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2017年7月から放送されている夏クールのTVアニメ。2017年夏アニメも漫画原作のタイトルが相変わらず豊作で、小説のコミカライズなどを含めると、その数は約25本にものぼります(漫画原作の夏アニメ番組一覧はこちら)。
原作漫画の売上は、アニメの放送が始まるタイミングで大きく跳ね上がります。人気のアニメは原作の売上も大きく跳ねるので、「原作漫画の売上はアニメ人気のバロメーターである」と言うことができます。
4月から6月にかけて放送された春アニメの原作は、『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』や『王室教師ハイネ』『武装少女マキャヴェリズム』『エロマンガ先生』の売れ行きが好調でした。
夏クールではいったい何が売れているのでしょうか? これまで同様に、単行本第1巻のアニメ開始月(7月)の売上冊数を調査し、上位5作品を発表します。
あわせて、アニメ放送前月(6月)と比べて、売上が何倍に伸びているのかも調査しました。
※第2期以降のタイトルは除いています。
※2017年6月・7月に第1巻が発売された新刊は除いています。
※「漫画原作のアニメ」には、小説などのコミカライズを含みます。
※売上の調査・比較には、いずれも「日販 オープンネットワークWIN」のデータを使用しています。
※読者層の調査には「日販 WIN+」のデータを使用しています。
第1位は『賭ケグルイ』です。
『賭ケグルイ』は、ギャンブルによる階級制度が設けられた「私立百花王学園」を舞台に、転校生・蛇喰(じゃばみ)夢子を中心に死闘を繰り広げる少年少女たちを描いたギャンブル漫画。現在「ガンガンJOKER」(スクウェア・エニックス)にて連載されています。
原作漫画は、清楚な美少女たちがギャンブルでは本能むき出しの表情を見せ、そのあまりの豹変ぶりから読者の間で“顔芸”と話題になっています。アニメでは動きと声が加わり、それがさらにパワーアップ! ゾクゾクするようなギャンブルシーンも、忠実に再現されています。
単行本第1巻の7月の売上は、6月の5.0倍! アニメ化されたことで一気に読者を拡大し、その後も高い売上水準を維持しています。
読者の年齢層は10~20代がピークで、男女比は6:4。ギャンブル漫画ですが若い女性読者が多いのが特徴です。また、『賭ケグルイ双』『賭ケグルイ妄』といったスピンオフ作品も一緒に買われています。
なお単行本は、現在第7巻まで発売中。8月22日(火)に第8巻が発売される予定です。
第2位は『恋と嘘』。満16歳を迎えると政府から結婚相手が通達される「超・少子化対策基本法」が敷かれた世界を舞台に、15歳の平凡な少年が、禁じられた“恋”に身を投じていくさまを描いた恋愛漫画です。漫画アプリ「マンガボックス」にて連載されています。
Wヒロインである美咲と莉々菜の可愛さはアニメでも健在! 彼女たちとのエロティックな恋愛模様も好評ですが、第3話で主人公・ネジの友人である仁坂くんが登場し、驚きの行動を取ったことで、BLファンたちも色めき立っています(笑)。
単行本第1巻の7月の売上は、アニメ放送前の6月に比べて3.9倍。大きく伸びています。
読者の年齢層は10~20代がピークで、男女比はほぼ同じ。「男性が主人公のラブコメ」というと読者が男性に偏っているイメージがあったのですが、意外と女性読者が多いようです。真剣に恋に悩む彼らの姿は、恋愛漫画好きの女性もきっと楽しめると思います。
なお『恋と嘘』の単行本は、現在第6巻まで発売中です。
第3位は『ナイツ&マジック』となりました。
『ナイツ&マジック』は、交通事故で命を落とした天才プログラマー(かつロボットオタク)の倉田翼が、巨大ロボットが活躍する“騎士と魔法の異世界”の美少年に転生し活躍するファンタジー作品。もとは小説投稿サイト「小説家になろう」発のライトノベルで、漫画版は「ヤングガンガン」(スクウェア・エニックス)にて連載されています。
女の子と間違われるほどのかわいい外見と、頭のネジが2、3本外れたような重度のロボットオタクという内面のギャップが受け、またスピード感のある痛快なバトルシーンも話題になり、特に放送開始直後に大きく売上を伸ばしました。
『ナイツ&マジック』単行本第1巻の7月の売上は、アニメ放送前の6月と比べて4.2倍。ちなみに、読者は20~40代の男性がメインとなっています。異世界転生&ロボットものということで、やはり男性読者が多いです。
『ナイツ&マジック』の漫画単行本は第3巻まで発売中で、9月に第4巻が刊行予定。また原作小説は、「ヒーロー文庫」より第7巻まで発売されています。
第4位にランクインしたのは、『はじめてのギャル』。男子高校生・羽柴ジュンイチを主人公としたエロティックラブコメディで、現在「月刊少年エース」(KADOKAWA)にて連載されています。
『はじめてのギャル』の冒頭は、ジュンイチが“童貞卒業”の悲願を果たすために、クラスメイトのギャル・八女ゆかなに土下座で告白し、まさかのOKをもらう(!)という内容。そこから2人は少しずつ距離を縮めていくのですが、見た目はギャルでエロそうなのに、実は身持ちが固くウブなゆかなが可愛らしく、アニメでもノックアウトされる人が続出しています。
毎回ちょっと変態チックな新ヒロインが投入されるところもポイント。頭を空っぽにして見ることのできる、おバカで笑えるアニメです。
原作の単行本は20代の男性を中心に売れており、第1巻の7月の売上は、アニメ放送前の6月に比べて3.4倍となっています。
なお『はじめてのギャル』の単行本は、現在第4巻まで刊行されています。
第5位は『メイドインアビス』となりました。
『メイドインアビス』は、地中深く続く巨大な縦穴「アビス」を舞台にしたファンタジー作品です。危険なモンスターが巣食う一方で、貴重な遺物が眠る「アビス」。この穴の謎を解き明かすことを夢見る主人公の少女・リコは、レグという少年の姿をした記憶喪失のロボットに出会い、謎に迫るため共に穴の底を目指します。
“謎を秘めた巨大な縦穴”という壮大な世界観と、そこにリアリティを与える緻密な設定、絵本のような可愛らしい絵と過酷な展開で「知る人ぞ知る傑作」だった『メイドインアビス』(「俺マンガ大賞2015」で第12位にランクインしています)。今回アニメ化されたことで新しい読者を一気に獲得し、単行本第1巻の7月の売上は、アニメ放送前の6月に比べると5.8倍にまでなりました。
これは今回紹介しているタイトルの中で一番の伸び率。今回の夏アニメでは、『メイドインアビス』が一番のダークホースといえるかもしれません。
原作漫画『メイドインアビス』は、WEB漫画サイト「WEBコミックガンマ」にて連載中。単行本は現在第6巻まで刊行されています。
いかがでしたか?
夏アニメはまだ全体の3分の1くらいしか放送されていないので、今から原作を読んで補完すればまだまだ追いつけます! 気になる作品があったら、今からでもぜひ読んでみてくださいね。
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