• Black Box

    レイプ被害にあった詩織さんが『Black Box』で本当に伝えたかったこととは

    2017年10月18日
    知る・学ぶ
    ほんのひきだし編集部
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    10月18日(水)、ジャーナリスト伊藤詩織さんの手記『Black Box』が発売されました。

    Black Box




    詩織さんは今年の5月、ファーストネームと顔を公表し、元TBS記者の男性からレイプ被害を受けたとして記者会見を行なったことで世間の注目を集めました。

    今回の書籍刊行にあたってはさらに「伊藤」という苗字も明かし、自身の半生を交えながら、ホテルの一室という〈ブラックボックス〉で起きた事件の詳細と、その後のやりとりを綴っています。

    本書の「はじめに」にあるのは、「この本を読んで、あなたにも想像してほしい。いつ、どこで、私に起こったことが、あなたに、あるいはあなたの大切な人に降りかかってくるか、誰にも予測はできないのだ。」という一文です。

    詩織さんが「被害者A」ではなく実名での告発に踏み切った理由は、自らの経験を語ることで、「なぜ改善が必要なのか」という具体的な話をするため。書籍を刊行するに至ったのも、被害者が泣き寝入りせざるを得ない法律の問題点や、捜査、社会のあり方についてを伝えたかったからなのだといいます。

    2015年、詩織さんは男性からホテルで意識のない状態で性的暴行を受けたとして、警視庁に被害届を提出しました。ところが逮捕の当日、当時の刑事部長の判断で逮捕が取り止めになり、東京地検は嫌疑不十分でこの件を不起訴と判断。検察審査会への申し立てをするも、「不起訴相当」と議決されました。現在は真相究明などを求め、東京地裁に民事訴訟を起こしています。

    なぜこのような判断が下されたのでしょうか。詩織さんは、その疑問についても、経緯とともに自らがつかんだ情報を記しています。

    当事者にしかわからない痛みや苦しみの中から、勇気を持って立ち上がり、「真実を追求し、伝えること」を選んだ詩織さん。それは「魂の殺人」ともいわれるレイプという犯罪について、「どう起こらないようにするか」「起こってしまった場合、どうしたら助けを得ることができるのか」という未来の話をしたいから。本書は、「広く社会で議論する必要がある」と感じる一人の女性であり、ジャーナリストでもある彼女からの、渾身の問いかけなのです。

    ▼文春オンラインでは、『Black Box』より「はじめに」の一部を公開しています。

    暴行被害を訴えた詩織さんが、手記を書いた理由

    Black Box
    著者:伊藤詩織
    発売日:2017年10月
    発行所:文藝春秋
    価格:1,512円(税込)
    ISBNコード:9784163907826

    尊敬していた人物からの、思いもよらない行為。しかし、その事実を証明するには――密室、社会の受け入れ態勢、差し止められた逮捕状。あらゆるところに“ブラックボックス”があった。
    司法がこれを裁けないなら、何かを変えなければならない。レイプ被害にあったジャーナリストが、自ら被害者を取り巻く現状に迫る、圧倒的ノンフィクション。

    文藝春秋BOOKS『Black Box』より〉

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