• 本屋さんの「価値」ってなんだろう?日販・博報堂の新入社員が一緒に考えてみた!【講義編】

    2016年03月24日
    知る・学ぶ
    SDJ(日販 広報)
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    出版不況と言われて久しい今日この頃。「ほんのひきだし」編集部を含め、いろいろな方々が本そのものや本屋さんの「価値」について考えたり語ったりしています。

    今回は、株式会社博報堂で数々の企業コンサルティングを行ってきた岡田庄生さんをお迎えし、著書『お客様を買う気にさせる「価値」の見つけ方』を教科書にして、日販の新入社員・博報堂の新入社員4名で「本屋さんの価値」について考えてみることにしました。ざっくり「本屋さん」といわれてもイメージしづらい……ということで「パルコブックセンター吉祥寺店」にご協力いただき、こちらのお店の価値について考えてみることにしました。

    お客様を買う気にさせる「価値」の見つけ方
    著者:岡田庄生
    発売日:2015年02月
    発行所:KADOKAWA
    価格:1,404円(税込)
    ISBNコード:9784046011213

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    岡田庄生 博報堂ブランドデザイン コンサルタント
    国際基督教大学卒業後、2004年に株式会社博報堂へ入社。クライアントの広報活動を支援するPR戦略局を経て、2010年に企業ビジョンやブランド、商品開発の支援を行うコンサルティング局に異動し、多数の企業コンサルティングに関わる。2013年、日本広告業協会(JAAA)懸賞論文金賞を受賞。著書に『実行したくてたまらない目標をつくる』(共著・日本経済新聞出版社)、『買わせる発想 相手の心を動かす3つの習慣』(講談社)などがある。

     

    参加者はこちらの4名!

    ■日本出版販売

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    斎藤匠(仕入部・児童書担当)
    絵本や読み物など、児童書の仕入れを担当しています。趣味は読書と映画鑑賞(ベタですが……)。文化系と思いきや、実は会社のサッカー部に所属しています!

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    松本涼太(営業・東京支店)
    駅中のチェーン店を中心に、43軒の書店を担当しています。趣味は旅行。学生時代には47都道府県を制覇しました! 絶景の本や旅行誌が大好きです。古墳を旅するのも楽しそう……。

    ■博報堂

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    加藤由佳(博報堂ブランドイノベーションデザイン局/リサーチャー)
    毎日ぐるぐる考えながら業務に没頭しています! 鰹節が大好きで、最近『だしの本』を買いました。美味しい「myだし」研究中!

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    石川りえ(博報堂PR戦略局/PRプランナー)
    新入社員として、日々の業務に奮闘中! 趣味は「からあげ」。本は好きですが、Kindleを買ってから本屋に行く回数が減ってしまいました……。

     

    そもそも広告会社の仕事とは?

    ― 今回は岡田先生の本を教科書に「本屋さんの価値」を改めて考えてもらおうと思っているんですが、そもそも「広告会社のコンサルティング」って、どんなお仕事なんですか?

    岡田:「生活者の視点から企業戦略を考える専門部隊」というと分かりやすいかと思います。企業ビジョンやブランド戦略、商品開発などの依頼がありますよ。

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    ― 広告というと「すでに商品があって、それを消費者に伝えていく」というイメージがあるんですが、まだ商品ができていない時点で依頼がくることもあるんですね。なぜ広告の専門家に、商品開発以前の段階で依頼するのでしょうか?

    岡田:それは広告会社の仕事の本質が、単なるCMやポスター作成ではなく「商品の新しい価値を⾒つけること」から始まるからだと思います。新しい価値から考え始める事は、広告だけでは無くて、商品やサービスを考える時にも有用なんですよ。

    一生懸命データを分析して問題点をたくさん見つけるよりも、1つの飛び抜けた価値をみつけて、それを伸ばす。(中略)結果的に、顕在化されていないお客様の『隠れたニーズ』に辿り着くことができる

    (『お客様を買う気にさせる「価値」の見つけ方』より)

     

    どうしたら価値を見つけられるのか?

    松本:「新しい価値」って、どうやって見つければいいんでしょうか?

    岡田:方法は色々ありますが、こんな方法を使って考えてみましょう。

    1.類似する商品やサービスと比較する「相対比較法」
    2.商品の使用体験から考える「エピソード分析法」
    3.企業のこだわりから考える「こだわり抽出法」

     

     高校野球の魅力って何だ?

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    岡田:高校野球の全国大会って、毎年テレビで放送されていますけど、皆さんは見ますか?

    全員:見ないです……。

    岡田:そうなんですね。僕が産まれた頃には、視聴率が40%を超えることもあったくらいなんですよ。

    皆さんは見ないようですけれど、甲子園に対して“夏の風物詩”っていうイメージは持っているんじゃないですか? 今も決勝戦になると15%程度の視聴率があるんだそうです。なんでこんなに人気あるのか、2組に分かれて「価値」を考えてみましょう。

    〈各組で考え中〉

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    岡田:そろそろ発表に移りましょうか。あらためて、「甲子園の価値」って何でしょう?

    松本加藤「青春をもう一度味わいたい」という気持ちでしょうか。30代・40代の方が、やり残した青春をもう一度味わえるというのが一番大きな価値だと思います。

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    石川齋藤「次世代のスターを先に見られる」なども考えたんですが、春の選抜高校野球よりも夏の甲子園(全国高等学校野球選手権大会)の方がやはり注目されますし、「夏」というのが大きいのかなと。「夏=青春」という感覚があるので、「自分の青春を取り戻す」という気持ちが強いのかなと思いました。

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    岡田:なるほど、2組とも近い答えになりましたね。「青春を思い起こす」。いいところを突いていると思ったんですが、高校サッカー(全国高校サッカー選手権大会)もあるじゃないですか。この中にサッカーをやってた人っています?

    齋藤:はい。僕、やってました。

    岡田:そうすると、サッカーで青春を思い起こさない?

    齋藤:確かにそうですね……。

    岡田:サッカーでなくても、剣道や柔道、卓球でも、高校生が部活動で行うスポーツであれば同じことが言えそうですよね。でもなぜか、一般的にはまず「野球」が思い起こされる。それはなぜでしょうか?

    一同:うーん、なぜだろう……。

    岡田:こういうときには“仮想の比較相手”を決めて考えると良いです。今回はサッカーと比べてみましょうか。

    では質問します!
    ・髪型や服装の違いは?
    ・野球場とサッカー場の違いは?
    ・テレビで見た時の違いは?

    それぞれの答えを「野球にもサッカーにも詳しくない、おばちゃん」みたいな目線で考えてみましょう。そして「こんな違いがありそう=【事実】」と「こんな気持ちになる=【気持ち】」という2つの点から考えてみると、新しい「価値」に近づけるかもしれませんよ。

    ▼まとめてみるとこんな感じになります。

    博報堂×日販

    「わが子の日頃の努力の集大成を見守る“保護者”の気持ちになれる」ということが、新しい価値かもしれません。そうすると、もしも高校野球のファンを増やしたいのであれば、「グラウンド参観企画」などの保護者気分をくすぐるような企画にした方法が良さそうですよね。

    逆に「選手がtwitterで毎日配信する」「選手グッズを販売する」などの企画は、あまり響かなそうです。

    ***

    いかがでしたか? このように『お客様を買う気にさせる「価値」の見つけ方』では、「〇〇の価値って何なんだろう?」と事例を追いながら考えることができます(事例:「エナジードリンク」「鍋つゆ」「ぺんてる」「玉川堂」など)。ぜひ皆さんも本書を読んで、身近なものの「価値」を再確認してみてくださいね。

    次回は、新入社員たちがこの内容を踏まえて実際にパルコブックセンター吉祥寺店へ足を運び、そこで見つけた新しい価値をプレゼンします。お楽しみに!

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