• 夢眠書店開店日記 第11話:作家・装幀家ユニット「クラフト・エヴィング商會」の仕事⑤

    2016年05月21日
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    第11話もこれが最終回。今回はクラフト・エヴィング商會のお二人に、夢眠書店におすすめの本を紹介していただきます。おまけもありますので、ぜひ最後までご覧ください。

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    今回の対談相手

    クラフト・エヴィング商會(craft ebbing & co.)

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     PROFILE 
    吉田浩美と吉田篤弘によるユニット。著作の執筆と、装幀を中心としたデザイン・ワークを主として活動している。主な著書に『クラウド・コレクター/雲をつかむような話』『らくだこぶ書房21世紀古書目録』『ないもの、あります』などがある。
    著作のほとんどに物語の中の二次元的存在として登場するため、ユニット自体が架空の存在と思われがちだが、実際に存在し、これまでにおよそ1000点を超える書籍・雑誌などの装幀デザインを担当。同時に自著に登場する架空の品々を「ないもの、あります」の謳い文句のもと、さまざまな手法によって具現化し、自著と展覧会を通して数多く発表している。


    〈こちらの方にもご協力いただきました〉
    岸本洋和さん:

    株式会社平凡社 編集者。クラフト・エヴィング商會、並びに吉田篤弘さんの担当編集。
    ※今回の取材は、平凡社の会議室をお借りして行いました。

     

    クラフト・エヴィング商會おすすめの本

    夢眠ねむ(以下、夢眠)「夢眠書店開店日記」では、いつも皆さんにおすすめの本を紹介していただいて、私がその本のPOPを書いているんですが、今日ご紹介いただけるのはどの本ですか?

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    吉田篤弘(以下、篤弘)手前味噌ですが、クラフト・エヴィング商會の『星を賣る店』(平凡社)です。

    星を賣る店
    著者:クラフト・エヴィング商会
    発売日:2014年01月
    発行所:平凡社
    価格:2,376円(税込)
    ISBNコード:9784582836417

    夢眠:あっ、その本、家に3冊ある(笑)。買ったのと、いただいたのと。私の家の本棚の、一番いいところに置いてます!

    吉田浩美(以下、浩美)わー、うれしいです。

    篤弘:しばしば、「おすすめの本は何ですか」と訊かれるんですが、これが本当に難しいんですよね。

    夢眠:一番読んでいる本ってありますか?

    篤弘:その質問には、大体、向田邦子さんの『父の詫び状』と答えています。でも、やっぱり自分ひとりで本を見つける喜びが伝わらないと、「本って面白い」というところに辿り着かない気がするんです。誰かにすすめられて読んで、「全然面白くない」ってなることがよくありますけど、それは当たり前なんですよ。すすめてくれた人と自分は読んできた本の歴史が違うわけですから。

    浩美:どんなふうに自分で本を見つける喜びをガイドできるか、本屋さんにとっても、本を作る側にとってもそこが一番大事なポイントだと思います。

    夢眠:そうですよね。なので、私も何か一冊をおすすめするんじゃなくて、本屋っていう形にして自分で選んでくれたほうがいいと思っています。

    浩美:ねむさんのように影響力がある方は、なおさら、一冊だけ選ぶのは難しいですね。

    篤弘:その一方で、読者からすれば、「何を読んだらいいか分からない」という思いもあるんですよね。矛盾する難しい問題です。だから、自分にとってノイズの多い書店と少ない書店の両方に通うといいですね。あんまりノイズが多いとどうしていいか分からなくなるし、そういう場合はある程度セレクトされた「自分の趣味と合うな」と思うところから始めるしかないですね。そこから少しずつノイズが混じったところに踏み出して次の段階へ進めば、より面白くなってくると思います。

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    浩美:たとえば、自分がいいなと思った本の中に、別の本のことが書かれていて、「あ、これも読んでみたい」って思うことありますよね。

    篤弘:あるいは、読んでも理解できないときは、参考になる別の本を読んで勉強することもよくあります。本が本を呼んで、どんどん読むものが広くなっていきます。

    夢眠:私を応援してくれている方ってどこかにオタク体質のある方なので、読んだら気になってどんどん掘っていってくれると信じています。

    篤弘:アイデアの話と同じで、自分の考えだけじゃなく、色々な考えが混在しているのがいい本屋さんなんだと思います。偶然と出会う確率が高い本屋さんがいいんです。

    夢眠:そういう棚づくりもできたらいいなと思います。

    ▼そしてこちらが、ねむちゃん直筆の『星を賣る店』POPです!

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