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  • 再びインビンシブル= “無敵” と呼ばれる日は来るのか!? 出来損ないプロラグビーチームの挑戦

    2021年08月21日
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    黒田順子:講談社コミックプラス
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    インビンシブル 1
    著者:瀬下猛
    発売日:2021年06月
    発行所:講談社
    価格:715円(税込)
    ISBNコード:9784065236246

    ラグビー漫画というと、高校生を主人公にしたものが多い気がしますが、『インビンシブル』は違います。

    プロラグビーが舞台で、プレミアリーグの最下位チーム「小倉(こくら)ホワイツ」を立て直すためにやって来た、熱いけどちょっと面倒くさい男が主人公です。

    北九州にある「小倉ホワイツ」は、アマチュアリーグ時代を含めると17回も優勝し、インビンシブル= “無敵” と呼ばれる日本で1番強いラグビーチームでした。

    しかし、プレミアリーグ6連覇のために巨額の移籍金を投じ、国内外から有力選手を補強したため経営は赤字となり、球団会長が交代。

    コスト削減による主力選手、ヘッドコーチの流出で、昨シーズンは最下位に転じます。辛うじて入れ替え戦に勝ち2部降格は免れたものの、チームの司令塔である黒木大和は、ライバルの「府中イエローズ」に電撃移籍。

    ボロボロのチームに新規加入したのが、日本人とフランス人のハーフで、ニュージーランド帰りの原田スコット春介(23)。
    ところが、プレシーズン初戦で、渋滞に巻き込まれて大遅刻。

    後半、残り8分で途中出場すると……、

    スクラムハーフで小柄なのに、態度はデカい!!

    1トライも挙げられずに敗退かというラストワンプレーで、自らトライを決めた春介。ただし、そのプレーは自己中で、ロッカールームに戻っても態度はやっぱりデカい。

    春介を投げ飛ばしたのは、カッカしていた副キャプテンではなく、日頃は穏和なキャプテンの室浪浩二(28)。

    優勝経験がある室浪たち生え抜きと、GMが集めた新規メンバーが、まだしっくりしていない時期に、「寄せ集めメンバーが新しいホワイツを作るんだ!!」なんて。あまりにも空気が読めない春介に、読んでいるこちらがハラハラします(笑)。

    練習中も、室浪に対してだけ厳しいパスを出す春介。

    室浪に対し、「倒れるの早すぎっ!!」とか、昨日入ったばかりの新人がよく言えるなぁと、またしてもハラハラしてしまいました。

    そんな春介を家に泊め、食事まで作ってあげる優しい中岡虎居(26)。

    トライという名前に思わずニンマリですが、チームのGM(ゼネラルマネジャー)の息子なので、周りからはJr.(ジュニア)と呼ばれています。

    春介は高校生のとき中岡家に居候していたのですが、父親が自分より春介を可愛がっていたことを今も根に持っている、なかなか可愛いヤツです!

    それにしても「小倉ホワイツ」は、揃いも揃ってクセの強そうなメンバーだらけ。それぞれが、様々な事情を抱えていそうなのですが、若干空回りしている春介が、クセの強い彼らとどう向き合い(たぶんケンカになると思いますが・笑)、チームを立て直して行くのかが見ものです。

    また、スクラムを組む時やタックルをする時に生じる肉体と肉体が激しくぶつかり合う音や、ボールを蹴る音、スパイクの音などが聞こえて来そうな力強い絵も、この作品の魅力のひとつだと思います。

    いよいよ、次のプレシーズンマッチで、裏切り者・黒木大和がいる「府中イエローズ」と対戦することになった「小倉ホワイツ」。

    試合前から勝負あり!という感じで、どう足掻(あが)いても勝てそうにない相手ですが、いつの日か「小倉ホワイツ」が最下位を脱し、強いチームになることを期待したいと思います。

    試し読みはこちら

    (レビュアー:黒田順子)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2021年7月22日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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