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  • 「両想い」=「死」!大好きな男子からの告白を避け続けなければならない少女の奮闘

    2021年06月27日
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    花森リド:講談社コミックプラス
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    ごめん、名波くんとは付き合えない 1
    著者:我楽谷
    発売日:2021年04月
    発行所:講談社
    価格:495円(税込)
    ISBNコード:9784065229965

     

    絶対に告白させない(すると死ぬから)

    ゴールに向かって実績を積み上げるのと、逆に積み上がったものを壊していくのだと、たぶん後者の方が大変だと思う。その積み上がったものがうれしくて愛しいものだと余計ハードだ。

    『ごめん、名波くんとは付き合えない』は、とある死亡フラグを立てないために人生をやり直し続ける女の子“小乾さん”の物語。

    死神さんの“13号”が言うことには、“名波くん”は高校2年生で小乾さんに告白し、その瞬間に死んでしまうのだという。

    大好きな人からの告白がきたーっと思ったら、その大好きな人の死の気配も同時にきてしまうわけです。

    じゃあ、告白させないようにすれば死亡フラグ立たないんじゃ!? と思うじゃないですか。それがちっともうまくいかない。小乾さんは失敗しつづけます。

    なぜなら小乾さんも名波くんのことがずっと好きだったから! 2人は両想い。ということで、小乾さんが何度やりなおしても、ちょっとしたことで「今ならいける!」と名波くんはチャンスを察知し、告白し、死んでしまいます。

     

    告白されない側も命がけ

    高校2年生の最後の日。名波くんは小乾さんに告白をし、その瞬間に交通事故によって命を落とします。

    大好きな人と両想いになった~! って幸せ全開だったのに、小乾さんは名波くんの死に立ち合ってしまい呆然……。「私が代わりに死んでもいい、絶対に死なせたくない!」と嘆く小乾さんの前に現れたのは、小さな死神“13号”。13号は、小乾さんに取り引きを持ちかけます。

    小乾さんは自分の寿命を13号へ差し出すかわりに、名波くんとの1年間をやり直すことに。けなげだなあ。

    で、やり直してはみるものの、前述した通り2人はすでに両想い。名波くんは小乾さんに告白したくてしょうがないし、なんならやり直しのたびに2人の関係は近づいていきます。順調に行ってほしくないときほどトントン拍子で恋が進展してしまう!

    ほんとならグイグイ来てくれたらうれしいのに、すなわち死へのカウントダウンでもあります。小乾さんにとって名波くんを失う危機。でも、そんな事情はだれも知らないから、小乾さんの友達だって応援しちゃうし、名波くんだってグイグイ来ちゃうし、もう大変。うれしいんだかうれしくないんだか困っちゃう。

    小乾さんのうっかりミスによって名波くんがたちまち告白モードに突入してしまったり。ああやっかい。

    しかも外部要因はさらに増えます。

    何か企んでいそうな訳知り顔の同級生。そう、死神の13号です。人の形をして小乾さんの目の前に現れ、なんならクラスの友達といい感じになじみ、小乾さんと名波くんの恋路をニヤニヤ見守るように。

    で、そんなふうに小乾さんのまわりをチョロチョロしてる男なんて、名波くんにしてみれば当然「え、なになに?」ってなるわけですよ。

    お願い名波くんを刺激しないで! 「暇つぶし」と言いながら何かと小乾さんにちょっかいを出す13号。ほんとに暇なの? 小乾さんのことどう思っているの? 私も気になるよ!

    それにしても「1年間だけ相手を避ければよい」って、両想いだと、とってもむずかしいことなんですね。名波くんとの接点を減らすべく、バイトのシフトをびっちり組もうが、好きなものは好き。読んでるこっちも応援しすぎると名波くんが死んでしまいそうで緊張する。

    ちょいちょい失敗して、そのたびに自分の寿命をガリガリ削る小乾さんのことも心配。名波くんへの想いを諦めず、かつ、名波くんの告白をせき止めて高校2年生をやりきれるのか。ほどほどに上手くいきますように……!

    試し読みはこちら

    (レビュアー:花森リド)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2021年5月29日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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