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皆さんは「ゲラ」「プルーフ」という言葉をご存じですか?
ゲラは「ゲラ刷り」の略で、いわゆる試し刷りのこと。完成したデータを実際に印刷してみて、原稿と突き合わせたり、著者に確認を求めたりすることで、誤りがないかをチェックするために存在します。
一方のプルーフも、定義上は同じく試し刷りのことを指しますが、こちらは実際に本のかたちに綴じられたものをいう場合が多いようです。
そしてこのゲラやプルーフは、作品の内容をいち早く知らせ、発注や売り場作りの参考にしてもらったり感想コメントをもらうことを目的に、書店や取次へ配布されることがあります。しかしながら、そういう場合は通常時よりも多くゲラ・プルーフを用意することになるので、印刷コストや配布面でも負担が大きく、「本来渡したい相手全員に行き渡らない」という課題がありました。
こうした課題は日本だけのものではなく、2008年にはアメリカで、「NetGalley(ネットギャリー)」というサービスが生まれました。
これは出版社が、発売前の本のデジタルデータを配布することができるWeb上のサービスです。会員登録を行なった読者が読みたいゲラをリクエストし、それが出版社に承認されれば、そのゲラを無料で読むことができます。アメリカでは現在までに300社以上の出版社と、14,000人以上の書店員が登録しているのだそうです。
しかしこのサービスは、書店員や図書館司書、教育関係者といった“プロの読者”だけではなく、情報拡散力のあるユーザーにも開かれている点が特徴。実際にブロガーやレビュアーといった“インフルエンサー”たちも登録し、情報発信のために活用しています。
その後NetGalleyは、2015年にフランス版、2016年にドイツ版をリリース。そしてついに2017年6月、日本版が登場しました。
日本版NetGalleyは出版デジタル機構が運営しており、サービス開始時から大手出版社をはじめとした7社が参加。今秋以降さらに参加出版社を拡大していく予定だそうです。
NetGalleyは、審査なしで誰でも会員登録することができます。PC・スマホどちらにも対応しているので、今回はスマホで登録作業を行なうことにしました。
まず「NetGalley」(www.netgalley.jp)にアクセスします。
▼こちらがスマホ版のトップ画面。
少し下にスクロールすると「会員になりましょう!」というボタンがあるので、これをタップします。
会員登録画面に遷移しました。こちらに必要事項を入力していきます。
会員登録時には、「会員タイプ」の選択が必要です。会員タイプは、書店関係者、教育関係者、図書館関係者、メディア関係者、レビュアーの5つ。
そして「書店関係者」を選択した場合は、続いて書店の種類を選びます。書店の種類は、書店チェーン、独立系書店、ネット書店、取次、小売店(主要商品が書籍以外の場合に選択)の5つから選びます。
最後に利用規約を読み、同意したら「登録」ボタンを押しましょう。登録したメールアドレスに確認メールが送信されます。
確認メールが届いたら、メールに記載されたURLにアクセスし、本登録を完了させます。本登録が完了したら、NetGalleyの画面上部にユーザー名が表示されます(※仮名で表示しています)。
そして会員登録が完了すると、バッジが授与されます。このバッジは“本の応援団”であることの証。ブログなどに貼ることもできます。