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お参りの“証”として、訪れた神社・寺の名前、ご本尊の名前、お参りした日付などを墨で書き入れていただく「御朱印帳」。これをもじった、人と書店を結ぶ「御書印帖」というものがあるのをご存じでしょうか?
御書印帖には、訪れた日付、書店員が選んだ本のタイトルや一節が記入され、最後に、書店ごとのオリジナル印が捺されます。
この連載「御書印帖とめぐる日本の本屋」では、旅行記のように、津々浦々の“御書印店”を紹介していきます。初めての土地・書店を訪れるワクワク感、書店員さんとの交流をお楽しみください。
今回訪れるのは、移動式の書店です!
「御書印」とは?
御書印帖を持参すると、訪れた日付、書店員が選んだ本のタイトルや一節が記入され、最後に、書店ごとのオリジナル印が捺されます。
御書印をもらう際に渡す200円ほどの「御書印代」は、その書店のサポートになります。
市販の御朱印帳でも参加できますが、参加書店では「御書印帖」を数量限定で無料配布中。また、それとは別バージョンの「特装版 御書印帖」が、参加書店にて発売中です(一部店舗を除く)。
※全国の御書印参加書店はこちら 》「御書印プロジェクト」公式note
ruco-bon*(るーこぼん)
・2018年創業
・所在地:福岡県久留米市
・営業時間:9:00~20:00(不定休)(御書印受付時間も同じ)
・電話番号:080-1741-3429
・https://rucobon.jimdofree.com/
―― まずはご当地自慢をどうぞ! 久留米市はどんなところですか?
久留米市は福岡の南側に位置し、耳納連山や筑後川といった大自然の恩恵を受ける都市です。ラーメンはさらにとんこつがっつり、話す言葉も「ちっご弁」、焼き鳥は最高においしい! などなど、同じ福岡ですが、博多や天神といった都市とはまた違った独特の文化があります。
また、「まちづくり」ではなく「まちづかい」にフォーカスしたかっこいい大人たちが、老若男女を巻き込んで次々に新しいことに取り組みながら暮らしています。
―― 移動式本屋って、どんなお店なんでしょう。
るーこぼんは、軽ワゴン車をワーゲンバス風にカスタムした移動販売車で福岡を走り回る移動式本屋です。主にイベントでの出店や配達がメインですが、最近特に力を入れているのが、「ヒマジョウズノカイ」というアウトドア×読書のイベント。テントを張ってアウトドアチェアを並べ、自然を感じながら読書を楽しむのはもちろん、栄養士・調理師・製菓衛生師(パティシエ)免許を持つ店主・るーこが腕をふるうキャンプ飯やスイーツ、タイ式ヨガのルーシーダットンまで楽しめる読書キャンプです。
子どもたちは絵本を読んだり、走り回って遊んだり、焚き火でマシュマロを焼いて食べたり……。大人も子どもも思いっきり楽しめる、本のある空間づくりを目指しています。
―― そんな「るーこぼん」が生まれたきっかけを教えてください。
私は、書店での勤務経験はありません。東京にある書店「読書のすすめ」の清水店長の本を読んだのがきっかけで、本屋になることを決めました。
ライターと兼業で始めた、赤いトランクに本を詰めた「トランクひとつの本屋さん」が、るーこぼんの始まりです。ワーゲンバスで行くキャンプスタイルにあこがれ続けて、2018年にワーゲンバス風の移動販売車での活動を始めました。トランクひとつの時は上の子を、ワーゲンバス風の時は下の子をおんぶしながら、たくましく本をお届けしてきました。
今では上の子は1年生、下の子は来年から幼稚園。今も学校がお休みの日は一緒に本屋さんのお仕事を楽しんでいます。
るーこぼんは、日販やトーハンといった大手の取次さんとは取引しておらず(というか資金が少なくてできなかった……)店主のるーこが選んだ本を、すべて買い切りでお届けしています。あこがれの清水店長のように、お客様とじっくりお話をするなかでおすすめの本をご紹介するのが大好き。「こういうのが読みたかった!」「選んでくれた本のおかげで元気が出てきた!」というお声に励まされながら本屋を続けています。
るーこぼんには、大きな書店ではなかなか出会えない本と出会いたい方や、アウトドアやキャンプが好きな方、何か新しいことを始めたくて背中を押してほしい方がよくいらっしゃいます。
最近では、「好きな人に告白するとき、本をプレゼントしたい!」というお客様に絵本をおすすめし、リストの中から一緒に悩んで一冊選んだことが印象に残っています。告白のゆくえと選んだ本は、お客様と私の秘密です。
―― 素敵なお話ですね……! 続いて、御書印の由来を教えていただけますか?
「キャンプするように本屋をしたい!」という私の夢を、御書印をお求めのお客様と一緒に共有したかったので、やりたいキャンプのイメージと、るーこぼんカーの写真をデザイナーさんにお送りしました。
届いたデザインがドンピシャすぎて一発OKを出し、嬉しくてずっと夫にデザインを見せびらかしてました(笑)。
―― 普段は書店としてあちこちへ出かけていらっしゃいますが、大石さんが行ってみたい書店はありますか?
まずは栞日さん。アルプスブックキャンプに参加してみたいです。それから、ペンギン文庫さん。かっこよすぎる移動式本屋さんです。
あとは、恵文社さん。本屋になると決めた時、恵文社さんの載っている雑誌の切り抜きをずっと手帳に挟んでいました。
―― このたびはありがとうございました。最後に、いま記事をご覧の皆さんへメッセージをお願いします!
実店舗がなく不定休のため、参加店さんの中で一番入手困難な御書印だと思います。そんな「動く点P」のようなるーこぼんですが、一緒に焚き火を囲みながら本の話をしませんか?
るーこぼんの御書印をゲット! 書店をめぐる旅はまだまだ続きます。