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1月31日(金)・2月1日(土)の2日間、40の個性あふれる本屋が一同に集まるフェス「二子玉川 本屋博」が、二子玉川ライズ ガレリアにて開催されます。
これに先立ち開催された1月27日(月)のPRイベントで、「もともと、開催されるという話を聞いたときから(本屋博へ)行くつもりだった」と語ったのが又吉直樹さん。今回の記事では「本屋博」のポイントとともに、PRイベント当日に又吉さんが話した「読書の魅力」「本屋の魅力」の内容をお届けします。
「二子玉川 本屋博」は、いわゆる独立系書店から大型書店まで、新刊書店・古書店問わず多くの本屋が集まり、その店で働く人々と直接交流することができるイベント。並べられた本や店主たちとの会話からその本屋の雰囲気を肌で感じられるところ、また、普段なら1日ではとても回りきれない各地の本屋を、ぐるっと見て回れるところが魅力です。
トークイベントや音楽ライブも行なわれますが、それらも“本”との共通点を持っています。キッチンカーでは、カレーなどの販売も(スプーン片手に食べながら本を読めるので、カレーは読書のお供にぴったりです)。
本屋博実行委員長の北田博充さん(二子玉川 蔦屋家電 人文コンシェルジュ)いわく、「まだ本屋のファンでない人々にはその魅力と可能性を発信し、本屋ファンの皆さんには“本屋との絆”をさらに深め、世界を広げてもらいたい」「フェスを開催することでリアル書店と紙の本を応援し、ゆくゆくは二子玉川を“本と出会える街”にしたいです」。
これに対して又吉さんも「“本は面白い”という思いで盛り上がっていこうという試みは、一読者であり、本屋が好きな人間としてもすごく嬉しい」「(今回出店する書店にも)行ったことのある本屋さんがいっぱいあります。BOOK TRUCKさんやVALUE BOOKSさんみたいに、バスに本が載っているのもすごく好き。子どもの頃、本をいっぱい積んだ移動図書館が来てたんですよ。僕もいつか移動式の図書館をやってみたいです」とコメント。「免許取らなくちゃいけないので、時間かかりますけど……」と笑いを誘いつつ、業界にネガティブな視線が向けられることも多いなか、今回のような前向きな試みがますます重要であると熱っぽく語りました。
続いて、ファシリテーターをつとめるライターの瀧井朝世さんから「読書について」の話題が振られると、又吉さんからは単純にページをめくり文字を追うだけでない、豊かな読書エピソードが飛び出しました。
「重さや装丁や見開きをじっくり見て、たとえば見開きが青色だったら『空から始まるのか、海から始まるのか……』とか考えて、次にページを開いて、奥付で誰がデザインしたのか見て、そうやってやっと1行目に至るんです。もうその頃にはめちゃくちゃ興奮していて、喉が乾ききっているんですね(笑)」
「本屋さんにとっては迷惑やと思いますけど、好きな作家さんの新刊が出るとなったら、前日に本屋さんに電話して『何かの間違いで入荷されてませんよね?』と聞いてしまう(笑)。それで『今日は読めない』と確認して、『明日になったら読めるんやな』と思うところから、僕の読書は始まっています。それでいざ読む時は、『自分が世界で一番この本を楽しんで味わってやろう、この本の最大のパフォーマンスを引き出してやろう!』って、全力で楽しむぞという気持ちで本を開いてるんです。もと取ったろうっていう、セコい考えじゃなくてね」
そしてイベント終盤に話されたのは、「本屋の未来について」。
自身も書店員として働く北田さんは、本屋の魅力について「本屋の魅力って、一周回って“人の魅力”かなと思います。そこで働く人たちの価値が本屋の価値になる、そんなお店が増えたらいいなと思います。だから本屋には、その人めがけて会いに行きたくなるような、人の魅力が必要なのかなと思います」。
又吉さんも「僕はお酒も好きで、いろんなバーに行くんですが、ああ楽しかったなと思ってもリピートする店としない店があるんですよ。その違いが何かっていうと、やっぱり人なんですね。ただ接客がいいとかだけじゃなくて、『こういう音楽かけるんや、知らん曲やけどええなあ』『酒の作り方、遅いけどめちゃくちゃ丁寧で好きやな』とか、『この店の人、全然話しかけてけえへんな……』とか(笑)。何か自分が惹かれる部分があるっていうことだと思います。それは本屋も一緒です」
「劇場でのリハーサルと本番の合間に毎日行ってた本屋さんは、店員さんが僕の好きな作家さんを覚えてくれて『今度◯◯さんの新刊出ますよ』ってレジで教えてくれる。やりとりはそれだけなんですけど、そんな書店員さんが僕は好きでしたね。それから、雰囲気のいい店やなと思ってたら、実は過去に別の店でお世話になった書店員さんやったり。僕は時間がある限り、本屋と古着屋は素通りしないって決めてるんです。昔に比べたら頻度は落ちてしまいましたけど、定期的に本屋さんはちゃんと回りたいなと思ってるし、今回の本屋博みたいに向こうから40も書店が来てくれるなんて楽しいですね」
本屋博の会場では、出店する40の本屋の魅力をたっぷり紹介したページや、昨年10月~11月に開催された本屋博プレトークイベントの内容を収録した公式ガイドブック『本屋の本当 ―二子玉川 本屋博2020 OFFICIAL ZINE』も販売されます(本体価格1,000円、オンライン販売あり)。
本だけでなく、ぜひこちらも手にとってみてください。
「二子玉川 本屋博」
・日時:2020年1月31日(金)11:00~20:00、2月1日(土)11:00~19:00
・場所:二子玉川ライズ ガレリア(二子玉川駅直結/東京都世田谷区玉川2-21-1)
※参加無料
※雨天決行・荒天中止【出店者】※ABC順・50音順 ※2019年11月1日時点
ATELIER、book pick orchestra、BOOKSHOP TRAVELLER、BOOKS青いカバ、BOOK TRUCK、Cat’s Meow Books、CHIENOWA BOOK STORE、Frobergue、H.A.Bookstore、HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE、JulyBooks/七月書房、MAIN TENT、Pebbles Books、plateau books、Printing Teller Book Service、SNOW SHOVELING、SUNNY BOY BOOKS、VALUE BOOKS、青と夜ノ空、青山ブックセンター、いか文庫、絲 itoito、おへそ書房、かもめブックス、草舟あんとす号、恵文社一乗寺店、書坊、チェッコリ、ニジノ絵本屋、二子玉川 蔦屋家電、双子のライオン堂、古本 一角文庫、ベースヤードトーキョー、リズム&ブックス・主催:本屋博実行委員会
・協力:二子玉川ライズ・ショッピングセンター、二子玉川 蔦屋家電公式ページ
https://store.tsite.jp/futakotamagawa/bookshop-expo/お問い合わせ
bookshopexpo_info@ccc.co.jp(担当:北田、中田)