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    吉田修一『犯罪小説集』が綾野剛・杉咲花出演、「楽園」のタイトルで映画化

    2018年12月02日
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    ほんのひきだし編集部 猪越
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    綾野剛主演で2019年秋に公開 原作は吉田修一

    『悪人』や『怒り』など殺人事件をきっかけにした物語で、人間の深奥に潜む業や脆さを描いてきた吉田修一さん。その吉田さんが、犯罪をめぐる“喪失”と“再生”を描いたヒューマン・サスペンス『犯罪小説集』が映画化され、2019年秋、「楽園」のタイトルで公開されます。

    綾野剛さん、杉咲花さん、佐藤浩市さんが出演し、「64‐ロクヨン‐」の瀬々敬久さんが監督をつとめる本作。

    追加キャストとして先日、柄本明さん、村上虹郎さん、片岡礼子さん、黒沢あすかさん、根岸季衣さん、石橋静河さんの出演も発表されました。

     

    「人はなぜ罪を犯すのか」を、3人の人生を軸に描く

    『犯罪小説集』は2016年に刊行された短編集で、11月22日(木)に文庫版が発売されました。

    「楽園」では5編の収録作のうち、「青田Y字路」「万屋善次郎」の2編を組み合わせた物語が展開されます。

    犯罪小説集
    著者:吉田修一
    発売日:2018年11月
    発行所:KADOKAWA
    価格:691円(税込)
    ISBNコード:9784041073865

    「楽園」では、「青田Y字路」と同じ〈田園に囲まれた、まっすぐに伸びる道の先のY字路〉から物語が始まります。

    青田に囲まれたY字路で起こった幼女誘拐事件と、その12年後に同じ場所で少女が行方不明となった事件。メインとなる登場人物は、12年前の事件のとき、直前まで被害者と一緒にいたことで心に深い傷を負った少女「紡」と、町営住宅に住む「豪士」、村で養蜂業を営む「善次郎」の3人で、紡を杉咲花さん、豪士を綾野剛さん、善次郎を佐藤浩市さんが演じます。

    映画「楽園」のあらすじ
    豪士(綾野剛)は、母親と共にリサイクル品を販売しながら孤独な日々を過ごしていた。ある夏の日、青田に囲まれたY字路で幼女・愛華の誘拐事件が起こった。犯人は見つからず、事件直前まで愛華と一緒にいた紡は、心に深い傷を負うこととなった。事件から12年後―、高校を卒業した紡(杉咲花)は、街のホームセンターで働いていた。祭りの前日、準備で集まった公民館で、紡は豪士と出会い、孤独な豪士に対して感情が芽生える。そして祭りの日―、12年前と同じY字路で、再び少女が行方不明となる。やがて豪士が犯人だと疑われた。追い詰められ、街へと逃れるが、そこで豪士は驚愕の行動に出るのだった―。

    それから1年後、東京の青果市場で働く紡。Y字路に続く限界集落では、養蜂家の善次郎(佐藤浩市)が愛犬レオと生活していた。祭りの前日、手伝いで地元に帰省していた紡は善次郎と出会う。そんなある日、善次郎が計画していた村おこしの話がこじれ、村人たちの怒りを買ってしまう。村八分によって善次郎は狂気に陥り、恐るべき事件へと発展する―。

     

    映画のタイトルが「楽園」となった理由とは

    映画化にあたり、原作のタイトルとは正反対な印象の「楽園」と名付けられた本作。瀬々監督は『犯罪小説集』を読んで、「日常は犯罪事件で覆われ、人々はそれを見聞きし、生活している。罪を犯す人も、それをワイドショーで追う自分らも、実はどこかで楽園を探しているのではないか」との印象を抱いたといいます。

    『犯罪小説集』について、「こんなにも物語をコントロールできず、彼らの感情に呑み込まれそうになったのは初めて」と語っている吉田さんは、「私が描いた“犯罪”と、瀬々監督が思い描く“楽園”が、スクリーンの中でどのように響き合い、どのような“人間”のドラマを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません」とコメント。

    これまでも映画で、小説で、犯罪をテーマに話題作を生み出してきた吉田作品。二つの短編から生み出された新たな物語がどんな人間ドラマとして描かれるのか、公開を楽しみに待ちましょう。

     

    映画「楽園」作品情報

    2019年 全国公開

    出演:綾野剛 / 杉咲花
    村上虹郎 片岡礼子 黒沢あすか 石橋静河 根岸季衣 柄本明
    佐藤浩市

    原作:吉田修一『犯罪小説集』(KADOKAWA)
    監督・脚本:瀬々敬久

    © 2019「楽園」製作委員会 配給:KADOKAWA

    『犯罪小説集』刊行時のインタビューはこちら
    吉田修一さんインタビュー:最新作は5つの“犯罪”を描く『犯罪小説集』




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