竜巻って何で起こるの?『竜巻のふしぎ』で読み解く竜巻発生のしくみ

2015年09月15日
知る・学ぶ
ほんのひきだし記者 櫛田
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ここのところ、天気の悪い日が続きましたね。9月といえば台風の季節。しかし今年は、台風だけでなく竜巻に関するニュースも多く報道されました。

竜巻といえば『オズの魔法使い』や映画「ツイスター」などの影響もあって、アメリカで発生するものという印象があるかと思います。しかし、アメリカほどではないにしろ、日本も竜巻大国の一つ。各年でばらつきはありますが、平均で年間25件の竜巻が発生しているそうです。アメリカでは平均で年間約1,250件の竜巻が発生していますが、面積が日本の約25倍であることを考えると、日本の単位面積あたりの発生件数はアメリカの約半分。意外と日本も竜巻の起きやすい国なのです。

さらに興味深いのが、こちらのグラフ。日本における月別の竜巻発生確認数です。実は9月は、台風だけでなく竜巻が多く発生している時期でもあることが分かります。

竜巻の月別発生確認数(出典:気象庁「竜巻等の突風データベース:月別の発生確認数

 

ここで疑問に思うのが「竜巻から身を守るにはどうすればいいのか?」「そもそも竜巻って何なのか?」ということ。

そんな疑問に分かりやすく答えてくれるのが、今回ご紹介するこの本です。ニュース番組でよく耳にする「藤田スケール」についても教えてくれています。

竜巻のふしぎ
著者:森田正光 森さやか
発売日:2014年08月
発行所:共立出版
価格:1,620円(税込)
ISBNコード:9784320047273

竜巻の基本から姿と動き、発生、被害と身の守り方まで、竜巻に関するトピック34項目を、イラストや写真をたくさん用いてわかりやすく解説。ドクター・トルネードと呼ばれた藤田哲也博士の生涯も取り上げる。
(日販MARCより)

著者は、TBSの番組「Nスタ」や「NEWS23」の気象解説でもおなじみの森田正光さんと、NHK Worldで気象キャスターを務める森さやかさんのお二人です。

森田正光さんは、数多くのテレビ番組で気象解説を担当されているほか、小・中学生向けの気象解説本からビジネス書まで手掛けており、幅広い年代にわかりやすい解説で支持されています。一方の森さやかさんは、海外での居住経験を生かして国際部門の気象を担当しており、海外の気象情報に知見の深い方です。

『竜巻のふしぎ』では、このお二人の解説のもと、竜巻の基本的な情報や、竜巻から身を守る方法などが分かりやすく書かれています。

たとえば、「竜巻の絵を描いてください」と言われたら、あなたはどんな絵を描きますか?

多くの方が、逆三角錐型のものを描くかと思います。確かに竜巻の多くはこの形をしていますが、他にも細長くてねじれのある「ロープタイプ」や、上部だけが太めの「ゾウの鼻タイプ」などがあります。

それぞれにどんな特徴があるのかは、本書でご確認ください。実際、私は「ロールタイプって、細いから威力も弱いんじゃないの?」と思いながら読み進めたのですが、図を用いた説明を読んで、意外とそうでもないと分かりました。この分かりやすさと詳しさを兼ね備えている点が、「竜巻マニアに人気(本文より)」と言われるゆえんなのでしょう。

他にも『竜巻のふしぎ』は、「竜巻はいつどんなところで発生するのか」「地球温暖化によって竜巻の数は増えるのか」といった専門的な内容だけでなく、「竜巻がニワトリを丸裸にした」という不思議なエピソードや「竜巻の語源を解説する」といった雑学好きの心をくすぐる内容まで、盛りだくさんとなっています。

竜巻は「遠いところで起きているもの」ではなく「いつどこで遭遇しても不思議ではないもの」です。ほかにもおすすめ本を3冊紹介しますので、竜巻を正しく理解し正しく備えるきっかけにしてはいかがでしょうか。

竜巻
著者:小林文明
発売日:2014年08月
発行所:成山堂書店
価格:1,944円(税込)
ISBNコード:9784425513819

台風のついせき竜巻のついきゅう
著者:加古里子
発売日:2001年07月
発行所:小峰書店
価格:1,404円(税込)
ISBNコード:9784338161077

天気の不思議がわかる!
著者:日本気象協会
発売日:2010年07月
発行所:実業之日本社
価格:1,296円(税込)
ISBNコード:9784408452845

 

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