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“政治家の資格試験義務化”に向け邁進する新米代議士を描いた『国会議員基礎テスト』の文庫版が、現在小学館文庫より発売中です。
本作の主人公となる橋本は、国会議員・黒部優太郎の元秘書。入念な策によって黒部を辞職へ追いやったのち、晴れて衆議院議員となった橋本は、かねてからあたためていた「国会議員基礎テスト」法案の立法へ向け動き始めます。
しかしそんな法案に賛同する政治家など、与党内にいるはずもありません。孤立無援となった橋本は、いったいどうするのでしょうか?
あらすじ
三世議員の黒部優太郎は、典型的なボンボン議員だ。部会や委員会をさぼってはデートに明け暮れていた。もっぱらその尻ぬぐいをしていた秘書の橋本は、自分が政治家になるという野望を隠さなくなった。優太郎は、自身の相次ぐスキャンダルと、橋本が周到に準備した策略にはまり、議員辞職を余儀なくされる。橋本は補欠選挙を勝ち抜き、晴れて代議士となった。三権分立のうち、どうして一番大切な立法を構成する国会議員にだけ試験がないのかを疑問に思っていた橋本は、程なく、政治家にも資格試験を義務化する「国会議員基礎テスト」法案の立法に向けて邁進するのだが……。(小学館公式サイトより)
あくまでフィクションではありますが、普段あまり表に見えてこない“国会議員が普段どんな仕事をしているのか”をわかりやすく描いたエンタメ小説。
文庫化にあたり、巻末には、舛添要一さんが次のような解説を寄せています。全文は小説ポータルサイト「小説丸」で公開中です。
本書は、エンターテインメント小説としても一級の面白さであり、登場人物が発する言葉は、実際に政治家の使った表現をそのまま借用するなど、フィクションでありながら現実とオーバーラップしてしまう皮肉な手法を採用している。
そして、著者は、実際の自民党政治の現場や国会運営などを実によく観察している。たとえば、自民党政務調査会の部会での議論、陳情に来る業界との関係、各委員会の運営など、正確に実情を記している。また、国会議員候補者がどのように選挙を戦うのかについても、実態に即して記述してある。
さらには、国会や選挙に関するルールについて説明してあり、本書は日本の政治を理解するための優れた教科書となっている。