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  • 「御子柴くんと ふしだらなことを してみたい!!」甘くて熱くいファーストキスのエピソードが収められたオムニバス漫画『ほてりほてってファーストキス』

    2022年10月15日
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    花森リド:講談社コミックプラス
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    ほてりほてってファーストキス
    著者:卯月ココ
    発売日:2022年09月
    発行所:講談社
    価格:528円(税込)
    ISBNコード:9784065292419

     

    とっておきの瞬間

    赤面すると鏡をたしかめるまでもなく「今、顔が燃えている!」とわかる。だって、心臓はきっと1分間に145回なんてペースで動いているだろうし、頬や指先のすみずみまで脈打って大変だから。

    ファーストキスの瞬間を迎えつつある2人の心拍数ってどのくらいなんだろう。

    ほてるのは肌だけじゃない。ふるえる瞳と瞳孔の奥からこぼれるハートも熱そう。ずっと見ていたい瞳だなあ。

    『ほてりほてってファーストキス』は題名通りの少女マンガで、心臓がとてもいそがしい。ちなみに1分間に145回という心拍数はおよそハードな筋トレの直後やランニング中と同じ。あのピークタイムみたいな胸のドキドキが4回以上は必ず訪れる。なぜなら、4つのファーストキスのエピソードが収められているから。

    ぜんぶ忘れられないファーストキスだった。心臓がね、本当にいそがしいの!

     

    甘くて熱くて、いろいろなオムニバス

    どのファーストキスも甘くて熱くてかわいくて、そしてタイミングがいろいろ。たとえばエピソード3「めがねとめがね」は交際が始まってまもなくのジリジリ感をたっぷり描きます。

    “天国(あまくに)さん”は同じクラスの“御子柴(みこしば)くん”のことが好き。周りのみんなが知らない御子柴くんのかわいいところを知ってしまったから。

    いいよね、この当たって砕けろな告白。「ハ!?」って御子柴くんはびっくりしているけど……?

    OKをくれます。こんなこと言われたら一生忘れないなあ。晴れて付き合い始めた2人はキスはまだだけど、毎日がとっても楽しい。

    かわいい。揺れるおさげも、まるっこいシルエットの制服も愛らしい。

    ここでちょっと脱線します。あのね、『ほてりほてってファーストキス』のヒロインはみんなすっっごくかわいいんです。そしてそれはスマホで加工してキメまくったものではなく、大切な友達をみて「写真撮ったげるよ」って言いたくなるような、生っぽいかわいさ。

    ということで各エピソードのみなさんを紹介します。

    もしかしなくても私のこと好きなんじゃない?と悩みに悩むエピソード4「うぬぼれにうぬぼれて」の“小花衣(こはない)さん”。ジャージのルーズなシルエットと眉上でパツンと切りそろえた前髪がマッチしてかわいい。

    エピソード1「とっておきはとっておいて」の“音和(おとなぎ)”さんのモコモコマフラーもいい感じ。あと靴の向きもいいなあ。もうすぐ卒業しちゃう書道部の先輩との恋を描きます。先輩の仕草にいちいちドキドキする!

    エピソード2「みやびとみやび」の“みやびさん”も素敵。彼女が着こなす夏服姿も可憐でした。優等生のみやびさんは、ふたつ年下の後輩・”みやび”と秘密基地で勉強したりおやつを食べたりするうちに……?

    ね? ひとつとして同じじゃないし、恋の形も、彼女たちの胸の内も、それぞれ違います。どんな女の子にも備わっている、その子だけの愛らしさや恋を丁寧にすくい上げた短編集。男の子もみんな魅力的。オムニバスって楽しい。

    さあ、冒頭で紹介した「めがねとめがね」のヒロイン・天国さんの胸の内はというと……、

    タイタニックみたいなポーズで欲望に揉(も)まれてる。いい、すごく応援したい。

     

    触れたい、触れてほしい

    天国さんの熱い欲望は、ただただ御子柴くんに向けられます。

    付き合って2ヵ月、キスはまだ。でも触れたい! 落とした消しゴムを拾おうとかがんだら目の前に御子柴くんの手があって……!

    ここで思わずマンガから顔をあげて「ふぅ!」と一息つきました。そうじゃないと先が読めなかったよ。まだキスしてないのに! 心臓がもたない。夢に出そう。

    ああ、天国さんのボディタッチを御子柴くんはどう思っている? 気づいてるよね?

    やっぱ気づいてました。このやりとりが健気で健気で泣きそうになる。

    女の子が自分の欲望を大好きな人に打ち明けて、それを「いいよ」と言ってもらえて。

    ここまでダイレクトに言えちゃう。「いいの?」「いいよ」の繰り返しってなんて幸せなんだろう。

    と思ったらダイレクト過ぎてあとで落ち込んだり。でも天国さんはあきらめない。40ページのお話のなかで2人の世界がどんどん深まっていくのがよくわかります。

    「いいの?」「いいよ」の積み重ねでここまできました。ああやっとキスができる……? その瞬間、ちゃんと見届けてあげてください!

    (レビュアー:花森リド)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2022年10月8日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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