• 驚きと笑いに満ちた、村田沙耶香のエッセイ集『となりの脳世界』が発売!Twitterで話題の「『走らせている人』たち」も収録

    2018年10月05日
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    日販 ほんのひきだし編集部 川下
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    『コンビニ人間』『地球星人』など、“普通”とは違った主人公の内面を描いた作品で話題となっている村田沙耶香さん。

    10月5日(金)に発売された『となりの脳世界』は、村田さんがデビュー当時からさまざまなメディアで公開してきたエッセイをまとめたものです。

    村田さんの独特な感性で切り取られた日常が赤裸々に綴られており、驚きと笑いに満ちた一冊になっています。

    となりの脳世界
    著者:村田沙耶香
    発売日:2018年10月
    発行所:朝日新聞出版
    価格:1,512円(税込)
    ISBNコード:9784022515551

     

    Twitterで話題となった「『走らせている人』たち」も収録

    本書に掲載されているエッセイのなかで、最も有名な一編が「『走らせている人』たち」というもの。それは、村田さんの友人の一人が放った一言からはじまります。

    数年前、友達の家に大勢で集まって宴会をしていたとき、一人の子が皆を見回しながら、
    「皆、車や電車で窓の外に人間を走らせているじゃん? 赤信号とか駅で停まったとき、その人間、どうさせている?」と言った。
    「あー、どうだったかなあ」と考え込む人と、
    「待って待って、人間走らせるって何!? え、それ、皆やってるの!?」と動揺する人と、リアクションは真っ二つに分かれた。
    (中略)
    話し合いの結果手を挙げて多数決をすることになり、走らせている人と意味がわからない人、ちょうど半々くらいだった。10人中、4、5人が「走らせて」いたのだ。
    お互い自分が多数派だと思っていたらしく、それからは、「走らせている人」が「さっぱり意味がわからない人」に説明する流れとなった。

    (本書p.162)

    自身は「走らせている人」だという村田さんによれば、それは「車や電車に乗って窓から景色を眺めているとき、何かがビルの上や電線の上などを、ピョンピョンと飛び越えながら並走している姿を想像して目で追いかける行為」であり、走っているのは、忍者だったり動物だったりと人それぞれということです。

    ▼本書の裏表紙は「走らせている人」が想像している風景のイメージ

    こちらのエピソードはTwitterで話題となり、「やってるやってる!」「皆やっていると思ってた」と共感を示す人や、「いやいや、全く意味がわからない」と困惑する人など、さまざまな感想が飛び交いました。

    予想外の議論を巻き起こすこととなった「走らせている人」の話ですが、エピソードの最後で村田さんはこう綴っています。

    私は正直、冒頭の友人と違って「こんなことをしているのは自分だけなんじゃないだろうか」と思って隠していたので、彼女がその話をしたときとてもうれしかった。今まで一人の密やかな楽しみだったものが、突然共有される。世界が優しく、柔らかく広がったような瞬間を、今でも大切に思い出すのだ。

    (本書p.164)

     

    村田さんの“脳世界”、のぞいてみませんか?

    「自分ではない誰かの脳を借りて、そこから見える世界をのぞいてみたい」という願望があると綴っている村田さん。本書では、まさに村田さんの“脳世界”をのぞくことができます。

    性愛に目覚めるのが早かったという村田さんの一風変わった初恋の思い出や、新宿歌舞伎町のコンビニで働いていたときの驚愕のエピソードなど、日常を鮮やかに切り取ったエッセイを多数収録。

    さまざまな出来事に対する村田さんの独特の捉え方に、心を掴まれる一冊です。

    となりの脳世界
    著者:村田沙耶香
    発売日:2018年10月
    発行所:朝日新聞出版
    価格:1,512円(税込)
    ISBNコード:9784022515551

     

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