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お参りの“証”として、訪れた神社・寺の名前、ご本尊の名前、お参りした日付などを墨で書き入れていただく「御朱印帳」。これをもじった、人と書店を結ぶ「御書印帖」というものがあるのをご存じでしょうか?
御書印帖には、訪れた日付、書店員が選んだ本のタイトルや一節が記入され、最後に、書店ごとのオリジナル印が捺されます。
この連載「御書印帖とめぐる日本の本屋」では、旅行記のように、津々浦々の“御書印店”を紹介していきます。初めての土地・書店を訪れるワクワク感、書店員さんとの交流をお楽しみください。
今回はなんと、現在加盟している“御書印店”では最北の「利尻島」にある書店です。
「御書印」とは?
御書印帖を持参すると、訪れた日付、書店員が選んだ本のタイトルや一節が記入され、最後に、書店ごとのオリジナル印が捺されます。
御書印をもらう際に渡す200円ほどの「御書印代」は、その書店のサポートになります。
市販の御朱印帳でも参加できますが、参加書店では「御書印帖」を数量限定で無料配布中。また、それとは別バージョンの「特装版 御書印帖」が、参加書店にて発売中です(一部店舗を除く)。
※全国の御書印参加書店はこちら 》「御書印プロジェクト」公式note
本庫屋書店
・1994年創業
・所在地:〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形緑町8
・営業時間:9:00~21:00(定休日なし)
・御書印受付時間:9:00~21:00(日曜のみ13:00~20:00)
・電話番号:0163-84-3280
―― まずはご当地自慢をどうぞ! どんなところにある書店ですか?
利尻町は、北海道最北の「利尻島」にある観光と漁業の町です。集落は海岸近くにあり、山と海にはさまれているため、雄大な自然の景観をすぐ近くで楽しむことができます。
日本海側では海の幸、利尻山ふもとでは貴重な植物や野鳥に遇えるかも。「島の駅」「神居海岸パーク」では、利尻ならではの体験もできます。
――「本庫屋書店」は1994年創業とのことですが、どんなふうにして始まったお店なんでしょう。
近所で書店と新聞販売を営んでいたご夫婦が、高齢のため揃って島を離れることになり、建物と書店を譲り受けたのが26年前です。夫婦共に転職して書店経営を始め、2005年からは教科書の取り扱いも始めました。
2011年に、オリジナルキャラクターの「リッキー君」が誕生。マグネットやストラップ、オリジナルTシャツ、ブックカバー(2種)など、さまざまに展開しています。そのほか2018年には、利尻の特産品をデザインした包装紙や手ぬぐいを製作し、キャラクターグッズ以外のラインアップも充実しました。
―― お店の特徴を教えてください。
本庫屋書店は、地元の人の文化・情報提供の場であり、待ち合わせの場所にもなっています。「買うものないけど寄ってみたい」、そんなお店です。
店内は20坪ほどですが、コミックを中心に、思った以上の種類と冊数があるのできっと驚かれると思います。日用品も扱っているので、本以外が目的の方も来店されますし、最近は文具・おもちゃ類の取り扱いも増えています。
また、沓形町内の方への予約配達を毎日行なっています。
―― 地元の人々にとって、日常生活の中にある大切な存在なんですね。最北の地ということで島外のお客さんが訪れることもあると思いますが、最近印象的だった出来事はありますか?
御書印のためだけに、札幌から日帰りでいらした方がいました。夜中に車を走らせてフェリーの第一便に乗って、終便で帰って行かれたのは驚きました!
愛媛県の方から「利尻町の『マンホールカード』を送ってほしい」という連絡もありました。「本屋さんならお願いを聞いてくれるかも」と思ったそうです(笑)。送ってあげました。
それから、雑誌「HO(ほ)」の方が取材にいらっしゃいました。北海道の総合情報誌で、来春出版予定の号で利尻町を特集する予定だそうです。
―― 逆に、佐藤さんがお客さんとして訪れてみたい書店はありますか?
「本の街」といわれる神保町には行ってみたいです。
―― 御書印の由来を教えてください。
当店と、利尻島に関するものをデザインしました。利尻山を背に鎮座するのは、本庫屋書店オリジナルキャラクター〈力が出るゾー 力昆布(こぶ)〉のリッキー君です。利尻島の特産物であるウニ・昆布・利尻ヒナゲシを従え、北の荒波に挑みます。
御書印帖に書き入れる一筆には、吉村昭さんの『海の祭礼』の一節を選びました。利尻ゆかりのエピソードに由来しています。
―― このたびはありがとうございました。最後に、これからお店を訪れる方へ一言お願いします!
島に上陸の際は、ぜひお立ち寄りください!
本庫屋書店の御書印をゲット! 次の書店もお楽しみに。