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3月3日(水)、JPIC読書アドバイザー(JRAC)による「第2回親子で読んでほしい絵本大賞」の結果が「この本読んで!」2021年春号にて発表され、『あるヘラジカの物語』が大賞を受賞しました。
「親子で読んでほしい絵本大賞」は、「この本読んで!」内のコーナー「もう読んだ?新刊絵本100冊」で1年間に紹介された計400冊からノミネート作12作を選出し、JRAC会員有志の投票によって決定されます。今回は104名が投票に参加しました。
大賞作『あるヘラジカの物語』は、1996年に亡くなった写真家・星野道夫さんが撮った2頭のムース(ヘラジカ)の写真から生まれた絵本。同じ動物好きとして星野さんと交流のあった鈴木まもるさんが、絵と文を手がけています。
内容紹介
アラスカのデナリの山のふもとで、1頭のオスのヘラジカがたくさんのメスと暮らしていた。
ある日、この群れによそ者の1頭のオスが近づいてきた。
メスたちを自分のものにしようと思っているのだ。
群れをひきいるオスは、よそ者に向かっていった。オスどうしの激しい戦いが始まった。
2頭は、何度も体当たりをし、角をぶつけあった。
オスのヘラジカは体重が800キロもある。
ぶつかったら車だってひっくりかえる。戦いは、長い時間続いた。
ガキ!
大きな角と角がぶつかってからまった。そしてはずれなくなった。
2頭は戦い続けるしかない……。多くの野生動物の姿を写真におさめた星野道夫は、1996年、事故によって世を去りました。 同じ動物好きとして、星野道夫と親交のあった鈴木まもるはある夜、星野の遺した2頭のヘラジカのふしぎな写真を夢に見て「絵本を創ろう」とひらめき、アラスカに飛びました。そしてできあがったのが、この絵本です。
大自然で暮らす動物たちの壮絶なドラマと、生命のつながりを描いた絵本。
(あすなろ書房公式サイトより)
なお、大賞を含むノミネート12作のランキング結果は次のとおり。
また今回、「この本読んで!」読者からの投票によって決定する「この本読んで!読者賞」が新設され、ダニエル・カールさんによる“山形弁訳”でも人気の『ちちゃこいやつ』が第1位に輝きました。
第2回親子で読んでほしい絵本大賞
・第1位『あるヘラジカの物語』(原案:星野道夫、絵と文:鈴木まもる/あすなろ書房)
・第2位『とんでいった ふうせんは』(文:ジェシー・オリベロス、絵:ダナ・ウルエコッテ、訳:落合恵子/絵本塾出版)
・第3位『おれ、よびだしになる』(文:中川ひろたか、絵:石川えりこ/アリス館)
・第4位『おおにしせんせい』(長谷川義史/講談社)
・第5位『ひとは なくもの』(作:みやのすみれ、絵:やベみつのり/こぐま社)
・第6位『おにぎりをつくる』(文:高山なおみ、写真:長野陽一/ブロンズ新社)
・第7位『たべる たべる たべること』(作:くすのきしげのり、絵:小渕もも/おむすび舎)
・第8位『みずをくむプリンセス』(作:スーザン・ヴァーデ、絵:ピーター・H・レイノルズ、訳:さくまゆみこ/さ・え・ら書房)
・第9位『虫ガール ほんとうにあったおはなし』(文:マーガレット・マクナマラ、文:ソフィア・スペンサー、絵:ケラスコエット、訳:福本友美子/岩崎書店)
・第10位『こんにちは! わたしのえ』(はたこうしろう/ほるぷ出版)
・第11位『こどもかいぎ』(北村裕花/フレーベル館)
・第11位『ふーってして』(松田奈那子/KADOKAWA)
「この本読んで! 読者賞」
・第1位『ちちゃこいやつ』(作:ロブ・ハドソン、訳:ダニエル・カール/マイクロマガジン社)
・第2位『あるヘラジカの物語』(原案:星野道夫、絵と文:鈴木まもる/あすなろ書房)
・第3位『山は しっている』(作:リビー・ウォルデン、絵:リチャード・ジョーンズ、訳:横山和江/鈴木出版)
『字のないはがき』は、向田邦子さんのエッセイの中でも名作とされる「字のない葉書」(『眠る盃』に収録)を絵本にしたもの。
角田光代さんが文、西加奈子さんが絵を担当しており、向田さん・角田さん・西さんという直木賞作家3名による共作ともいえる一冊です。