• 夢眠書店開店日記 第17話:紙の本と電子書籍はどう違う?ハイブリッド型総合書店に聞いた電子書籍の世界②

    2018年06月09日
    知る・学ぶ
    アイドルBOOKS
    Pocket

    昨年11月に発売された『本の本 夢眠書店、はじめます』の電子版が、6月8日(金)に配信スタートしました!

    ……ということで、「夢眠書店開店日記」第17話のテーマは〈電子書籍〉。紙の本も電子書籍も扱うハイブリッド型総合書店「honto」の方々に、意外と知らないあれこれを伺います。

    〉これまでのお話を見る

    『本の本 夢眠書店、はじめます』電子版の購入はこちらから

    本の本
    著者:夢眠ねむ
    発売日:2017年11月
    発行所:新潮社
    価格:1,620円(税込)
    ISBNコード:9784103513810

     

    今回の対談相手

    (写真左から)
    星野秀輔(ほしの しゅうすけ)
    株式会社トゥ・ディファクト ハイブリッドサービス企画部
    Web制作会社を経て2012年トゥ・ディファクトに入社。デザイン・技術を活かしたサービス設計を主に担当。hontoブックカバーサービスやオフィシャルマガジン「honto+」(ホントプラス)の一部営業も担う。

    山根健裕(やまね たけひろ)
    株式会社トゥ・ディファクト ハイブリッドサービス企画部
    2011年トゥ・ディファクト入社。ハイブリッドサービス企画部に配属され、hontoのサービスローンチと以降の改善に従事。主にプロモーションなどを担当。

    福田敬(ふくだ たかし)
    株式会社トゥ・ディファクト ハイブリッドサービス企画部
    大手ECサイトの開発プロデューサを経て、2014年トゥ・ディファクトに入社。「リアル書店とネット書店の融合」ハイブリッドサービスを日々模索、特にスマートフォン上のサービス開発に力を注いでいる。

     

    本好きに愛される電子書籍販売サイトとは?

    夢眠:hontoのユーザーは、若者が多いんですか?

    星野:それが実はそうでもなくて、20代と40代が多いんです。男女比はほぼ同じですね。

    夢眠:そうなんだ! ちょっと意外です。でも40代はタブレット使用率が高い世代でもあるから、電子書籍にフィットするのかも。

    星野:それにくわえて「ハイブリッド型」であることも大きな理由の1つです。honto会員は「リアル書店」「本の通販ストア」「電子書籍ストア」という3つの会員属性をあわせもっています。honto会員の約70%が、普段は書店で買い物をされているお客様なんです。リアル書店のお客様に30~40代が多いことが、色濃く出ているというのもありますね。ちなみにコミック専門の電子書籍サイトなどは、低年齢層のお客様が非常に多いそうです。お客様の層とサービスのマッチングによって、各社・各サービスで傾向がかなり違います。

    夢眠:さっき「1つの会員IDで3つを自由に行き来できる」っていうお話があったんですけど、好きな形態で買い物ができるということのほかに、どんな良さがありますか?

    星野:買った本が紙の本であれ電子書籍であれ、「My本棚」という1つの本棚で管理できるということですね。

    夢眠:そうなんだ! 同じ本や巻をうっかり重複して買うのを防いだりするメリットもありますね。家族で共有しておけば「えー、それ買っちゃったよ!」みたいな事態も避けられる(笑)。

    星野:まさにそうです。お客様からもそのような声をいただいています。

    夢眠:あとはコレクション気質というか、「本棚に入らないから電子書籍は嫌だ」みたいな層もいるじゃないですか。そういう人たちに「紙の本も電子書籍も一つの本棚で管理できる」という点が響いているのかもしれないですね。

    星野:以前、honto会員の皆様を招いてインタビューしたときに、そんなお声をいただいたことがあります。20~30代の主婦の方でしたが、「蔵書量が多すぎて家の床が抜けそうなほどだったので、いよいよ電子書籍を試そうと思ったときに、hontoがちょうどいいサービスだと感じた」と。

    夢眠:床を助けたんですね!(笑) もともと紙で本に親しんできた方が、そうやって徐々に電子書籍にも読み方の範囲を広げてるんだ。私は“使い分け派”なんですけど、それ以前は「本は絶対紙がいい」って頑なに言っていたんですよ。でも飛行機での移動が多くなってきた頃に、一度にたくさんの本を持っていけるのはやっぱり便利だなあと思って、電子書籍でも読むようになったんです。いざ使ってみたらやっぱり電子書籍のほうが適しているシーンもあって、ちょっとした空き時間に読み進められるから“積ん読”が減ったんですよね。そういう〈渋っていた層〉を、うまく取り込めたのかもしれないですね。

    山根:実際に試してみると、「家の蔵書スペースに悩まなくてすむ」とか「買ったらすぐにどこでも読める」ということが実感としてわかるんだと思います。そういう体験をした方は、それ以降電子書籍をメインに読むようになったりもしているようですね。でもねむさんと同じように、使い分けしている方も多いですよ。シチュエーション別というのもありますけど、たとえば「小説などの文字ものは目が疲れるから紙がいい」とか「コミックや雑誌は電子書籍のほうが便利だな」とか。

    夢眠:コミックの悩みは、やっぱり巻数がどんどん増えていくってことですよね……。1巻からずらっと揃っているのも、もちろんいいんですけど。私は逆に、電子書籍でもう持っているのに、サイン本が売られていたりすると買っちゃったりします。

    山根:紙の本には、コレクションとして残るという良さもありますよね。“両方買う”読書スタイルの方も結構いますよ。

    星野:hontoではリアル書店とhontoサイトの連携を大切にしています。hontoサイトではリアル書店の在庫状況がわかるようになっているのですが、スマートフォンアプリ「honto with」はリアル書店でのお買い物のサポートに特化していて、「近くの書店で探す」という機能を使えば、今いる場所から近い書店や、よく行く書店に在庫があるかを調べることができます。仕事帰りに買いに行こうと思ったら取り置きを依頼することもできますし、取り寄せも依頼できます。

    夢眠:なるほど。漠然と「この本が欲しい」と思った時に、実際に買うというところまでサービスがカバーしているわけですね。

    星野:ちなみに「honto読割50」というサービスがあって、紙の本を買っていただくと、同じ本の電子版を買うときに50%オフになるんです。そういうふうにして「電子書籍を試すきっかけを提供する」「電子書籍のある読書生活を自然なものにしていく」という試みもしています。また「ハイブリッドに本を買う」という読書スタイルを推し進めるものとして、複数のチャネルで購入することでポイントがより貯まる「hontoクラブ」というサービスも提供しています。同じ月に複数のチャネルで本を買うと、たとえばリアル書店だけで買うよりもポイントが多くもらえるんですよ。

    夢眠:欲しい本があったら、書店と通販と電子書籍に1冊ずつ分けて買えばいいってことか(笑)。……あれ、でも本って、割引ができないんですよね? 「honto読割50」もそうだし、それ以外でも電子書籍が通常より値引きして売られているのをよく見かけますけど……。

    福田:電子書籍は再販制度(再販売価格維持制度)の適用外なので、値引き・割引しても大丈夫なんです。

    夢眠:そうなんだ! ちなみに、もともと値段が紙の書籍より安いこともありますよね。それはどういう理由からなんですか?

    福田:紙も電子も出版するのにコストはかかるんですが、かかり方というか、その内容や配分が違うんですよ。「実際にどちらがより利益が出るのか」「どちらに重きを置くのか」ということについては、出版社様の考え方や商品の内容によってそれぞれ異なるのではないかと思います。

    夢眠:なるほど……。

    次回更新は2018年6月16日(土)の予定です!




    タグ
    Pocket

  • すばる舎_スマホ記事下

    abareru20181201
  • GoogleAd:007



  • ページの先頭に戻る