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3月9日(月)、浅田次郎さんの最新作『流人道中記』が上下巻で2冊同時刊行されます。本作は、読売新聞の朝刊で連載されていた時から多数の感動の声が上がり、話題沸騰の時代小説です。
時は江戸時代。旗本・青山玄蕃(あおやまげんば)は、姦通罪、現在で言えば不倫の罪により、切腹を命じられます。
ですが、彼の答えは「痛えから嫌だ」。え、痛いからって切腹って断れるの!? 物語はそんな、玄蕃の型破りな発言により幕が上がります。
自分で切腹しないからと言って、旗本の武士を斬るわけにもいかない……。お役人たちは悩みぬいた末、玄蕃を蝦夷松前藩(現在の北海道)への流刑に処すことにしました。
流刑の押送人として選ばれたのは、石川乙次郎(いしかわおとじろう)。超がつくほど貧乏な同心の家庭に生まれながらも、勉学と武道に励み、縁あって与力の家に婿入りした19歳の悩める青年です。
東京から北海道までは、片道約1か月。口も態度も悪い玄蕃と、真面目で堅物な石川、2人の道中ははたしてどうなるのでしょうか?
流刑に処された玄蕃は、元は三千石の旗本。流人の立場にもかかわらず、高い宿に泊まりたがり、昼から酒を欲し、わがまま三昧。挙句、押送人の石川を揶揄しだす始末です。
夫に先立たれた旅籠の女店主、目の見えぬ按摩師、父の敵討ちに彷徨う旅人、天下の盗人……。流刑地へ向かう長い旅路では、さまざまな人との出会いがあり、人の数だけ苦悩も。
いい加減に見えながらも、悩める人々を見捨てておけない玄蕃。玄蕃をただの「罪人」と思っていた石川の心情も、徐々に変化していきます。
そして、恥をさらしても、家族を捨てても、玄蕃が死ねない理由とは……。
上・下巻の長編でありながらも、イッキ読みしたくなること間違いなし! さあ、玄蕃、石川とともに蝦夷を目指す「流人道中」へいきましょう!
『一路』(中央公論新社)
突然参勤道中を差配することになった若い侍、小野寺一路。彼が美濃から江戸まで参勤する道中が描かれている作品。笑って泣ける時代エンターテイメント!