'); }else{ document.write(''); } //-->
2016年5月9日(月)、日本テレビの放送番組「NEWS ZERO」内のコーナー「ZERO CULTURE」にて“発売3日間で累計10万部を売り上げた異例の大ヒット絵本”が紹介されました。「1万部売れればヒット」と言われる現在の絵本業界。3日で10万部を売り上げた驚異の絵本とは……
『りんごかもしれない』をはじめ、発想が膨らむ独特の作風で子どもも大人も虜にしている絵本作家・ヨシタケシンスケさんの『このあとどうしちゃおう』(ブロンズ新社)です。
しんだおじいちゃんがかいた「このあと どうしちゃおう」ノートがでてきた。「じぶんが しょうらい しんだら どうなりたいか」が、かいてある。「うまれかわったらなりたいもの」「こんなかみさまにいてほしい」……なんだかおじいちゃん、たのしそう。でも、もしかしたらぎゃくだったのかもしれない。ぼくだったら、どうしちゃおうかな。いま、いきているあいだに、かんがえてみよう!
『このあとどうしちゃおう』は「死」がテーマの絵本です。しかし「怖い」「暗い」「つらい」といった雰囲気は全くありません。おじいちゃんの遺品から孫の男の子が見つけた「このあと どうしちゃおう」ノートには「生まれ変わったらなりたいもの」や「死んだ後に作ってもらいたい記念品」など、テーマごとにおじいちゃんが想像したものがイラスト付きでたくさん書かれています。このおじいちゃんの想像した死後の世界が実に楽しそうで、思わずくすりと笑みがもれてしまうものばかりなのです。
例えば、おじいちゃんの考える天国は……
〈てんごくってきっとこんなところ〉
・とにかく おさしみがおいしい
・ゆうめいじんに けっこうあえる
・みんなかならず どこかほめてくれる
・あちこちに ふとんとおんせんがある
・おばあちゃんがいる
うん、これは楽しそうです。
一方、おじいちゃんの考える地獄は……
〈いじわるなアイツは きっとこんなじごくにいく〉
・トイレが いっこしかない
・まいにち じゅうなんたいそう
・よるねるまえに かなしいおはなしをきかされる
・2しゅるいの まざった すなをわける
確かにこんな地獄は嫌だ(笑)。でもおじいちゃんの想像した死後の世界は、可愛らしいイラストと相まって、地獄でさえどこかほのぼのとしています。