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直木賞受賞作『ファーストラヴ』が、来年2月に北川景子さん主演で映画化される島本理生さん。
受賞後初の長編小説となる『2020年の恋人たち』が、11月20日(金)に発売されました。
今作で描かれるのは、大人の女性の「決断」と「解放」です。
精密機械を扱う会社で営業として働く前原葵は、2018年、突然の事故で母親を亡くします。しかし落ち着く間もなく、母が生前経営していたワインバーを引き継ぐかどうか決断を迫られることに。
母の死をきっかけに、葵を取り巻く環境は大きく変化していきます。
「2020年の東京を、このお店で一緒に作りましょう」――ワインバーを引き継ぐことに決め、先の見えない未来への不安のなかで、求人の貼り紙にひとつの希望を込めた葵。
彼女の迎える2020年は、いったいどのような未来なのでしょうか。
新たな世界に飛び込んだ葵は、多くの出会いと別れを経験していきます。
会話のない恋人の港、ともに店で働くことになった松尾、試飲会で出会った瀬名……。それぞれの相手と向き合いながら、葵は自分にとって「本当に必要なもの」が何なのかを見つめ直していきます。
たとえば葵は、同棲していた港と別れる決断をした後、ふと「一人でいることの幸せ」に気づきます。
一人の楽しさなんて、忘れていたのだ。三十代になって今さら一人になることはとても悲しくて、おそろしいことだと思っていたから。(p.90より)
自分が“どうしたいか”より、“どうするべきか”を考え、優先してしまう人は、読者にもきっと多いはず。本当に自分が望んでいるのかも考えず、「大人だから」と世間の価値観を優先してしまう……。そんな日々に違和感を持ち、疲れてしまった経験はありませんか?
“どうしたいか”を自ら選びとり、“どうするべきか“から解放されたとき、私たちは初めて「自分」を知っていきます。
葵が選んだものと、選ばなかったもの。その中に、一歩を踏み出す糸口が描かれているかもしれません。
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