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  • 桐野夏生 “バブル時代”を描く長編小説「真珠とダイヤモンド」サンデー毎日で連載開始

    2021年03月22日
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    ほんのひきだし編集部
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    桐野夏生さんの最新長編小説「真珠とダイヤモンド」の連載が、3月23日(火)発売の「サンデー毎日」4月4日号(毎日新聞出版)にてスタートします。

    〈著者コメント〉
    バブル時代とは、1986年から89年頃のことを言うらしい。当時の私は、子供を保育園に預けて、赤ちゃん雑誌のライターをしていた。駆け回っている割には、たいしたギャラも貰えず、ただ疲れるだけだった。しかし、近所のやたらと羽振りのいい若夫婦の夫は、「金融」に勤めていると自慢げに言い、ある若い女性編集者は、私たちが日本で初めてボジョレー・ヌーボーを飲んだ世代なのよ、と私を憐れむように言った。彼らに共通するのは、時代の富を享受できない者に対する、圧倒的な想像力の欠如だった。

    どうやら、その頃かららしい。貧乏であることは恥だ、という風潮が生まれたのは。もしかすると、その風潮に先鞭を付けたのは、84年に出版された渡辺和博氏の『金魂巻』だったかもしれない。「マル金」と「マルビ」。誰もが「マルビ」と言われないように、見栄を張りまくった。日本人はバブル時代から、「格差」を好み始めたのである。

    さて、私はこれから、ある事件に巻き込まれた夫婦の物語を書こうとしている。その夫婦は、バブル時代に巨額の金を儲け、二十五年後に、まるでそのツケを払うかのように、トラブルに遭って死んだ。いったいバブルとは何だったのか。彼らはどうして死ななければならなかったのか。バブルの恩恵にはまったく浴さなかったものの、その時代を横目で見ていた私が解明しようとしているのだが、さて、うまくいくだろうか。ぜひ、読んで確かめていただきたい。

    桐野夏生

    桐野夏生さんは、1951年生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞受賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、『ナニカアル』で2010年・2011年に島清恋愛文学賞と読売文学賞の2賞を受賞。1998年に日本推理作家協会賞を受賞した『OUT』で、2004年、エドガー賞(Mystery Writers of America主催)の候補となりました。その後2015年には、紫綬褒章を受章。現時点での最新単行本は、2020年9月刊行の『日没』です。

    日没
    著者:桐野夏生
    発売日:2020年09月
    発行所:岩波書店
    価格:1,980円(税込)
    ISBNコード:9784000614405

    「真珠とダイヤモンド」の連載が始まる「サンデー毎日」4月4日号の表紙は、吉川英治文学新人賞受賞で話題の加藤シゲアキさん。

    誌面には、加藤さんのデビュー作にかけた“ピンクとグレー”がモチーフの巻頭カラーグラビアと、新作舞台「モダンボーイズ」への意気込みや自身の創作論、アイドルとしての新たな決意などを語ったインタビューも掲載されます。

    サンデー毎日 2021年 4/4号
    著者:
    発売日:2021年03月23日
    発行所:毎日新聞出版
    価格:450円(税込)
    JANコード:4910200710417




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