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ライター・コラムニストのブレイディみかこさんといえば、昨年6月に刊行した『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が累計52万部の大ヒットを記録。
「ぼくイエ」の愛称で親しまれている本作は、元・底辺中学校に入学した優等生な“ぼく”の視点から世界の人種差別や貧富の差を描き、「Yahoo!ニュース|本屋大賞 2019年ノンフィクション本大賞」の大賞を受賞しました。
子ども目線の「ぼくイエ」とはうってかわって、“おっさん(おばさん)”たちに焦点を当てた新作エッセイ集『ワイルドサイドをほっつき歩け』が6月3日(水)に発売されます。
「ぼくイエ」のサイドBとも呼ばれる本作は、小説家の高橋源一郎さんや漫画家のヤマザキマリさんなどの著名人をはじめ、発売前から絶賛の声が相次ぎ、刊行前に重版が決まっています。
イギリスの日常を大きく揺るがした欧州連合離脱、通称“ブレグジット”。
エスタブリッシュメントと労働階級の格差問題やイギリスの誇る医療制度「NHS(国民保健サービス)」の崩壊など、さまざまな問題がブレグジットをきっかけに噴出しています。
刻々と変化する日々の中で、町中を右往左往するおっさん(おばさん)たちの姿が描かれているのが『ワイルドサイドをほっつき歩け』です。
子ども目線でイギリスの抱えている問題を鮮やかに描いた「ぼくイエ」に対して、本作でフォーカスされるのはブレイディさんの身近にいるおっさん(おばさん)たち。
ブレイディさんはあとがきで、「人生の苦汁をたっぷり吸い過ぎてメンマのようになったおっさんたちについて書く作業は、複眼的に英国について考える機会になった。二冊の本は同じコインの両面である。」と述べています。
喜怒哀楽に満ち、懸命に生きる彼らの様子から、親しみと共感のできるリアルなイギリス事情を感じることができます。「ぼくイエ」を読んでハマった人にぜひ読んで欲しい新刊です。
恋と離婚、失業と抵抗。絶望してる暇はない。
EU 離脱の是非を問う投票で離脱票を入れたばっかりに、残留派の妻と息子に叱られ、喧嘩が絶えないので仲直りしようと漢字で「平和」とタトゥーを入れたつもりが、「中和」と彫られていたおっさんの話……
本を読むことを生きがいにしていたのに緊縮財政で図書館が子ども遊戯室の一角に縮小され、それでも諦めずに幼児たちに囲まれながら本を読むうち、いつしか母子たちに信頼されていくこわもてのおっさんの話……
などなど、笑って泣ける 21 篇。
「みんなみんな生きているんだ、友だちなんだ」!