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  • 辻斬り、風俗通い、将軍上等!?水戸黄門を“新解釈”で描く『ヤンキー水戸黄門』

    2021年09月11日
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    黒田順子:講談社BOOK倶楽部
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    ヤンキー水戸黄門 1
    著者:和田洋人
    発売日:2021年07月
    発行所:講談社
    価格:715円(税込)
    ISBNコード:9784065241639

    歴史上の有名人を題材に新たな作品を作るのは、一般的に不利だと言われています。それは、過去に散々やり尽くしているので、ハードルが高くなるからです。
    そんな鉄則を覆して、『ヤンキー水戸黄門』はやってくれました!!
    黄門様御一行は、おふざけ三昧、エロ三昧で絶好調です!!

    水戸藩藩主であり天下の副将軍・水戸光圀(みとみつくに)は、徳川第3代将軍・徳川家光から、こんな相談を持ちかけられます。

    ヤンキーの常套句「かったりい」と言いながらも、引き受けることにしたのは「運命の女!!」「俺のアモーレ(最愛の人)!!」を見つけるため。
    世間に知れ渡っている「世直しのため、お供を連れて諸国漫遊した」という水戸黄門の話は実は虚構(うそ)で、光圀の目的はEDである自分を “勃たせてくれる女”を探すためだったのです!!

    お供は、佐々木助三郎、渥美格之進の「助さん、格さん」ではなく、“実名”の佐々介三郎(さっさすけさぶろう)、安積覚兵衛(あさかかくべえ)の「介さん、覚さん」。
    2人とも水戸藩藩士で剣豪であるはずなのに、介さんは「瞬間記憶を持つ・写し絵の介」、覚さんに至っては“ふんどし”の臭いも嗅ぎ分けられる「絶対嗅覚の持ち主・犬っ鼻の覚」というとんでもない設定。

    これに八(はち)を加えた男4人で旅に出るのですが、目的が目的なだけに、宿場町に寄るたびにハーレムを楽しんでばかり。
    実は光圀は、「吉原通い」をしていたという実話が残っているそうです。

    もしかして、お凛さんが黄門様に同行しないのはそういうこと!?と勘繰りたくなりますが(笑)、お凛は隠密として彼らの様子を窺っていました。再び大名に返り咲くことを目論む柳生十兵衛の手下として、光圀に取り入るのが任務だからです。

    ドラマでは、お凛さんの入浴シーンが定番だったので、ゆくゆくは出てくるでしょうが、とんでもないシーンになりそうで今から楽しみです。

    江戸城を出立した黄門様御一行は、今の新宿にあたる宿場町「内藤新宿」で、いきなり悪徳商人の用心棒となります。

    彼らが用心棒になったのは、盗んだ金を貧乏人にばら撒く、怪盗閻魔哀(えんまあい)を捕らえるためです。

    この絵を見たとき、一瞬えっ!?となりましたが、まさかお江戸版「キャッツアイ」が出てくるとは思わず、ニヤリとしてしまいました。
    しかも色っぽいを通り越して、光圀の“ど変態”が加速していきます!!

    もうこうなると作者自身が面白がっていることが伝わってきて、おふざけ三昧エロ三昧に“下ネタ満載”“ど変態”も加わって、ついこの間までディズニー公認の『殿さまとスティッチ』を描いていた漫画家さんとは思えない振り切れ方です。

    実は、『ヤンキー水戸黄門』の目次の前のトップページに、こんな漫画が描かれています。

    ご存じの方も多いと思いますが、和田洋人(わだひろと)先生は2021年7月にご病気で急逝されました。あまりにも突然のことで、驚かれた方も多いと思います。

    この漫画を描くにあたって、「今までついて来てくれた、わたくしのファンが離れるかもと不安が一瞬よぎりました」とありますが、いやむしろ、この続きを楽しみにしているファンはいっぱいいますよ!!と伝えたいです。
    それぐらい洒落っ気たっぷりの和田洋人ワールドが展開する『ヤンキー水戸黄門』、とにかく面白いので、ぜひ手に取ってみてください!!

    試し読みはこちら

    (レビュアー:黒田順子)

     

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    和田洋人さんは、2021年7月18日にご病気のため逝去されました。心よりご冥福をお祈りいたします。(ほんのひきだし編集部)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2021年8月19日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。

     




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