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  • 地味な女子高生は、世界を救う忍者の末裔!アニメ化決定のユーモアスパイアクション!

    2021年06月19日
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    黒田順子:講談社コミックプラス
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    テスラノート 1
    著者:西田征史 久保忠佳 三宮宏太
    発売日:2021年04月
    発行所:講談社
    価格:528円(税込)
    ISBNコード:9784065229835

    事件を解決に導くバディものは、今までにも色々とありましたが、忍者の末裔である女子高生と、ちょっとチャラい諜報員は意表を突く組み合わせ。
    そしてもっと意表を突かれたのは、命がけで世界を救う重大な任務を遂行しつつも、随所に散りばめられた笑いです。
    テレビアニメ化も決定した緩急自在なスパイアクションは、いきなり冒頭から見せ場を作ってくれます。

    根来牡丹(ねごろぼたん)は、岐阜県の高校に通う17歳の女子高生。学校では友達を作らず、目立たないよう地味に過ごしていました。
    そんなある日、牡丹が家に帰ると異変が……、

    暴漢かと思われた男たちは、牡丹の実力を試しに来た日本安全振興株式会社の人間でした。

    実は、牡丹は根来忍者第32代頭領だった爺ちゃんに育て上げられた諜報員だったのです。
    いよいよ、「世界を救う時が来た」と爺ちゃんに言われた牡丹は……、

    この意表を突く導入、先を期待させてくれます!!
    そして凄腕の諜報員なのに、急に普通の女の子に戻る牡丹の変わり身の早さとギャップが、この作品の面白さでもあります。

    通称「ミッションT」の任務に就くため、牡丹が向かったのはノルウェーの首都オスロ。市内を走る急行ベルゲンが突如、跡形もなく消えたかと思ったら、12km離れた繁華街に現れて建物に激突、大惨事が起きたのです。

    これは「テスラの欠片(かけら)」のせいでワープしたのではないかと言う牡丹。

    テスラとは、トーマス・エジソンもその才能に嫉妬したというニコラ・テスラ。彼はラジオ、蛍光灯、無線トランスミッターなど多くの発明をした天才科学者で、その発明の数々を18センチほどの水晶の欠片にそれぞれ閉じ込めたのです。

    実は牡丹の爺ちゃんは、70年以上前にテスラからあることを頼まれていました。

    私が世界中にバラまいた水晶の欠片(かけら)が暴走した時は
    速(すみ)やかに回収してくれたまえ

    「テスラの欠片(かけら)の回収」、それがすなわち「ミッションT」なのです。

    この任務で牡丹がバディを組むことになったのは、日本安全振興株式会社の自称NO.1諜報員クルマ(22)。自尊心の強いクルマは、自分に相応しいのはベテラン諜報員だと思っていたので……、

    しかし牡丹の読唇術、変装術、10ヵ国語が話せる語学力、身体能力を目の当たりにしたクルマは、少しだけ牡丹を見直します。

    そんな2人の目の前で、今度は突然トラックがワープ。
    何者かが「テスラの欠片」のロックを解除した可能性があり、2つの事件現場にいた男の子が、水晶を持っていることが判明します。

    そして「テスラの欠片」の半径200m以内に時速160km以上で進む物体があると、勝手にワープすることもわかってきます。

    そうとは知らず、男の子は水晶を持ったまま急行列車に乗車。
    水晶を回収するため牡丹は、猛スピードで走行中の列車へ決死のダイブ!!
    リミットの158kmが刻々と迫る中、牡丹が選択した方法は……、

    ところが、任務完了! とはならず、「テスラの欠片」は盗まれてしまいます。

    相手は「小さい家」と呼ばれる組織。
    だからこそテスラは、発明の記録を100年後まで解けないよう水晶にロックをかけ、世界中にバラまいたのです。

    新たな敵を前に東京に戻って来た牡丹は、新しい高校に通い始め、チームのメンバーとも共同生活を始めます。

    情報収集や解析を担当するクールな高松隆之助は、クルマの同期でワケありの様子。チームリーダーも部長も、ちょっとクセのある人物で、そのあたりの絡みも面白くなっていきそうです。

    『テスラノート』は、スパイものらしい派手なアクションシーンも見どころですが、それだけでなくバディものに欠かせない喧嘩や、随所に散りばめられた笑いも楽しめる作品だと思います。

    試し読みはこちら

    (レビュアー:黒田順子)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2021年5月30日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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