'); }else{ document.write(''); } //-->
8月22日(水)、「日本ど真ん中書店大賞2018」の受賞作が発表されました。
「日本ど真ん中書店大賞」は昨年新たに創設された賞で、日本の“ど真ん中”である東海3県(愛知県・三重県・岐阜県)の書店員・図書館員がおすすめ本を選ぶというもの。今回は311名が投票に参加しました。
ジャンルは過去1年間に刊行された作品から選ぶ「小説部門」、舞台やタイトルなどが東海エリアに関連している作品から選ぶ「ご当地部門」、“ここがミソ”という独自の切り口・こだわりのある作品から選ぶ「ミソ!本部門」の3つ。「ミソ!本部門」は出版社各社がエントリーする形式となっており、そのなかから書店員・図書館員の投票によって受賞作が選出されました。
小説部門で第1位に輝いたのは、湊かなえさんの『未来』。
同日に行なわれた発表会では受賞者の表彰も行なわれ、会場に集まった書店員らに対し、湊さんが感謝の言葉を述べました。
本日は「日本ど真ん中書店大賞 小説部門」に選んでいただきありがとうございます。
2年程前から、「本をたくさんの方に手に取っていただくのは、なかなか難しいな」と思うようになりました。
自分では何ができるだろうと、去年から「47都道府県サイン会ツアー」をさせていただいています。まだまだ新しい出会いがあるものの、自分一人の力では限界があるなと感じているところに、このような賞をいただき、光栄に思っております。
日本のど真ん中、世界のど真ん中から、この『未来』という作品を押し出して、お一人でも多くの方に手に取っていただけるよう、どうぞよろしくお願いします。
この度は本当にありがとうございました。
第2位は、第158回直木賞にノミネートされた伊吹有喜さんの『彼方の友へ』、第3位は住野よるさんの『青くて痛くて脆い』が受賞。
『彼方の友へ』には「何度も読み返してそのたびに胸が熱くなる」、『青くて痛くて脆い』には「作品名のとおり。今の若者は大変だなあ」といったコメントが選者たちから寄せられました。
▼三重県生まれで四日市市観光大使を務める伊吹有喜さんの、幼いころに通った本屋さんの思い出が綴られています。
続いてご当地部門では、名古屋市教育委員会による『ナゴヤ歴史探検』が第1位に。
“郷土の歴史を学ぶ副読本”として名古屋市立中学校の全生徒に配られたものが、「中学生だけではもったいない」と書店で一般発売されることになった……という、まさに“ご当地本”の頂点にふさわしい一冊です。
縄文時代から戦国時代、幕末、そして現代まで、“名古屋”を軸に歴史が網羅された地域住民必読の書。QRコードから動画が見られるなど、仕掛けも満載です。
第2位は、大須を舞台にした妖怪ファンタジー小説『大須裏路地おかまい帖』が受賞。また第3位には、日常的に使われている三重県のことばを記録した『三重弁やん』が選ばれました。
ミソ!本部門で第1位を獲得したのは、Twitter発の癒し系4コマ漫画『こぐまのケーキ屋さん』。「こぐま」の店長と人間の店員さんのココロ温まるやりとりを描き、かわいく、やさしい世界観が多くの書店員に支持されたようです。
第2位には「人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法」を説いた『頭に来てもアホとは戦うな!』、第3位にはおなじみの昔話の登場人物が現代の法廷で裁かれる、NHK Eテレの人気番組を書籍化した『昔話法廷』が選ばれました。
今回の発表を受けて現在東海3県の書店では、受賞作を推薦者コメント掲載のオリジナルPOP・オリジナル帯とともにフェア展開中。
また発表会当日は、湊かなえさんだけでなく、『こぐまのケーキ屋さん』のカメントツさん、『大須路地裏おかまい帖』の神凪唐州さん、『頭に来てもアホとは戦うな!』の田村耕太郎さんのほか、7月にシリーズ最新作『任侠浴場』が発売された今野敏さんも会場に登場しました。
▼当日、登壇した受賞者のみなさん。左から田村耕太郎さん、カメントツさん、湊かなえさん、名古屋市教育委員会事務局教育次長 金田慎也さん、神凪唐州さん。
一部書店には作家サイン色紙も並んでいますので、ぜひ店頭へ足を運んでみてください。
東海3県の書店員・図書館員が選ぶ「日本ど真ん中書店大賞」決定!