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アイドル夢眠ねむは本が好き。もっと本をいろんな人に読んでもらいたいし、自分もいろんな本と出会いたい。そんな気持ちから「夢眠書店」という本屋を作ることに決めました。でも、いざ書店をやると言ったところで、何から始めていいか分からない……。実は本のことをそんなに知らなかったと気づいた夢眠ねむは、本に関わるお仕事をしている人たちにいろいろと教えてもらいに行くことにしました。
それが「夢眠書店開店日記」です。
〉第1話「本ってそもそも何なんだろう?①」から読む
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今回の対談相手
古幡瑞穂 日本出版販売株式会社 マーケティング本部販売企画グループチームリーダー
PROFILE
ネット書店の立ち上げを経て、その後はMDとして各種マーケットデータを利用した販売戦略の立案や売場作りの提案を行ってきた。本屋大賞の立ち上げにも関わり、現在は本屋大賞実行委員会理事を務めている。
古幡:ここに1,000円の本があったとして、どのくらいが書店さんの取り分だと思う?もちろん会社によってちょっとずつ違うから、だいたいでいいけれど。
夢眠:えー、分からないです。
古幡:まず著者に10%(100円)、書店さんには22%くらい、私たち取次には8%。
夢眠:あれ、残りは?
古幡:残りの60%は出版社さん。でもその中には、装丁家の方がいたりカメラマンさんがいたり、実際の印刷費があったり……。
夢眠:作る費用全部なのか。私が「カバー付けたい」とか言ったら、その分利益がなくなるのか!
古幡:(『夢眠軒の料理』を見ながら)このビニールカバーを見ると、付けたくなるのも分かるけどね(笑)。
夢眠:昔の料理の本にはカバーがついているものも多いですよね!この本は実用的に使ってほしくて。キッチンで汚してほしかったんです。
古幡:「暮しの手帖」世代が喜びそうだよね。
夢眠:そう!「暮しの手帖」大好き!もろにそれです。
―日販から見て、夢眠書店にやってみてほしいことはありますか?
夢眠:夢眠書店は、読書好きな人にも、本と関わったことない人にも来てもらえるお店にしたいと思っているんです。
古幡:それはすごくいいけど難しいね。でも、うーん……こんなのはどう!?
―編集部注:これは本当にやろうと思っているので、実際にやるまで少々お待ちください!
古幡:あと、私は本屋大賞の実行委員もやっているんだけど、「夢眠ねむ大賞」とか設立しちゃう!?
夢眠:やっちゃう(笑)?でも、最初に言ったやつをやってみたいなー。
―では、そんな夢眠書店に置くなら、本はどんなのがいいと思いますか?
古幡:うーん。好きな本って何なんだっけ?
夢眠:クラフト・エヴィング商会の『クラウド・コレクター』です。
古幡:そっか、わたしもクラフト・エヴィング好きで、『ないもの、あります』が一番好きだな。
古幡:うーん……でも話していると、文芸というよりは、ちょっと変わったものを読んでもらいたくなったよ。今話題の『ホワット・イフ?』はどうだろう?「光速の90%の剛速球をバッターに投げたらどうなる?」「人類総がかりでレーザーポインターで照らしたら月の色は変わる?」っていう突拍子もない質問に対して、答えを出してくれる本なの。
夢眠:なにそれおもしろい!私そんなテレビ番組好きだった!読んでみたーい。
―ということで、夢眠書店ご推薦本は『ホワット・イフ?』になりました。
感想
「本」とは何か。「“何かが書かれた紙を束ねたもの”ってこと?」なんて思ったけれど、それだけじゃなくて数字がたくさんのっかっていた!……自分の知らない暗号を知って、こっそり色んな本のコードを見てみちゃいました。私に本が届く前に、書店にあって、日販にあって、出版社にあって……作家さんの頭にあって。一つ欠けたらここになかったかもしれない本。本のことを、これからもどんどん知っていきたい!
日販 古幡さんとの対談は今回が最後。推薦本第1号も決まったところで、次回からは「書店」でのお勉強が始まります。お楽しみに!