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  • 重松清『ビタミンF』刊行から17年のいま、なぜ人気再燃?累計80万部を突破

    2021年03月23日
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    ほんのひきだし編集部
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    17年前、2003年に新潮文庫から刊行された、重松清さんの小説『ビタミンF』

    同作の人気が昨年末に再燃し、2021年に入ってから相次いで増刷、単行本(2000年刊)とあわせて累計発行部数80万部突破の快進撃をみせています。

    『ビタミンF』は、「小説新潮」で発表された7編を収録した短編集で、第124回(2000年下半期)直木賞を受賞した作品。『ナイフ』『流星ワゴン』などに並び、重松さんの代表作の一つとして読みつがれているロングセラーです。

    それが17年経ったいま、再び売上を大きく伸ばすきっかけとなったのは、出版元である新潮社の営業部員・Aさん(40歳男性)の作成した販促用パネルでした。

    「入社当初、20代の頃に『ビタミンF』を初めて読んだときは正直あまりピンと来なかったのですが、40歳を迎えて改めて読むと、涙が止まりませんでした。それは主人公が今の私と同年代だからです。仕事も家庭もピリッとせず、何とも中途半端な年代。コロナによる閉塞感も重なったのかもしれません。今の自分と重なる部分ばかりで、気が付くと山手線を一周して涙が頬を伝っていました。この気持ちを誰かと共有したい!と思い立ち、もう一度仕掛けることを提案したんです」(Aさん)

    昨年末、5,000部の重版とともに作成したパネルには「涙腺キラー・重松清 最泣の一冊」というコピー。このコピーは帯にも使用され、多くの読者の目をひき、昨年末から計4回、8.5万部を増刷。累計発行部数は81.7万部となっています。

    (写真協力:有隣堂アトレ恵比寿店)
    ※2021年3月撮影時の様子のため、時期により展開場所が異なる場合があります

    新潮社によると、根強いファンの多い時代小説文庫、大ヒット作の文庫版など日々多くの新刊が刊行されるなか、店舗での週間売上ランキングで『ビタミンF』が第1位となる書店もあるほどだそう。

    Aさんイチオシの「セッちゃん」、「ゲンコツ」「はずれくじ」「パンドラ」「なぎさホテルにて」「かさぶたまぶた」「母帰る」―― あなたの心に効くビタミンは、どの物語でしょうか。

    ビタミンF
    著者:重松清
    発売日:2003年06月
    発行所:新潮社
    価格:693円(税込)
    ISBNコード:9784101349152

    あらすじ
    38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。
    一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。
    「また、 がんばってみるか――」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。

     

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