幸せは幸せ。不幸だと思うから不幸になってしまうだけで、思わなかったら不幸なんて存在しないんです。
1ページの文章量が少ないだけに行間にしっかりと重みがあり、何度も開きたくなる一冊です。ただし、お笑い芸人さんならではのユーモアもたっぷり。ときおり差し込まれるコメントや挿絵には、つい笑顔になってしまいます。
本屋さんで見かけたら、ぜひ一度手に取ってみてください。