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  • 三省堂書店神保町本店、“第1章に幕”!亀井社長、第2章に向け「新しい書店に挑戦」と意欲

    2022年05月10日
    本屋を歩く
    ほんのひきだし編集部 諸山
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    5月8日で一時閉店、6月1日より仮店舗で営業開始

    東京・神保町の三省堂書店神保町本店が5月8日(日)、店舗ビル建て替えのため一時閉店しました。4月25日(月)から「いったん、しおりを挟みます。」と書かれた、巨大な“しおり”を同店の壁面に掲示していた通り、6月1日(水)からは同本店近くの仮店舗(元ヴィクトリアゴルフ御茶ノ水店ビル、東京・小川町)にて営業を再開。さらに、約3年後の2025年には神保町本店の“第2章”となる新店舗が営業開始する予定です。



    前年同日の倍以上の4,000人超が本などを購入

    最終日となる8日には4,000人を超えるお客様が同店を訪れて本や雑貨などを購入しました。前年同日比でみると、倍以上の人が来店したそうです。

    一時閉店にあたって店内ではさまざまなイベントを実施。正面入口内右手のエレベーター前では、約41年の間に神保町本店で最も売れた外山滋比古著『思考の整理学』と、2022年本屋大賞の大賞受賞作の逢坂冬馬著『同志少女よ、敵を撃て』を、神保町本店名物の「タワー積み」で展示。さらに、同じ場所では神保町本店のこれまでの思い出を振り返るお客様のメッセージを掲示するコーナーも展開していました。

    ▲神保町本店名物のタワー積み

    また、1階では綾辻行人さんや伊坂幸太郎さん、宮部みゆきさんら作家83人が選書した作品を販売する「著名人選書フェア」も展開。同店を訪れた人たちは、店舗外観に加えて、これらのコーナーや棚、店内のサインなどを撮影したり、じっくりと本を読んだりと、思い思いに最後の1日を過ごしているようでした。

    ▲83人の著名人による選書フェアでは完売御礼が続出

     

    20時の閉店間際には長蛇の列

    20時の閉店間際には来店客の多くが本などを購入しようと、レジには長蛇の列ができました。有人レジとセルフレジには合わせて約100人が列をなし、約20分過ぎの20時20分頃に最終購入者がお店から退出しました。

    その後すぐに店舗正面入口にて「一時閉店セレモニー」が開かれました。多くのお客様や業界関係者が入口付近に集まる中、三省堂書店の亀井崇雄社長と神保町本店の杉本佳文本店長があいさつしました。

     

    「三省堂書店の第2章にご期待を」亀井社長

    ▲集まったお客様に感謝を伝える亀井社長

    亀井社長は集まったお客様に感謝の意を述べるとともに、「本日をもちまして、弊社の神保町本店は一時閉店をさせていただきます。しかし、これはあくまで一つの区切りだと考えております。本にしおりを挟むのと同じように、また物語を再開するために必要なステップです。我々はこの時代の大転換期に、第2の創業のつもりで、次世代の新しい書店に挑戦することを決意いたしました。三省堂書店の第2章に、どうぞご期待いただきますよう、よろしくお願いいたします」とあいさつ。

    さらに、「我々は、本がもたらす情報の質こそ、お客様の発展に一番貢献すると信じております。本と触れ合う時間が豊かで素晴らしいものだと信じております。引き続き、お客様と本が出合う演出の仕事を継続していきたい、お客様の期待にお応えし続けたい、そういう思いのもと、我々は現状維持よりも挑戦することを選びました。約3年後、ここに新しい神保町本店を誕生させます。これからの時代に、我々書店が世の中にどのような貢献ができるのかを改めて模索し続けて、お客様にご提案できるような形に持っていきたいと考えております」と新店舗への意欲を示しました。

    杉本本店長は「昨年9月に、当ビル建て替えの報道とあわせまして神保町本店の閉店のご案内をさせていただきました。それから8か月の間、あっという間の時間ではございましたが、ご来店いただきましたお客様の皆様、お取引先の皆様から大変温かい言葉をたくさん頂戴いたしました。また店内のメッセージボードも設置以来、たくさんのメッセージをいただきまして、大変温かいお言葉は、従業員の励みになりました」と感謝の意を伝えました。

    あいさつの後には、集まった人たちから拍手が沸き起こり、感謝の意を示すエールも送られました。
    最後に同店従業員ら一同が深々とお辞儀をし、「第二章へ」と書かれたシャッターとともに第1章の幕を下ろしました。

     

    亀井社長のあいさつは以下の通り。

    かねてからお伝えしておりました通り、本日をもちまして、弊社の神保町本店は一時閉店をさせていただきます。しかし、これはあくまで一つの区切りだと考えております。本にしおりを挟むのと同じように、また物語を再開するために必要なステップです。我々はこの時代の大転換期に、第2の創業のつもりで、次世代の新しい書店に挑戦することを決意いたしました。三省堂書店の第2章に、どうぞご期待いただきますよう、よろしくお願いいたします。

    この神保町本店は、1981年の竣工以来、約41年ぶりに建て替えを実施いたします。長年ご愛顧いただいたお客様、お店の運営をご支援いただいたお取引先様、そして運営に携わった従業員スタッフほか、皆様の思い出の詰まったこの神保町本店が、この本の街・神田神保町1丁目から姿を消すという現実は、多くのお客様、皆様に大変ご迷惑をおかけすることと存じますが、新しい時代に合わせて変化を遂げるために必要なことだということをご理解いただければ幸いです。

    この建て替えは何年もかけて計画してきましたけれども、奇しくも世の中を一変させてしまったコロナ禍とタイミングを同じくしてしまいましたが、その間、感染者数の増加とともに、それまでご来店いただいたお客様がなかなかご来店できないような状況が長く続き、かつて経験したことのない、長く深い混迷の時を迎えております。

    お客様のお買い物に対する価値観も少しずつ変わってしまいましたし、生活様式も変化した中で、またさらに情報伝達技術も発達した中で、我々のような大型書店の存在意義というところも揺らいでいるのかもしれません。

    しかし我々は、本がもたらす情報の質こそ、お客様の発展に一番貢献すると信じております。本と触れ合う時間が豊かで素晴らしいものだと信じております。ここ神保町は、そんな本を作り、流通させ、売るという一連の出版文化が集積された町です。そして、本を愛するお客様が多数お集まりいただく町です。

    そんな神保町で、引き続きお客様と本が出合う演出の仕事を継続していきたい、お客様の期待にお応えし続けたい、そういう思いのもと、我々は現状維持よりも挑戦することを選びました。約3年後、ここに新しい神保町本店を誕生させます。これからの時代に、我々書店が世の中にどのような貢献ができるのかを改めて模索し続けて、お客様にご提案できるような形に持っていきたいと考えております。

    このビルが竣工した頃に、世の中はどのように変わっているか全く想像もつきませんけれども、どうか次世代型の三省堂書店神保町本店にご期待いただくとともに、小川町に構えます我々の仮店舗についても、新しいビルが竣工するまでの間、どうぞ変わらない、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

    また、三省堂書店は、神保町だけでなく、他の店舗も外商も引き続き元気に営業しております。そちらの方のご愛顧もよろしくお願いいたします。本日は本当に大勢のお客様に、皆様にお集まりいただきまして、本当にありがとうございました。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

     

    杉本本店長のあいさつは以下の通り。

    本日はゴールデンウィーク最終日のこの遅い時間に皆様と、こういった形でご一緒できて大変ありがたく感じております。昨年9月に、当ビル建て替えの報道とあわせまして神保町本店の閉店のご案内をさせていただきました。それから8か月の間、あっという間の時間ではございましたが、ご来店いただきましたお客様の皆様、お取引先の皆様から大変温かい言葉をたくさん頂戴いたしました。

    また店内のメッセージボードも設置以来、たくさんのメッセージをいただきまして、大変暖かいお言葉は、従業員の励みになりました。ありがとうございました。

    6月1日からは、また改めまして、仮店舗の方で営業再開する準備を従業員一同、鋭意進めておりますので、ご期待に添えない部分もあるかと思いますが、引き続き三省堂書店をどうぞよろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。

     

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