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今年9月にスタートした、山口県の老舗書店「文榮堂」と山口大学の学生による「地方創生プロジェクト」。“本”“書店”をキーにしたこのプロジェクトについて、12月4日(月)、学生らによる企画発表会が行なわれました。
本プロジェクトに参加しているのは、マーケティングとまちづくりを学ぶ経済学部松田ゼミ生を中心とした11名。約2か月間にわたって考え抜かれたアイディアが、各チームから全部で3案発表されました。
1組目のプランは「BOOKSELF」。「書店の本棚(bookshelf)を自分で作る(myself)」をコンセプトに、地域の人・団体が自ら本棚を作り、本をすすめる人とすすめられたい人をつなげたり、団体・企業と書店をつなげてプロモーションに活用したりするという企画です。
イメージしたのは「地域の掲示板」。書店の“コミュニティ”としての機能に着目し、地域の活性化を目指します。
2組目のプランは「“本”テスト」。「本屋」と「コンテスト」をかけ合わせた名称で、地域を巻き込んだ販売促進企画を考えました。
地域の風景画をブックカバーに採用するコンテストやPOPコンテスト、読書感想文コンテストなどを想定しており、実施前後に書店へ足を運んだり、来店した人が参加したりするきっかけを作ることが目的です。
3組目のプランは「ちょるちゃる本屋」。“ちょるちゃる”は「言っちょる」「売っちゃる」から取っており、思い入れのある本を個人のレビューのみで販売する「言っちょる本」と、思い入れのある本や創作物を販売する「売っちゃる本」のコーナーをそれぞれ設置するというものです。
▼「言っちょる本」のPOPイメージ。表紙や中身がわからない状態で販売し、レビューや本にまつわる個人的なエピソードを紹介する。
個人の思い入れやストーリー、購買記録などを掲示することで、書店や本を通したゆるやかな“人と人とのつながり”を生み、地域へ広げていきたいという思いが発表されました。
企画発表会では審査も行なわれ、㈱文榮堂の小口聡社長、山口大学経済学部の中田範夫教授、山口情報芸術センター(YCAM)でエデュケーターを務める石川琢也さん、日本出版販売㈱営業推進グループの富樫建グループリーダー、山口エリアの書店営業を担当する同広島支店・岡田充弘支店長の5名が審査に参加。
「本および書店の役割」と「山口県における地方創生」について最も深く考えられた企画だったこと、地域の人が積極的に書店に関わるという新たな切り口を提案したことから、「ちょるちゃる本屋」が最優秀賞に選ばれました。
今回の企画発表会を受け、2018年1月下旬からは学生たちの考案した各企画が書店店頭でスタート。
文榮堂山口大学前店では「ちょるちゃる本屋」の“言っちょる本”の展開、道場門前商店街にある文榮堂珈琲では「BOOKSELF」、文榮堂全店で「“本”テスト」として山口風景画ブックカバーコンテストが順次実現します。
実施の模様もお届けする予定ですので、お楽しみに!
・地元の人々を〈本屋〉でつなぐ新しいコミュニティづくりへの挑戦――山口大学×文榮堂の「地方創生プロジェクト」3企画が実現