• 第28回三島由紀夫賞・山本周五郎賞、第41回川端康成文学賞贈呈式開催

    2015年07月10日
    もっと見る
    日販 商品情報センター
    Pocket

    新潮文芸振興会、川端康成記念会は、6月26日東京・港区のホテルオークラで各賞の贈呈式を開催した。

    三島由紀夫賞は「文学の前途を拓く新鋭の作品」(同賞規定より引用)に授与されるもので、年1回、小説・評論・詩歌・戯曲を対象として選考される。選考委員は、川上弘美、髙村薫、辻原登、平野啓一郎、町田康の各氏。今回は、又吉直樹さんの『火花』が候補に入ったことも話題になった。

    山本周五郎賞は「すぐれて物語性を有する新しい文芸作品」(同賞規定より引用)に授与される。選考委員は、石田衣良、角田光代、佐々木譲、白石一文、唯川恵の各氏。

    川端康成文学賞は短篇小説を審査の対象とし、「その年度における最も完成度の高い作品」(同賞規定より引用)に授与される。選考委員は、角田光代、辻原登、津島佑子、堀江敏幸、村田喜代子の各氏。

    受賞者と受賞作品は以下の通り。

     

    第28回 三島由紀夫賞

    上田岳弘「私の恋人」(「新潮」平成27年4月号/新潮社刊)

    私の恋人
    著者:上田岳弘
    発売日:2015年06月
    発行所:新潮社
    価格:1,296円(税込)
    ISBNコード:9784103367321

     

    第28回 山本周五郎賞

    柚木麻子『ナイルパーチの女子会』(文藝春秋刊)

    ナイルパーチの女子会
    著者:柚木麻子
    発売日:2015年03月
    発行所:文藝春秋
    価格:1,620円(税込)
    ISBNコード:9784163902296

     

    第41回 川端康成文学賞

    大城立裕「レールの向こう」(「新潮」平成26年5月号/新潮社・8月刊行予定)

     

    三島賞選考委員の町田康氏は、「十万年の人類の過去と未来をたどりながら、恋愛という個人的な感情を重ねあわせるという大胆不敵な設定が成功している。伝統的な小説とは違ったやり方で、これからの文学の世界に確実に新しいものをもたらす才能であるということで受賞に至った」と選考経過を報告。受賞の上田氏は、「『私の恋人』を書く根底には私がなぜ小説を書かずにいられないのか、それを突き詰めたいという衝動があったように思う。今回の受賞を糧として、さらに良い作品を書くことをお約束する」と語った。

    山本賞選考委員の唯川恵氏は、「受賞作は小説自体がぐいぐいと読み手側に入り込んでくるようなエネルギーを持った作品。これまでも順調にキャリアを積み重ねているが、今作には突き抜けたところがあって、これを機会に新しい柚木さんが生まれるのではないか」とさらなる活躍に期待を寄せた。受賞の柚木氏は、「私は5年間で書き飛ばし過ぎたが、読んでくれる人が私の背中を押してくれた。今後もナイルパーチのように泳ぎ続けていくしかないと思っている。どんどん前に進んでいきたい」とコメント。

    川端賞選考委員の辻原登氏は、「卓抜した技巧と驚嘆すべき深い人間の哀しみ、救済、祈りについて書かれた小説だと選考委員全員が感嘆した」と紹介。受賞の大城氏は、「なぜ私小説を書かないのかという質問を受けるたびに、沖縄の私小説を書いているのだと答えてきたが、図らずも本当の私小説を書いてしまった。妻の病気のおかげでというのは語弊があるが、妻もそのことはよくわからないらしい。何で賞をもらったのと聞かれるたびに丁寧に答えているが、それがいささか悔しい。せめて今日のこの晴れやかさについても、丁寧に報告しようと思う」と語った。

    左から受賞の大城、柚木、上田の各氏

    左から受賞の大城、柚木、上田の各氏

    タグ
    Pocket

  • kumon10/12~10/26 SP記事下

    『40周年限定版 くもんのはじめてのおけいこ』
  • GoogleAd:007



  • 関連記事

    ページの先頭に戻る