• 『はたらく細胞』スピンオフ第3弾は「はたらかない」ニートな“モラトリアム赤芽球”が主人公!

    2018年08月05日
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    ほんのひきだし編集部
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    はたらかない細胞 1
    著者:杉本萌 清水茜
    発売日:2018年07月
    発行所:講談社
    価格:648円(税込)
    ISBNコード:9784065119822

    ゆるい。ゆるゆるだ。連日の猛暑の中、頭を空っぽにしてぼけーっと読むのに最適。こんなに毎日35℃超えじゃ外にも出たくない。夏休みに部屋をクーラーで冷やしてアイスクリーム片手に読みたい。そういうのが似合う漫画です。

    本作品はTVアニメでも放映中の大人気コミック『はたらく細胞』のスピンオフです。同じスピンオフ作品には他にも『はたらく細菌』『はたらく細胞BLACK』があるが、ダントツでゆるい!

    他の作品は「体内でこんな細胞、細菌が頑張っているんだ! ありがとう!」みたいな気づきや学びがありますが、これはひたすら、こじらせニートのモラトリアム細胞(赤芽球)と先生(マクロファージ)の、「働いて!」「働きたくない!」という、「ニートvs.親」みたいなしょーもない人間(細胞)模様を描いています。

    そんなしょーもないの読む必要ないよ、なんて言わないでください(笑)。

    全身の力を抜いてゆるゆるする時間も人間には必要。
    「働きたくないー!」
    「大人ってめんどくさいー!」
    そんな現実逃避したい日々に、モラトリアム細胞たちの言葉は共感できて、くすりと笑えること間違いなし。

    本作品の一番の見どころは、一人ひとりのキャラクターが濃くて魅力的なところ。それぞれの個性が立っています。

    物語が繰り広げられる舞台は「骨髄」。中でも、未来の赤血球や白血球や血小板が生まれ育つ場所「赤色骨髄」です。

    赤芽球は赤血球の幼い時の姿。赤いベレー帽に丸い「核」をつけて、手押し車で酸素を運ぶ練習中。

    可愛いなあ。
    立派な赤血球になって実践で体内に酸素を運ばなきゃいけないからね。

    その子たちが「脱核」を経て赤血球になるまで、骨髄の中でマクロファージに育てられています。
    赤芽球島にはマクロファージ1個に対し、数個から20~30個の赤芽球がいます。でもこの漫画のマクロファージが受け持つ赤芽球たちが、全員、働きたくない!と「脱核引き伸ばし中(モラトリアム中)」。

    大人になりたくない彼らとマクロファージ先生との、ゆるーい駆け引きをゆるーく見守る漫画だ。

    では魅力的な登場人物(細胞)たちの紹介をします!

    赤芽球たちをまとめるマクロファージ先生!

    受け持つ生徒たちがどうしたら脱核し赤血球になり、骨髄から出ていってくれるのか、日々試行錯誤中。基本的に上品で真面目で可愛いんだけれど、生徒たちへの笑顔での厳しいツッコミが面白い。

    生徒たちに翻弄され、取り乱す様もこれまた可愛い……。いつもフワフワなフリルたっぷりの服を着て、いつも笑顔で優しいマクロファージちゃんだけど、全てを飲み込む怖い「始末屋」でもあるのです。だからたまに本性出ると誰より怖いのです。

    そしてモラトリアム赤芽球たち。

    まずは871(ヤナイ)くん
    「オレは『核=自分』だと思ってっから。脱核して核が取れたら自分じゃなくなると思ってるから」という、一見哲学的で実はイケメンなんじゃないかと思う一方、ほんとにただただやる気のないニートなのか。

    芯があるのかないのか、あなたは一体どっちなの!!

    そんなヤナイくんには、マクロファージ先生も読者も、ドギマギと心を揺さぶられっぱなし!

    マクロファージちゃんもヤナイくんのことが一番気になって仕方がない模様……。その気持ちは一体何?これがキラキラした恋愛漫画なら「これは、こ、恋……?」ってなるんでしょうが、実は違います。何なのかは読んでお確かめください!

    続いて036(修)くん。
    意識高い系ガリ勉。赤血球になることへの不安をなくしたくて、日々勉強に勤しんでおります。
    あれこれ屁理屈こねて脱核することを拒んでいます。

    そして328(みつば)ちゃん。
    アイドルオタクで、まくまく(マクロファージ先生)のことが大ファン!
    一生骨髄でまくまくのことを応援し続けたいから脱核したくないの!

    どんどんいきます。3104(西園寺)くん。
    将来は細胞の王、細胞キングになりたい……。なんだそれ。
    王は働くのではなく、統べるのだ。だから脱核したくありませーん。でもその高貴な姿、プライドの高さとはうらはらに、歌詞のセンスはラッパーだったりする。

    「最(強) 細(胞) Say(Yo) Say(Yo)」

    ……うける。

    最後は1516(彦十郎)くん。
    15(いちご)ちゃんと呼ばれたい。(たぶん)男の子だけど、小さくてか弱くて可愛い存在でいたい、いつまでも守ってもらいたい!
    赤血球は制服もかわいくないし、力仕事もかわいくない。だから脱核したくない!

    この個性あふれる5人の赤芽球たちは、マクロファージ先生の想いに応えるように立派な赤血球になって出ていってくれるのでしょうか?

    もしかして私が今日働きたくないのは、体内のそんなモラトリアム赤芽球のせいかもしれない!
    ……なーんて。(まあ絶対違うけど)

    自分の体に思いを巡らせるのもまた一興。
    『はたらく細胞』と併せてお楽しみください!

    (レビュアー:野本紗紀恵)


    ※本記事は、講談社コミックプラスに2018年7月30日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。 

     

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