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  • 究極の減量食「沼」とは?筋トレと食を追求するYouTuber「マッスルグリル」をマンガ化

    2021年09月23日
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    花森リド:講談社コミックプラス
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    マッスルグリルTHE COMIC 1
    著者:亀ユウキ マッスルグリル
    発売日:2021年08月
    発行所:講談社
    価格:880円(税込)
    ISBNコード:9784065236017

     

    ある日突然SNS上にあらわれた「沼」

    2年ほど前からTwitterで「沼」なる言葉を目にするようになった。発言している人の性別や年齢はバラバラで、共通点はダイエットや体づくりに励む人々であること。で、みんな「沼を仕込んでみた。明日楽しみ!」や「沼、おいしい!」などと嬉々として言うのだ。いやいやいや、おいしい沼ってどういうこと? 何が起きているのかさっぱりわからなかったが、ただごとじゃないグルーヴ感があった。

    調べてみたら1本のYouTubeの動画にたどり着いた。「究極の減量食「沼」を大公開!」という題名のその動画では、たいへん男前のマッチョが炊飯器を酷使しながら料理を作っていた。「沼」は減量食だったのだ。

    タンパク質と脂質と炭水化物をベストなバランスで摂ることのできるお料理、それが「沼」。

    勢い抜群なこの描写は誇張でもなんでもなく動画でもそのまんまだ。これなら誰でも作れるね!

    ちなみに作中では沼動画の再生回数は475万回とされているが、2021年8月にはすでに486万回を超えていた。淡々と愛されまくっている。チャンネル名前は「マッスルグリル」という。直球かつおいしそうな名前。

    2.5頭身のかわいらしい絵柄ですけども、マッスルグリルの陽気なお2人はガッチガチのトレーニーだ。なので彼らが発信する食とトレーニングは信頼できる。わたしも「マッスルグリル」の視聴者だ。

    「沼」を考案したマッスルグリルのシャイニー薊(あざみ)さんは調理師免許を持っている。なので、よくある「毎食、茹でささみとブロッコリー」みたいなハードな減量食とは一線を画す滋味あふれたレシピだ。

    ときどきおもむろに作って食べてます。見た目はマジで沼そのものなんだけども、しみじみおいしいの! スープジャーに入れてお弁当として持ち運ぶことができるのも良い。マッスルグリルのチャンネルで紹介されている「ジャンピラフ」もおすすめ!

    『マッスルグリル THE COMIC』は、人気YouTuberマッスルグリルの活動を、漫画家の亀ユウキさんが取材したものだ。筋肉・トレーニング・食の無限ループとマッスルグリルの夢がパンパンに詰まっている。

    「マッスルグリル」チャンネルで紹介されているレシピもいっぱい。

    亀先生の食レポの激しさも楽しい。読むと彼らがなぜ愛されているのかがわかるはずだ。

     

    筋トレしてみー?

    本作は、マッスルグリルのお料理紹介グルメマンガ……だけではない。マッスルグリルへの取材が、ただ食べて「おいしいね!」だけで済むわけがないのだ。食とトレーニングの合わせ技でマッスルが実現する。

    トレーニーがよくうわごとのように口にする「別の部位なら大丈夫」などの名言を浴びつつ、亀先生もがっつり筋トレします。

    で、せっかくがんばってトレーニングするのなら、ちゃんと効果がほしい。筋トレで効果を出すためにはフォームと負荷がカギとなる。なので、初心者であればあるほど、まずはマッチョに教えを乞うのがよいと私は思います(私のトレーニングの先生も総合格闘家です)。

    その点で考えても『マッスルグリル THE COMIC』っていいマンガなんですよ。

    フォーム指導がとても丁寧。初めて筋トレをする人にもちゃんと効果がでるような説明になっている。作中の随所にカットインされる「スマイルメモ」も必読だ。

    回数よりも正しいフォームと負荷が大事だよとマッスルグリルは説く。たしかに、そのほうが時間もかからないし、ちゃんと筋肉痛になるんですよね。辛いがうれしい!

     

    目指せビルダー界の最高峰

    筋トレを極めまくった世界も本作は見せてくれる。シャイニー薊さんはフィジーク選手だ。フィジークの大会ってどんな感じ?

    ふだんは2.5頭身の薊さんが勝負の舞台ではバキバキに仕上がっている。美しい。フィジークとボディビルの違いもわかりやすい。

    大会で1位になるためにどの部位をどんなふうに鍛えるかは選手によって異なる。一言に「マッチョ」と言うなかれ。

    そして、そんな怒涛のコンテスト後の打ち上げも必見だ。「ビルダーは大会後の爆食いまでがコンテスト」とのことで、厳しい食事制限を終えたシャイニー薊さんが大好きなカレー屋「もうやんカレー」でおいしいおいしい豚肉のカレーを一口食べて……、

    沁みるおいしさなんですよね。大きな肩と太い腕を震わせながら食べる様子に私もホロっとなる。どんなにがんばってきたかが伝わってくる。

    マッチョは、マッチョであればあるほど計画性の鬼であり、リアリストだ。理想的な体は一朝一夕で作れるものじゃないと痛感する。そして、彼らは夢を絶対に諦めない。美しい体を手に入れることは誰にとっても決して無理な話じゃないよ、可能性はみんなにあるんだよと教えてくれる。マッスルグリルの陽気なグルーヴ感もこの2つからきている。現実的かつ夢いっぱい。自分の体型に課題を感じている人はぜひ読んでほしい。

    (レビュアー:花森リド)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2021年9月4日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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