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  • 医療×ミステリー×ファンタジーの大作『ムゲンのi』が待望の文庫化!2020年本屋大賞ノミネート&2019年けんご大賞受賞

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    2022年02月23日
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    双葉社文芸総合サイト「COLORFUL」
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    『仮面病棟』『硝子の塔の殺人』「天久鷹央」シリーズなど、医療ミステリーのヒットを連発する知念実希人さん。『ムゲンのi』は、知念さんが「魂を込めて書いた最高傑作」と語る作品で、2020年本屋大賞ノミネート作であり、TikTokで話題の小説紹介クリエイター・けんごさんが選出する「2019年けんご大賞」を受賞しています。

    その『ムゲンのi』が、このたびついに文庫となりました。若き女医が眠りから醒めない謎の病気〈イレス〉と連続殺人鬼に立ち向かう、医療×ミステリー×ファンタジー大作の読みどころを、単行本刊行時に双葉社文芸誌「小説推理」に掲載された書評家・細谷正充さんのレビューにてご紹介します。

    ムゲンのi 上
    著者:知念実希人
    発売日:2022年02月
    発行所:双葉社
    価格:770円(税込)
    ISBNコード:9784575525403
    ムゲンのi 下
    著者:知念実希人
    発売日:2022年02月
    発行所:双葉社
    価格:770円(税込)
    ISBNコード:9784575525410

     

    眠りから醒めない謎の病気と夢幻の世界の冒険がクロスオーバーする、37万部突破の医療×ミステリー×ファンタジーの超大作!

    ひとつの物語に、どれだけの題材とアイディアが盛り込まれているのか。

    凄い、凄すぎる。これは知念実希人の、エンターテインメント全部乗せである。

    いったい本書に、どれだけの題材とアイディアが盛り込まれているのだ。作者の知念実希人が、「命を削り、魂を込めて書き上げた私の最高傑作です」といっているが、この言葉に偽りなし。まさに渾身の傑作である。

    長期間のレム睡眠を継続し、そのまま延々と昏睡に陥る。特発性嗜眠症候群――通称『イレス』は、全世界で400例しか報告がない奇病であり、治療法も確立していない難病だ。その『イレス』が、同時に東京で発生。4人の男女が、昏睡状態になった。神経精神研究所附属病院に勤務する識名愛衣は、そのうちの3人を担当。先輩の杉野華が、1人を担当している。しかし2人とも、治療の糸口すら掴めない。

    そんなとき、実家に帰った愛衣は、祖母に導かれ、ユタ(沖縄の霊能力者)の力を手に入れる。この力で“夢幻の世界”と呼ばれる患者の夢の中に飛び込んだ彼女は、自分の魂の分身だという、うさぎ猫のククルと共に、マブイグミ(魂の救済)に挑むのだった。

    ヒロインが難病に立ち向かう医学小説かと思ったら、いきなりユタや夢幻の世界が出てきてファンタジーになり、いささか驚いた。だが、このジャンル・ミックスは序の口だ。まず患者の1人、片桐飛鳥の夢の中に入った愛衣は、彼女が絶望に陥ることになった事件を追体験。医学の知識を使い、意外な真相を明らかにし、飛鳥の魂を救済するのだ。この部分だけで独立した作品にできるほど、ミステリーとしての完成度は高い。

    次に愛衣は、佃三郎の夢の中に入る。弁護士の仕事でミスを犯したと思い、絶望している三郎の魂を救おうとするのだ。その方法が法廷での三郎との対決になる。なんと法廷小説になってしまうのだ。この法廷場面の迫力が凄い。タイムリミットの要素も加え、読みごたえは抜群だ。

    しかもストーリーは、ここから飛躍的に面白さを増していく。通り魔による連続殺人事件。華が担当している患者の謎。酷い虐待を受けていた少年。そして愛衣のトラウマになっている、23年前の事件。幾つものエピソードが絡み合あう物語の行方は、まったく予測不能。その果てにたどり着いた真実に、驚嘆するしかないのだ。

    さらに本書は、愛衣の成長物語や、家族小説にもなっている。これでもかとネタを投入し、多数のジャンルを融合させた、作者の豪腕が素晴らしい。贅沢きわまりない、エンターテインメント・ノベルなのである。


    双葉社文芸総合サイト「COLROFUL」2022年2月9日(水)公開「ブックレビュー」より転載(レビュアー:細谷正充)

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