• fluct

  • カフェ店員、保育士、銭湯の番台…働いているのはみんなどうぶつ!『夜子とおつとめどうぶつ』

    2022年09月17日
    楽しむ
    花森リド:講談社コミックプラス
    Pocket

    夜子とおつとめどうぶつ 1
    著者:石田万
    発売日:2022年08月
    発行所:講談社
    価格:726円(税込)
    ISBNコード:9784065285176

     

    どうぶつさーん!

    インスタグラムやTikTokで「世界各国の動物園アカウント」を片っ端からフォローしたおかげで私のタイムラインはひたすらに毛深い。もはや人間がほとんど出てきません。そして、毛深い投稿だらけになってからというものの、私がスマホを見る時間は爆増しました。うすうすわかっていたことだけど、私は動物が大好き! そして人間のことは、そこそこ好き。

    だから『夜子とおつとめどうぶつ』は夢のようなマンガでした。もう無限に続いてほしい。

    主人公の“影野夜子”が暮らす“よもぎ町”はこんな場所。

    人とどうぶつが仲良く暮らし、お店には動物スタッフがいます。「どうぶつが働いています」の旗のかわいらしさよ。いいなあ。

    そして夜子はこんな人。

    ハの字のふさふさ眉毛がとてもかわいい彼女は、ひたすら人と話したくないコミュ症のイラストレーター。

    お店の前でグッと緊張する気持ち、わかるよ。勇気を出して「すみませーん」って言って聞こえなかったらどうしようって思う。それに、ドアを開けた瞬間に常連さんがズラッと並んでいたりしたら本当にいたたまれない。

    そんな彼女を出迎えたのは……?

    猫の“シマちゃん”。こんな体勢ですけどちゃんと働いてます。動物スタッフのシマちゃんは夜子の注文をとってくれて(カフェラテとビーフシチューオムライス)、サーブしてくれます。

    切実に通いつめたい。シマちゃんはカフェの店員さんとして100点満点以上の働きぶり。

    オムライスにパセリを散らすのもシマちゃんのお仕事。ちゃんと手にぴったりな手袋をしててかわいい。もはや猫じゃないんじゃない? いいえ、シマちゃんは猫です。

    「それ、おいしそうですね。ところで何か忘れてませんか」と言わんばかりの顔、いいわあ。ファンタジーと現実がナチュラルにミックスされている。楽しい。そして動物が大好きな夜子にとってこのカフェは最高のお店。もちろん常連さんになります。

     

    いろんなどうぶつがお仕事してます

    よもぎ町で働く動物はいろいろ。

    保育園で働くパンダ! 子パンダつき。こういう子パンダ、現実でも見かける! ああかわいい。

    とある場所の食堂で働いているのはペンギン。

    ペンギンの鳴き声に注目してください。「プ」と「ブ」の中間。動物が大好きで動物をよく観察する人ならではの表現だと思います。そして夜子の肩にシマちゃんがいる! お友達なんだね。

    スーパーマーケットに行けば……?

    立派なケヅメリクガメがレジでお会計担当。「のんびりがお好きな方のみご利用ください」とのことで、まさに夜子にぴったりなレジ。

    そう、夜子が今まで「ああ苦手だなあ」と思っていた日常の用事は、どうぶつたちが働いてくれるおかげで、苦手じゃなくなるのです。たとえば銭湯なんて人が苦手な夜子にとって最難関な場所だけど、ここはよもぎ町。どうぶつと仲良く暮らす町の銭湯は、こんな感じ。

    いいよね。カピバラが銭湯にいてくれたらうれしい。あと、私は夜子がコンタクトを外す姿が好きです。このマンガは動物の仕草がとてもかわいいけれど、それと同じくらい夜子の服装や持ち物、そしてこんなちょっとした仕草がいいんだよなあ。すみずみまでかわいい。

    さあ、コンタクト外して裸眼になった夜子が見たものは?

    湯船にいる人たち、本当に人かなあ……?

    よもぎ町で働くどうぶつたちはみんなマイペース。そして人間の言葉は話しません。でも一生懸命働いてるし、アサインも絶妙。カピバラと銭湯とかね。このあんばいがとてもかわいいんです。そして夜子も少しずつ変わっていきます。

    居心地いいよねえ。私も引っ越したいよ。

     

    (レビュアー:花森リド)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2022年9月11日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




    タグ
    Pocket

  • GoogleAd:SP記事下

  • GoogleAd:007

  • ページの先頭に戻る