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  • エリートなのに“ポンコツご主人”が“塩対応メイド”を喜ばせようと四苦八苦!

    2021年01月04日
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    黒田順子:講談社コミックプラス
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    メイドの岸さん Vol.1
    著者:柏木香乃
    発売日:2020年10月
    発行所:講談社
    価格:682円(税込)
    ISBNコード:9784065210116

    年齢もキャリアも私の方がずっと上なのに、異常に気を遣わなければならない相手というのがいます。
    そういう人は大抵ぶっきらぼうであまり笑わず、簡単に心を開かないぞという独特のオーラをまとっています。
    でも、その人がふとしたときに違う顔を見せると、妙に可愛いかったりします。
    『メイドの岸さん』に出てくる岸さんは、まさにこのタイプ。ギャップがたまらなく可愛い人です。

    早瀬貴一朗(25)は日本有数の名家出身で、数々のグループ企業を束ねる資産家でもあり、ルックスも申し分ない完璧な人間。
    ただし、生活力が著しく低く、メイドの岸さんがいないと何もできない“ポンコツ”。

    つまり、岸さんに辞められでもしたら生活が成り立たないので、なんとか岸さんを笑顔にしようと貴一朗がとった作戦というのが……、

    「……はぁ、まぁ……」「どもっス」「気持ちいいっスね」「いらないっス」
    無口な岸さんはどこか冷めていて、喋るときはいつもこんな感じ。
    メイドさんにありがちな、「ご主人様~」「かしこまりました」は一切出てきません!!
    常に無表情で、スパッと言い切る塩対応なのです。

    それに対し、あの手この手で岸さんを喜ばせようとする貴一朗は、無駄に財力があるので、やることなすこと半端なく、それなのにいつも空回り。
    おまけに何でも言葉通り真に受ける性格なので、勝手に想像を膨らませ、岸さんがストライキしていると勘違いしてしまいます。

    そこで、労働環境の実態調査をしようと思い立った貴一朗は、会社に行くふりをして屋敷に残り、岸さんの行動をチェック。
    もちろん、見つからないように気をつけているのですが……、

    かえって岸さんの仕事を増やしてしまう貴一朗。
    このあり得ない“ポンコツ”ぶりが、妙に可笑しい愛すべきキャラなのです。

    一方、岸さんはメイドとしては非常に優秀なので、急遽秘書の代わりにチャリティパーティへ同行して欲しいと貴一朗に言われます。
    しかし、岸さんの反応は……、

    こんな断り方します? さすが岸さん!!

    また、貴一朗の忘れ物を会社に届けに行った岸さんに対し、貴一朗は気を遣ってお茶に誘うのですが……、

    コートは着ているものの頭にはカチューシャ。メイドの鏡とも言える岸さんの断り方がまたしても独特すぎて、彼女の凄さを思い知らされます!!

    本当に何を考えているのかわからない岸さんですが、貴一朗のことが嫌いなのかというと満更でもないようなのです。
    無表情の下に隠された顔が、時々見え隠れするところが、これまた可愛いのですが、これは単なるご主人様に対する忠誠心なのか、それ以上の感情があるのかないのか、よくわからないところも岸さんらしい。

    そして、岸さんがこの家のメイドとして働くようになったのには、何か深い事情がありそうなのです。
    最後のVTRで語られるシーンも、一体どういう意味なのか、岸さんに何が起こったのか、謎の美少女がさらに謎めいて気になりました。

    『メイドの岸さん』の魅力はなんと言っても、貴一朗と岸さんの2人から醸し出される独特の“間”と“空気感”。
    この面白さは、いくらここで説明しても伝わらないと思うので、ぜひ初めから通しで読んでみてください。きっとクセになりますよ!!

    試し読みはこちら

    (レビュアー:黒田順子)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2020年11月15日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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