• 第158回芥川賞・直木賞贈賞式「今は人生100年時代。60なんてまだまだチャンスがあります」

    2018年02月24日
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    日販 ほんのひきだし編集部 芝原
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    第158回芥川賞・直木賞贈賞式が開催

    2月22日(木)、第158回芥川賞・直木賞の贈賞式が東京都内で開かれ、芥川賞を受賞した石井遊佳さんと若竹千佐子さん、直木賞を受賞した門井慶喜さんが出席し、受賞の喜びや今後の抱負を語りました。

    石川さんは、インドを舞台にした「百年泥」(新潮11月号)で芥川賞を受賞。

    「オーソドックスな小説の定義として『小説は人間を描くもの』というのがございます。正直申し上げまして、私は人間を描くことにあまり興味がありません。私が描きたいのは世界です。ヘンテコな世界のありさまとからくりを、言葉の持つ可能性を最大限に発揮して描いてみたいです」と語り、その後会場に招待されていた両親に対して「今までひどいことをしてきたので、両親に親孝行できることがめっちゃうれしい。お父さん、お母さん、私を生んでくれてありがとう。次の人生でも必ずお会いしましょう」と感謝の言葉を伝えました。

    百年泥
    著者:石井遊佳
    発売日:2018年01月
    発行所:新潮社
    価格:1,296円(税込)
    ISBNコード:9784103515319

    「おらおらでひとりいぐも」(文藝冬号)で、同じく芥川賞を受賞した若竹千佐子さん。「おらおらでひとりいぐも」は、夫に先立たれた74歳の女性が“老い”や”孤独“に向き合い、模索した末にたどり着いた〈老いの境地〉を描く作品です。

    授賞式で若竹さんは、「私の小説は自分に対する好奇心から出発しました。自分を分かりたかったし、分かったことをなんとか面白おかしく表現したかった。この2つがあったから、飽きずにずっと小説に向かい合ってこれました」「長く生きていて、いいことばかりではなかったけれど、それでも諦めずにいられたのは『私には小説があるんだ』という思いだった」と語り、「私はいま63歳です。もっといい小説を書けると思っているんです。今は人生100年時代ですから、60なんてまだまだチャンスがあります。皆さん、どうぞ私を見ていてください」と力強く宣言しました。

    おらおらでひとりいぐも
    著者:若竹千佐子
    発売日:2017年11月
    発行所:河出書房新社
    価格:1,296円(税込)
    ISBNコード:9784309026374

    門井さんは、直木賞受賞作『銀河鉄道の父』について「長男でありながら跡を継がず早死にした宮沢賢治を、ある種“親不孝者”として書いた」と言い、「ある意味では自分の人生もそうだったように思う。父が経営する会社を長男なのに継がず、長いことまっとうな仕事に就くこともなく、ずっと原稿を書いていた」と自らの人生を振り返りました。

    また、もう一人の親不孝者として「裕福な家庭に生まれながら破天荒な人生を歩んだ」直木三十五の名前を上げ、「そういった意味では、私も文学的伝統の末端にいて安心します」「2人とも早くに亡くなりましたが、その点だけは見習わず、1日でも長く『直木賞作家』の看板を背負わせていただければと思います」とユーモアたっぷりに意気込みを語りました。

    銀河鉄道の父
    著者:門井慶喜
    発売日:2017年09月
    発行所:講談社
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784062207508

     

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