3年前の新書『ヤバい心理学』がパブ・広告なしで桁違いに売上を伸ばしている理由

2016年05月27日
知る・学ぶ
日販 仕入部 鈴木進也
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ヤバい心理学
著者:神岡真司
発売日:2013年07月
発行所:日本文芸社
価格:617円(税込)
ISBNコード:9784537260366

真っ黒な表紙に白い字で『眠れなくなるほど面白い ヤバい心理学』と書かれたこの新書が、2013年発売ながら2015年秋頃より、急激に売上を伸ばしています。

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新書に限ったことではありませんが、本は一般的に発売されてから数か月の間にドカンと売れて、その後ゆるやかに売上が落ち着いていきます。この『眠れなくなるほど面白い ヤバい心理学』(以下『ヤバい心理学』)のような、「発売時よりも数年経った後の方が売れている」というケースはなかなかありません。

今回はその理由を、出版社の方に直接尋ねてみることにしました。

 

今回ご協力いただいた方

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株式会社日本文芸社 営業部 課長代理 豊田尚希さん

 

『ヤバい心理学』の内容は?

― 先日、昨年の10月頃から『ヤバい心理学』の売上がぐんぐん伸びているのに気付いたんです。見てくださいよ、このグラフ!

豊田:『ヤバい心理学』は2013年7月に発売された本なのですが、おかげさまで今年に入ってから14万部重版していて、累計発行部数は5月12日時点で23.5万部まで伸びております。

― まさに破竹の勢いですね。

豊田:これはひとえに書店さんのおかげですね。神岡真司さんは売れている著作もある方なんですが、『ヤバい心理学』はテレビ番組などへの露出も今は特にありませんし、発売当初から広告もそんなにたくさん出してはいなかったんです。

― 今すぐにでも本題に入りたいところですが、まずは本の内容を簡単に紹介していただけますか?

豊田:内容は、一言でいうなら「ライトな行動心理学の本」です。「あの人って、こういう仕草をする癖があるよな」という日常の一コマを、「今、この人はどんなことを考えているんだろう?」という見方に変えてくれる本です。

― 行動心理学というと、専門的で難しそうな印象を受けますが……。

豊田:どちらかというと、友達や恋人と「こういうとこあるよね」「こんなこと考えてたの?」と楽しみながら読む感じの本ですね。価格が手頃なこともあって、書店でも学生の友達グループやカップルが手に取っているのを見かけることもございます。上司・部下の関係改善に役立てられるような内容も収録されているので、ビジネスシーンにももちろん活用できますよ。

― なるほど。“ライトな”というのは、そういうことなんですね。

豊田:そういうところで、他の類書とのすみ分けができているんだと思います。

 

『ヤバい心理学』はもともとコンビニで売られていた

― ということは、ターゲットは若い世代ですか?

豊田:もともと『ヤバい心理学』は、コンビニエンスストアで販売する商品として作られた本なんです。なので年齢や性別を絞るのではなく「普段あまり本を読まない層」という幅広い層をターゲットに設定し、内容も汎用性の高いものにしました。

― 発売当初はコンビニエンスストアで売られていたものが、書店で売られるようになったと。

豊田:2013年7月の発売開始時、弊社の担当営業マンがコンビニエンスストア向け販路も担当していたんです。それで試験的に東京駅一番街の三省堂書店さんへご提案してみたところ、しっかり売れたので、「これはいけるかもしれない」ということで企画の一つとしてストックしておいたんです。

― その後はどんな営業活動をなさったんですか?

豊田:その後は2014年10月頃から、郊外のロードサイド店でいくつか展開させていただきました。そこでも売れ行きがよかったので、「ターミナル駅構内でもロードサイドでも売れるのか」「立地は問わないんだな」と。

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