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5月24日(月)、「小説現代長編新人賞」を史上最年少で受賞した珠川こおりさんの『檸檬先生』が発売されました。
本作で描かれているのは、文字に色が見えたり、色に音が聞こえる「共感覚」をもった2人の男女の物語。装画は『ブルーピリオド』の山口つばささんです。
数字や音、人など、すべてに色が見えてしまう共感覚をもった主人公の「少年」。勉強に集中できず、人の名前も覚えられない。同じ感覚を共有できない同級生からいじめを受け、仲間外れにされていました。
クラスに居場所がなく、逃げるように向かった音楽室で、一人の少女と出会います。
中等部に所属する彼女は、音に色が見え、色に音が聞こえる共感覚を持っていました。彼女は、同じ共感覚を持った「少年」に、この感覚との付き合い方を教えるようになります。「少年」は、彼女を「檸檬先生」と呼び慕い、2人は共感覚を用いたアート作品作りに没頭していきます。
アート作りを通して自分の感覚の扱い方を覚え、周囲と溶け込めるように成長していく「少年」。その成長をそばで感じ、陰が見え始める「檸檬先生」。共感覚によって重なった2人の歩みは、次第に異なる方向へと進んでいきます。
発売に先駆けて公開されたプロモーション動画も要注目です。
人気アーティスト・ヨルシカなどのMVを手掛ける映像制作チーム「Hurray!」のぽぷりかさんが担当した動画に、新進気鋭のミュージシャン・しなの椰惠さんの楽曲「駄目なあなたのまま」がBGMとして流れます。
『檸檬先生』の持つ、みずみずしい空気があふれており、まるでPVが一つの作品のようです。
動画の最後に現れる「檸檬先生」の「最後の授業」とは? ぜひ本書を手に取って確かめてみてください。