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  • 姉妹クリエイター「東京ハイジ」インタビュー:故郷・五戸町に愛される1冊が出来上がるまで

    2021年01月31日
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    日販 ほんのひきだし編集部 吉田
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    「東京ハイジ」は、脚本と音楽を担当する姉のササキトモコさんと、イラスト・アニメを担当する妹のササキワカバさんによる姉妹クリエイター。活動の中心であるYouTubeチャンネル「東京ハイジチャンネル」では、主に子ども向けの動画を発表しており、登録者数は34万人超、動画の総再生回数は3億2千万回を超えている人気のクリエイターです。

    その東京ハイジの2人が、故郷の青森県五戸町を紹介する絵本『せーんべせんべ 五戸のおんこちゃん』を発表しました。この絵本の刊行に至る経緯や、本書に込められた故郷への思いを伺いました。

    東京ハイジ
    姉・ササキトモコさん(向かって右、脚本・音楽を担当)
    妹・ササキワカバさん(向かって左、イラスト・アニメ―ションを担当)
    姉のササキトモコさんと、妹のササキワカバさんによる青森県出身の姉妹クリエイター。
    「東京ハイジ」の名前の由来は「りんごほっぺでハイジのような姉妹が、大都会東京にきて呆然としている」というイメージから。YouTube「東京ハイジチャンネル」を中心にキッズ向けの作品を数多く発表し、チャンネル登録者数は34万人超、動画の総再生回数3億2千万回を超える(2021年1月現在)。
    これまでに『東京ハイジ はみがきのうた』(ポプラ社)を刊行。1月18日(月)に、絵本『せーんべせんべ 五戸のおんこちゃん』(岩崎書店)を発売。

    せーんべせんべ五戸のおんこちゃん
    著者:東京ハイジ
    発売日:2021年01月
    発行所:岩崎書店
    価格:1,430円(税込)
    ISBNコード:9784265830916

    ――「東京ハイジ」のお二人は、生まれも育ちも青森県の五戸町だったのでしょうか。

    トモコ:生まれは青森県の八戸市でしたが、小さい頃に五戸町に移ったので、育ちは完全に五戸町です。五戸町が、故郷ですね。

    ――そうだったんですね。その“故郷”の五戸町との取り組みは、どういった経緯で始まったのでしょうか。

    トモコ:五戸町の役場の方が、「東京ハイジ」を“発見してくれた”ことがきっかけでした。

    ワカバ:私たちは、企業とのコラボ動画や地方自治体のPR案件も多く手がけています。その1つに、2017年に公開した神奈川県二宮町のプロモーション動画「菜の花畑のニーノ」がありました。その動画を役場の方が見てくださり、「『五戸町出身のアーティスト』として紹介したい!」と声をかけていただきました。最初は、地元のケーブルテレビで「東京ハイジ」の子ども向け動画を放送してもらったのかな。

    その後、五戸町のPRを一緒にやっていくこととなり、キャンペーンキャラクターの「おんこちゃん」を制作しました。おんこちゃんを使ったPR動画やふるさと納税用の返礼品グッズを作ったりと、徐々につながりも深くなっていき、今回絵本の刊行となりました。

    ――なるほど。五戸町のキャンペーンキャラクターである「おんこちゃん」は、どうやって出来上がっていったのでしょうか。

    ワカバ:方言ではないのですが、五戸町ではイチイの木を「おんこの木」と呼ぶんですね。その“おんこ”という音が可愛いよね、と2人の中で盛り上がって。そのおんこの木の精のようなもの、ということで「おんこちゃん」と名付けました。見た目は、強制的におかっぱ頭にさせられていた当時の東京ハイジをモデルにしました(笑)

    五戸町の名産品の一つである芋・アピオスを手に持ったおんこちゃん。

     

    「五戸町の人に愛される絵本」にしたい

    ――2019年に音の出る仕掛け絵本『東京ハイジ はみがきのうた』(ポプラ社)を刊行されていますが、『せーんべせんべ 五戸のおんこちゃん』は、お二人にとって初の「読みもの」の絵本です。今回、どういった経緯で岩崎書店と絵本を制作することになったのでしょうか?

    岩崎書店担当者:私たちは、ある方を通じて、東京ハイジさんと、五戸町役場のご担当者とのご縁をいただきました。初めて絵本制作のお話を伺った時は、正直「地方のPR絵本づくりは読者層の設定など、難しいことが多いだろうな」と考えていました。ただ、可否を決める前に、「じゃあ、まずは話をしよう」と、岩崎書店のある東京・飯田橋のお店でみなさんとお会いしました。
    そこでは「五戸町」に対する熱量や愛を感じました。出版社としても、ちょうど新しいことにチャレンジするタイミングでもあったので、東京ハイジさんと絵本作りをやってみようという運びとなりました。

    トモコ:岩崎書店さんには、そのときに「販売計画はこうで~」と具体的なお話をいただきました。昔から、絵本は作ってみたいと思っており、プロット作りなど水面下で動いていたこともありましたが、なかなか刊行まで実現できなかったのです。そうした絵本にならなかった物語・キャラクターたちのお墓に、よいお供えができると感慨深い思いもあります。

    ――絵本作りでの苦労はありましたか?

    岩崎書店担当者:キャラクターものの絵本を作る際は、迷路やクイズなど仕掛けを入れることが多々あります。今回の『せーんべせんべ 五戸のおんこちゃん』も、そういった仕掛けが入った絵本にしてはどうか、という案も出ました。また、読者層をどこにするかといった課題もありました。

    ワカバ:一からやり直すことも何度かありましたね。

    トモコ:「おんこちゃん」はおんこの木の妖精のようなものなので、あまり人前には出てこない、見つけられない存在……でもたくさん出したい!という2つの気持ちがせめぎ合いました。

    ワカバ:岩崎書店さんとのやり取りの中で、「最初にその地域で読まれて、その影響が広がっていくのがいいね」という話になりました。そこで、まずは五戸町の人に愛されるような絵本にすることを第一に考えるようになりました。

    ――参考にした絵本はありますか?

    ワカバ:特にこの一冊というのはないですね。小さい頃から絵本をたくさん読んできたので、それが血肉となっていると思います。




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