• fluct

  • 小さな「本の郵便屋さん」が商店街のあちこちに出現!老舗書店×地元大学の地域活性化プロジェクト

    2019年02月13日
    本屋を歩く
    ほんのひきだし編集部
    Pocket

    2018年10月に第2期がスタートした、山口県の老舗書店「文榮堂」と山口大学による地方創生プロジェクト。

    同年12月、「本とつながる、本屋とつながる」をテーマに参加学生たちが考えた4つの企画が、実証実験として文榮堂店頭で展開されました。

    【1】Memory Book
    書店店頭がメディアとなり、店主のまちに対する想い(Memory)を本(Book)とともに紹介する企画。

    【2】BOOKS’ LOVE LETTER
    地域や本、人に対して“ときめき”“身近さ”を感じるきっかけを提供し、書店を通じた新しい交流をはかる企画。
    併設カフェ「文榮堂珈琲」の一角に用意された靴箱型のメッセージボックスを使って、来店客や書店員がやりとりする。

    【3】つなげる本
    1冊の本を5分割し、参加者それぞれが割り当てられたパートだけを読んで共有することで「参加者全員で1冊の本を読む」という新しい読書会。

    【4】ほんのゆうびんやさん
    地域の子どもたちに、本に触れ、商店街を歩くことで新しい発見をしてもらうことを目的とした企画。
    本を読み、コメント帯を制作し、“ゆうびんやさん”として本とオリジナル帯を商店街の指定の場所に届けると、記念品がもらえる。

    今回は【1】Memory Bookのチームに続き、【4】ほんのゆうびんやさんのチームに「実際に実現させてみてどうだったか?」をくわしく伺いました。

     

    「若者の地元離れ」と「書店プロモーション」をかけあわせると……!?

    ――「ほんのゆうびんやさん」について、企画内容をもう少しくわしく教えてください。

    地域の小学生を対象とした企画で、まず好きな本を選んで“コメント帯”を書いてもらい、その帯をつけた本を、指定の帽子をかぶって“ゆうびんやさん”として商店街にある配達先に届けます。今回は配達先をカフェに設定して、「カフェに行くと、持ってきた本をカフェに置いてある本と交換してもらえる」という内容にしました。

    商店街をあちこち歩くことで、子どもたちが商店街の新しい魅力を見つけてくれたらと思い企画しました。

    ―― なるほど。“ゆうびんやさん”の格好をした子どもたちが商店街のあちこちにいると、「なんだろう?」とほかのお客さんの目を引く効果もありそうですね。

    そうなんです。今回は4人の参加を想定していて、実際には5人の子どもたちが参加してくれました。

    おそろいの手づくり帽子をかぶってもらったので、「文榮堂がこんなことをしているんだ」「“ほんのゆうびんやさん”っていうらしい」と、企画を知ってもらうことにつながりました。

    ―― ターゲットを子どもにしたのはなぜでしょう?

    「子どもたちが本に触れるきっかけを作る」という側面ももちろんありますが、もっとも大きな目的は「若者の地元離れを食い止める」ということにあります。

    多くの地方が抱えている“若者の地元離れ”“若者の人口流出”は、山口市も抱えている課題です。でも、山口に魅力がないのではなく、その魅力にまだ気づいていないだけだと思っています。

    そこで、子どもたちがもっと山口のことを知って、いろんな魅力を見つけるきっかけになればという思いから、この企画を考えました。

    文榮堂本店は大きな交差点近くにあり、商店街の中心的なお店です。なので文榮堂本店を起点にして、山口市中心商店街にどんなお店があるのかを知り、世界が少しでも広がるような企画内容にしました。

     

    想像していたより「本好きな子ども」はたくさんいる

    ―― 実際に参加した子どもたちの反応はどうでしたか?

    本を選ぶのも、コメント帯作りも、地図をたよりに本を配達するのも、みんなとても楽しそうだったのが印象的でした。本を選ぶときは集中して黙々と読む子もいれば、一人ではなかなか読めないので親御さんに読み聞かせしてもらう子もいて、「この子たちは普段こういうふうに本を読んでいるんだなあ」と思いましたね。配達のときも、お友達と協力したり、なんとか自力でたどり着こうとがんばったり。

    イベントが終わった後にインタビュー形式でアンケートをとりましたが、全員が「また参加したい」と言ってくれて、「本を読むのが楽しかった」「商店街を歩くのが楽しかった」といろんな感想をもらいました。あとで親御さんづてに聞いた話ですが、お家に帰った後も、イベントのことをずっと話していた子もいたそうです(笑)。

    想像していたよりも、読書が好きな子、普段から本を読んでいる小学生が多かったことに驚きました。

    ―― ほかにはどんな気づきがありましたか?

    子ども向けのイベントなので、子ども連れで来られるカフェで実施したのもよかったなと思っています。ただ、参加受付の方法を変える、一度に参加できる人数を決めるなど、運営面での改善点がありました。文榮堂も、配達先として協力していただいたカフェもスペースに限りがあるので、全員が一度に集まると混乱してしまうんです。

    また「小学生」といっても低学年と高学年ではかなり違うので、読みものを学年ごとにわけて用意しておく必要もあるなと思いました。

    今後はそういった点を見直しながら、文榮堂をより多くの方にプロモーションできるよう、“配達先”の協力店舗を増やしていきたいです。

    ―― ありがとうございました!




    タグ
    Pocket

  • GoogleAd:SP記事下

  • GoogleAd:007

  • ページの先頭に戻る