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  • 「明日、返品される予定の本たち」のフェアがあったら……?「全国書店フェアアイデアコンテスト」グランプリが決定!

    2021年10月13日
    本屋を歩く
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    書店大商談会と書店向けWeb商談会の実行委員会は、史上初となる「全国書店フェアアイデアコンテスト」を合同で開催しました。

    コンテストの開催の背景には、「全国の書店員が工夫しているフェアのアイデアをアーカイブし、シェアすることで、全国の書店にとって役にたつ『書店知恵袋』にしたい」という思いが込められており、全国から107のアイデアが集まりました。

    グランプリの発表は、10月4日(月)~ 10月22日(金)の3週間にわたって開催中の「書店向けWeb商談会 2021秋」の初日に行われ、ふたば書房の代表取締役社長・洞本昌哉さんが応募した「明日、返品される予定の本たち」が受賞しました。

    書店にある「本」の多くは“返品ができる”一方、近年では“4割近くの本が返品されている”ことが問題となっています。書店から返品された本は、販売機会がなくなってしまいます。

    そんな「返品」を逆手にとった「明日、返品される予定の本たち」をフェア化するというアイデアが、書店員投票と一般読者投票でともに1位となり、見事グランプリとなりました。

    このアイデアは、現在ふたば書房の代表取締役を務める洞本さんが、店長時代に実行していたもの。当時の上長から「店内の回遊性を高める動線を考えよ」と指示があり、「どうしたらお客様がいの一番にお店の一番奥まで行くかな」と考えて、思いついたものだそうです。

    展開場所は、店内奥バックヤード入口のブックトラックの上で、返品置き場に向かう動線で1冊だけブックトラックに乗せておくことで、回遊性を高めました。

    洞本さんのコメント
    書店では元にあった棚から本を抜くと、お客様から「このあいだここにあった本はどこにいった?」という質問をよく受ける。売れないから抜いたのだが、お客様は実際はよく見ていらっしゃる。
    (中略)
    「明日、返品される予定」の棚を見ておかないと、これまで自分が立ち読みしていた本が返されるかもしれない、とお客様が認知していく。「この本を救えるのは自分だけだ!」とお客様の背中を押してくれるのだと思う。

    なお、グランプリを含む、入賞したフェアアイデアは以下の通りです。

     

    第1位(グランプリ) 「明日、返品される予定の本たち」(書店員投票1位/一般読者投票1位)

    応募者:ふたば書房 洞本昌哉さん(代表取締役)

    応募者からのコメント
    【1】返品前日にラストチャンス。
    【2】今日、買わないと!購入までの決断が早い。
    【3】ベテランが占領しがちなブックトラックの更なる活用。
    【4】店内奥に設置することで、回遊性が高まる。
    店長時代、常連客はまずこのブックトラックを確認する為に、1度店内へ引き込むマグネット効果絶大でした。

    書籍例:展開場所は、店内奥バックヤード入口のブックトラックの上。返品置き場に向かう動線で1冊だけブックトラックに乗せておく。ジャンル・陳列あえて問わず。

     

    第2位(入賞) 「目が合ったから、運命だ」(書店員投票2位/一般読者投票4位)

    応募者:大垣書店神戸ハーバーランドumie店 匿名希望さん

    応募者からのコメント:表紙がこちらを見ている《目が合う本》ばかりを集めました。新たな本との出会いに、特別な運命を感じていただくことを目的としています。目が合ってビビッときた!と直感で選んでもよし、じっくり見つめあってから手に取ってもよし、なフェアです!

    書籍例
    『アーモンド』(著:ソン・ウォンピョン/祥伝社)
    『僕はかぐや姫/至高聖所』(著:松村栄子/ポプラ文庫)
    『ずっとあなたが好きでした』(著:歌野晶午/文春文庫)
    『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』(著:大前粟生/河出書房新社)
    『屍人荘の殺人』(著:今村昌弘/創元推理文庫) など。
    もちろん小説でもコミックでも、実用書でも、ジャンルは問いません。

     

    3位(入賞) 「出版社社長が選ぶ自社のおススメこの1冊」(書店員投票13位/一般読者投票2位)

    応募者:匿名希望さん

    応募者からのコメント:出版社の社長は果たして自社の商品をおススメできるのか。(編集長ではないのがポイント)編集長や営業がおススメするフェアはたまにありますが、社長ということで希少価値が上がります。また、「多くて選べない」という戯言もあると思いますが、書店としても読者としても興味のあるテーマだと思います。あとは大体売れ筋を紹介してくると思うので、仕上がりも良いに違いないでしょう。取次各社の社長も是非ご参加頂ければと思います。

    書籍例:『読書という荒野』(著:見城徹/幻冬舎文庫)

     

    4位(特別賞) 「もうすぐ絶版フェア」(書店員投票5位/一般読者投票5位)

    応募者:うさぎや 高田直樹さん

    応募者からのコメント:「売れ筋」に偏りがちな本屋の店頭で、市中にあまり在庫がない本を集めたフェアは新鮮味があり、希少な本に出会えるチャンスにもなります。版元さんにとっても、作品にとってもチャンスになるのではないかと思います。

    書籍例:間もなく断裁、絶版にしてしまう予定の本をフェア用に出荷してもらいフェア展開する。

     

    コンテストの背景と主旨

    ある特定のテーマで本を選書し、書店の店頭で展開される「フェア」。

    季節や時事を取り入れ、読者に新しい気づきをもたらしてくれるフェアは、「本で本棚を編集する」行為であり、書店の知恵と工夫のたまものです。一年を通して企画力や独自性が常に問われるため、書店の現場からは「他の書店ではどんなフェアをしているの?」という声が挙がっていました。

    それなら、全国の書店員が日々工夫しているフェアのアイデアをアーカイブし、シェアすることで、全国の書店にとって役にたつ「書店知恵袋」を実現してしまおう。さらには、どのアイデアを実現して欲しいか書店や読者に投票で決めてもらい、特に人気のアイデアについては、出版社横断の合同フェア注文書を作れば、書店の発注作業も簡略化され、店頭で実現しやすくなる。

    実現すれば、全国の書店店頭の活性化につながると考えた、書店・販売会社有志(書店大商談会実行委員会)と出版社有志(書店向けWeb商談会実行委員会)によりこのコンテストを実現することになりました。

    主催:書店大商談会 (担当:久美堂・井之上健浩)
    運営・事務局:書店向けWeb商談会 合同フェア委員会(委員長:カランタ・渡辺佑一)

    (書店向けWeb商談会 合同フェア委員会コメントより)

     

    現在開催中の「書店向けWeb商談会 2021秋」について

    会期:2021年10月4日(月)~10月22日(金)
    ​参加受付期間:2021年9月6日(月)~10月22日(金)
    商談方法:Web会議システム「Zoom」を使用 ※一部出展社は別のアプリを使用
    ご参加対象:書店のほか、本を扱うあらゆる小売店
    ​参加費:​無料
    主催:​書店大商談会+書店向けWeb商談会 実行委員会

    詳細は以下の公式ホームページからご確認ください。

    》「書店向けWeb商談会 2021秋」公式ホームページ




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