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これまでに読んできた漫画の中から、自分にとって学びになったと思うものを選ぶ「これが俺の学習マンガだ!」。この連載では各界注目の人に、ご自身にとっての「学習マンガ」を選んでいただき、選んだ理由とともにランキング形式でご紹介しています。
第5回の選者は、図書館設備を扱う「キハラ株式会社」にて、漫画の表現をモチーフにした専用棚「MANGA RACK」などのオリジナル商品を企画・開発されている木原正雄さん。木原さんにとっての「学習マンガ」は、一体どんなものなのでしょうか?
木原正雄(キハラ株式会社)
1973年東京生まれ。図書館設備、用品を扱うキハラ株式会社にて商品企画・開発を担当、マンガを介したコミュニケーションが生まれる状況をつくることを目的に活動しているユニット「マンガナイト」と一緒に「MANGA RACK」を商品化。合理的配慮関連商品や図書館グッズといった新しい分野への取り組みに力を入れている。学校図書館問題研究会会員、ヤングアダルトサービス研究会会員。 趣味はスキーと全国図書館行脚。
キハラさん(木原正雄さんの「学習マンガ」1位は『夜明けの図書館』だ! https://t.co/KrXwi1oFRh #俺の学習マンガ
— キハラさん (@kiharalib) 2016年11月28日
市立図書館で働く新米司書・ひなこ。日々、利用者からはいろんな質問が…。「ある写真を探している」「光る影の正体が知りたい」など、難問ばかり。こうした疑問に対し、適切な資料を紹介するのも図書館の仕事。ひなこ、迷宮入りしそうな利用者の「?」に立ち向かいます! 史上初!? 新感覚・ライブラリーコミック!
(双葉社『夜明けの図書館』より)
公共図書館でのレファレンスサービス(利用者が最適な資料を手に取るための手助けをすること)をテーマにした漫画です。今更ですが仕事の関係でこの漫画を読んで、図書館員(司書)さんの苦労や、レファレンスの難しさなどを理解しました。この漫画を読んでから公共図書館に行くと、図書館を一層楽しめると思います。将来図書館員になりたい人や、本に関する仕事に興味がある人にもおすすめです。
手塚治虫さんの漫画は大抵の図書館には置いてありますが、『火の鳥』『鉄腕アトム』だけでなくこの作品も定番としてぜひ、置いてほしいと思います。社会が抱える矛盾や悪が描かれ、衝撃を受けます。漫画も他の書籍と同様に、善人による明るくポジティブな世界だけでなく、人間や社会のダークサイドを描いた作品もバランス良く図書館に置かれ、利用者が自由に選べる状況になれば良いですね。
中学生の時に単行本を買って、夢中になって読みました。歴史の総論ではなく、個人の視点から歴史を理解する面白さを知った一冊です。おかげで学校の日本史の授業が好きになりました。この『お~い!竜馬』を図書館に置くとしたら、漫画のコーナーではなく、「歴史」というジャンルの中に新書や文庫の小説、エッセイ等と並べて置くと、手に取りやすいのではないかと思います。
木原正雄さんより:
図書館設備・用品を扱う弊社は、創業100周年を機に、さまざまなことにチャレンジする方針を打ち出しました。そのうちのひとつが「漫画をもっと図書館に入れる」ための活動です。例えば、図書館で思わず漫画を手に取りたくなるようなマンガ専用の棚「MANGA RACK」など、オリジナルの商品を開発しています。
私自身、80年代に漫画にどっぷりハマった世代なので、漫画の素晴らしさは身をもって理解していますが、一方で、図書館や学校では漫画に対するネガティブな印象が未だに根強く残っているように感じます。弊社の取り組みが、この状況を変える一助になればと考えています。
漫画を読むと、楽しみながら、いつの間にか新しい知識を得たり、自分では想像つかないような世界を知ったり、さまざまな考え方を学ぶことができます。図書館に漫画を読みに来て、それが面白かったら、今度は同じ題材を描いた小説やエッセイを手に取る。こんな風に漫画は、図書館をよりアクティブに利用してもらうために今後重要なアイテムになってくると思いますね。
「これが俺の学習マンガだ!」は、日本財団が主催する「これも学習マンガだ!」 の連動企画。「これは自分にとって学びになった」「新しい世界を知った」という作品をランキングにしてWeb上に投稿し、SNSでシェアすることができます。なお投稿された作品やランキングは集計され、「総合ランキング」として2017年1月に発表される予定です。